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日本のサイダー発祥の地横浜。日本で初めて炭酸飲料の製造・販売を手掛けた坪井食品株式会社 代表取締役 坪井裕平さん

by staff on 2015/4/10, 金曜日

こんにゃくの製造卸商である坪井食品とサイダーとの出会い、紆余曲折・試行錯誤の結果、製造を中断した昭和40年、そして、2014年9月に復刻した「ORITURU―CIDER」。創業100年の重みを感じながら新たな出発を模索している坪井裕平氏のご登場です。

坪井食品株式会社 代表取締役 坪井裕平さん
坪井食品株式会社
代表取締役 坪井裕平さん
 
お名前 坪井 裕平(つぼい ゆうへい)
お生まれ 1968年3月
ご出身 横浜市
お住まい 横浜市中区若葉町
お仕事 坪井食品株式会社 代表取締役
http://www.orituru-cider.jp/
ご趣味 炭酸と相性の良いお酒の市場調査(野毛近辺)
アイディアを求めて歩きまわること
落語

横浜の地サイダー

坪井  日本のサイダーは横浜が発祥の地です。1868年(明治元年)に英国人J.ノース氏とW.レイ氏が経営する「ノース&レイ商会」が横浜・本町通り61番館で薬種商を開業しました。同年、商会の裏手に工場を建設し、レモネードや炭酸飲料を製造したのが、日本における炭酸飲料の歴史の始まりです。

当時の日本人には耳慣れない「レモネード」が「ラムネ」と、「アップルサイダー」や「シードル」、「ソーダ―水」が「サイダー」と呼ばれるようになりました。ノース&レイ社の製品は在留外国人向けであり、日本人は上流階級や特権階級以外は飲むことはできませんでした。

そこで、1899年に日本人として初めて清涼飲料水の製造・販売を手掛けたのが秋山巳之助氏です。王冠を使用して製造されたガラスボトルのサイダーは「金線サイダー」と名付けられました。人気を博した「金線サイダー」は、大日本麦酒合併後、三ツ矢サイダーに統合される形で製造が打ち切られました。

一方、1927年(昭和2年)当社は「オリツルラムネ」という名前でラムネの製造販売を始め、翌1928年「オリツルサイダー」の製造を開始しました。

 

(クリックで拡大画像)

坪井食品株式会社、横浜の地サイダー、オリツルサイダー

坪井食品株式会社、横浜の地サイダー、オリツルサイダー

坪井食品株式会社は炭酸飲料発祥の地「横浜」に唯一残った炭酸飲料水製造販売会社です。

坪井食品とサイダーとの出会い

坪井  当社は明治34年に創業しました。生麩屋として関内の料理店に生麩を卸していました。生麩の他にもコンニャクの製造販売をしています。生麩やコンニャクを使った煮物はどちらかと言えば冬の料理です。販売量が下がる夏場に売れる物として曽祖父が手掛けたのが清涼飲料でした。

レモネードやシードルを飲んだことのない曽祖父が、「炭酸飲料」に目をつけたのは勇気のいることだと思います。地元には良質な湧水がありコンニャクの製造にも使っていました。また、こんにゃくの製造機械が、香料と砂糖と水を混ぜて作るサイダーに適していました。良い水と兼用できる機械が坪井食品にあったのです。

こうして作られた「ラムネ」は庶民に愛され、お祭りや駄菓子屋の定番になりました。曽祖父の名前1字「鶴」を取って名付けた「オリツルサイダー」は坪井清飲として横浜伊勢佐木町野澤屋(現松坂屋)で好評を博しました。鶴のトレードマークは外国人に人気で、終戦後はマッカーサー劇場、ゲーリック球場(米軍に接収された施設)で売られ、米軍兵のお土産として大量に買い込まれた歴史があります。

 

