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保土ヶ谷区と岩手県山田町を繋ぐパイプ役になりたい
株式会社ケーアイ代表取締役 石崎久仁王さん

by staff on 2014/4/10, 木曜日

 生まれ育った故郷、岩手県山田町の「三陸やまだ漁協」から届いたサケの受精卵を孵化させ、保土ヶ谷区内の幼稚園、小学校、中学校、高校、養護学校の生徒さんが稚魚に育てて、帷子川に放流しています。 保土ヶ谷区と山田町を繋ぐパイプ役になりたいと活動されている株式会社ケーアイの石崎久仁王さんのご登場です。

株式会社ケーアイ代表取締役 石崎久仁王さん
株式会社ケーアイ代表取締役
石崎久仁王さん
 
お名前 石崎 久仁王(いしざき くにお)さん
ご出身 岩手県山田町
ご年齢 昭和21年生まれ 67歳
お仕事 株式会社ケーアイ代表取締役
保土ヶ谷区上菅田町
活動 『三陸やまだ漁協』を応援する会
ふる里山田 同郷の会 副会長
『まつ山寄席』協賛会
上菅田チビッコ『すず風ロードまつり』実行委員会

岩手県山田町とは

 生まれ故郷の岩手県山田町は、宮古市と釜石市のちょうど真ん中にあります。三陸海岸(陸中海岸国立公園)の船越半島と重茂半島に囲まれた山田湾は内海で波も穏やか、カキの養殖イカダが浮かび、ホタテやウニ、アワビ、サケ、わかめなどの海産物の宝庫です。そして、海水浴や水遊びにも適したところです。また、山と美しい自然にも恵まれ、山ではマツタケやシイタケが採れます。

 私は学生時代、そこでイカ釣りやアイナメ釣りを楽しみ、自然の中でのびのびと過ごしました。卒業後、就職のため戸塚に出てきました。そして、独立のチャンスをいただき、上菅田に移りました。この横浜には49年住んでおります。

岩手県山田町のホームページ
山田町を応援するよ!facebook

復興支援に何かできないかと思いました

 東日本大震災で、山田町を津波が襲い、町は大きな被害を受けました。この惨状を上菅田でテレビのニュースで知った時は、しばらくは言葉も出ないほどの衝撃でした。

 山田町出身の私は、保土ヶ谷区と山田町を繋げるパイプ役になろうと思いました。同郷のみなさん及び上菅田町内の有志のみなさんと『三陸やまだ漁協を応援する会』を立ち上げ、保土ヶ谷区のあちこちの商店街のイベントに山田町の名物『カキ小屋』を出店したり、特産品のブースを出したりして、「山田町」をPRしました。

 三陸やまだ漁協の組合長生駒氏とも話したことですが、山田町の知名度を考えると、PRは必要だと思いました。横浜市から派遣された役所の方々も、宿泊施設の充実している宮古市や釜石市に入ってしまいます、山田町の復興支援のお願いをどうしたら良いのかが会の課題となりました。

帷子川(かたびらがわ)にサケを!

 帷子川の清掃活動を地元のボランティアや会などが行い、帷子川がキレイになってきました。保土ヶ谷法人会では、社会貢献運動として、帷子川の清掃活動を行っています。川から壊れた自転車が何台も出てきたのには驚きました。また、法人会では、毎年、横浜の水源地『ヤビツ峠』の森の下草刈り、及び清掃活動を行っております。山がキレイであれば、川がキレイになり、川がキレイになれば、海がキレイになるのです。この清掃活動のおかげで川の水質が随分と良くなりました。川沿いを良く散歩するのですが、臭くなくなりましたね(笑)


帷子川の公園親水護岸:ここでサケの稚魚を放流する

 復興イベントの『カキ小屋』や物産展も良いのですが、復興とは普段の販売ルートの復興でもあって、イベントの特需ばかりでは、継続的な販売ルートの復興に繋がらないと思うのです。イベント向けに出荷して、販売したい正規のルートに影響が出てはいけないことだと思いました。そこのところは、支援する側と支援される側とが情報を出し合っていく必要を感じました。人の記憶も時間と共に薄れて行きます。山田町のこと、震災のことをいつまでも忘れないで欲しいと思った時、『サケ』で故郷と繋げようと思いました。

隅田川のサケの放流に学ぶ

 隅田川ではサケの放流を30年も続けて行っています。山田町が受精卵を供給し、「隅田川鮭の会」が主催で「放流」を行っています。東京海洋大学のキャンパス内にある放流池から、地元の小学生などがサケの稚魚を放流します。

第30回隅田川鮭の放流についてはこちら

 このイベントには企業やいろいろな会などの寄付もあり、山田町の『岩手県山田境田虎舞保存会』の虎舞が呼ばれています。2頭のトラが、海上での安全祈願と大海に出る稚魚が無事に戻るようにと踊ります。帷子川の『サケの放流』でみなさんに、この虎舞を見せたいと思っていますが、踊り手や世話役など十数人を招くには、活動費が足りておりません。とても残念です。

 隅田川のサケの放流では、東京海洋大学の協力もあって、サケの生態や放流に適した日の水温や気温の情報が配信されています。

 帷子川のサケの放流は、飼育した子供たちが春休みに入る前の3月9日に行いました。いろいろな情報は『隅田川鮭の会』から得ております。今年2回目ですが、これからもずっと続けて行きたいと思っています。

 子供たちは、サケを川に放流することによって、川や海に関心を持ってくれます。そして、サケの卵を贈ってくれた『山田町』のことにも関心を持ってくれます。子供たちがいつの日か山田町を訪れてくれたら嬉しいですよ、それはもう(笑顔)


サケの稚魚/放流前日の様子:写真提供 寺井由紀子氏

サケの放流関連情報

石崎さんにとって横浜とは

 『ダンゴウオ』~海の底から見た震災と再生 鍵井靖章 (新潮社)の写真集の中に遡上してくるサケの写真があります。

 また、最近の牡蠣イカダの写真には驚きました。津波によって海底のヘドロが流されて、海の生態系が変わり、養殖している牡蠣にムール貝が付着するようになりました。そんな海の中の写真を撮られている鍵井さんの写真展、パネル展を考えています。

 私にとっての横浜はいろいろな方々との輪が広がる場所です。

新潮社「ダンゴウオ」はこちら

インタビュー:寺井由紀子氏(横浜カーフリデー実行委員会理事) 文・写真:高野慈子

 

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