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坪井食品株式会社、横浜の地サイダー、オリツルサイダー
 

坪井食品株式会社、横浜の地サイダー、オリツルサイダー
 

昭和20年代横浜伊勢佐木町野澤屋(元松坂屋)屋上
昭和20年代横浜伊勢佐木町野澤屋(元松坂屋)屋上

復刻版 オリツルサイダーの誕生秘話

坪井  国内では「三ツ矢サイダー」「リボンシトロン」「キリンレモン」など、ビール会社が王冠を輸入して「サイダー」の製造販売を始めました。ラムネは大衆品、サイダーは高級品という区分が始まったのもこの頃です。昭和30年から40年後半には、コカコーラ、ペプシコーラ―、セブンアップ、ファンタ、スプライトと炭酸飲料水がブームとなりますが、TVコマーシャルやイベントなどでPRする大手の進出で、「オリヅルサイダー」の影が薄くなり、当社は炭酸水の製造を中断することになりました。

ところが、2001年の横浜開港祭のイベントとしてオリヅルサイダーの復刻版を販売したところ、人気を得ることができたので、「サイダー」を再びやりたいと思うようになりました。そして、最近の「ご当地サイダーブーム」で私の心に火が付きました。サイダー発祥の地の横浜で、本当の「地サイダー」と呼べるのは、「うちだけだ」とオリヅルサイダーの製造販売を2014年9月に決定しました。

開港記念会館の資料に残る当時のレシピ

坪井  復刻版を作るにあたって、ノース&レイ商会のレシピが残っていたのを発見し、当時の味の再現にこだわったサイダーを作ろうと思いました。ラベルも当時の印刷技術を再現しムラと味わいのある印刷ににします。ボトルにラベルを貼る「糊付け」も、当時のような、ラベルを剥がすと糊が線状にボトルの表面に残るような、そんなところまでレトロ感にこだわるつもりです。創造するワクワク感を楽しみながら仕事をしています。曽祖父の「ツルサブロー」さんもこうだったのではないでしょうか?

アイディアはまち歩きで見つかります

坪井  まち歩きが好きです。東京で『東京さしすせそ』というお土産品を見て、すぐに『横浜ABC』を企画しました。Aはあられ、Bはビール、Cがサイダーといった具合です。

コンビニで節分に売られる「恵方巻き」を見て、恵方巻きに見立てたデザインのボトルで桃のフレーバーのサイダーを販売しました。これは、ちょっとしたミスがあり、採用した桃のフレーバーは、節分と節句を間違えたことで起きたミステークです(笑)

販路の市場調査として、BARや居酒屋にも出かけます。店長からお客様の嗜好をオンタイムで聞くこことができます。ソーダ―やトニックで割ったカクテルが流行して欲しいですね(笑)

 

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坪井食品株式会社、横浜の地サイダー、オリツルサイダー

坪井食品株式会社、横浜の地サイダー、オリツルサイダー

横浜をPRして行きたい

坪井  地方に行くと、その土地の物産を全国にPRするために官民一体で必死になっています。デパートの物産展では「京都」や「北海道」が人気のようです。旅行で訪れた地方の名産品を身近な場所で手に入れることができる物産展・・・観光地「横浜の物産」をPRし全国で求められる物にしたいと考えています。と言うのも、横浜を代表する建造物に横浜の名産・物産店の姿が少なく、東京の有名店が多いのをとても残念に思っております。

3日住めば「浜っ子」と呼び、外来物が好きで、なんでも受け入れる横浜気質が、時に、古くから続いている本当の MADE IN YOKOHAMA の壁になることがあります。

横浜の物を愛する人が、お互いを認め、協力し合い、横浜の文化を残していこうと活動しています。本物には歴史があります。私は「明治創業以来、当社が100年守ってきたことを踏まえ、これから100年守るものを 新たに生み出して行きたいと思います。

あなたにとっての横浜とは

坪井食品株式会社 代表取締役 坪井裕平さん

坪井  私にとっての横浜とは「立派な地方都市」です!

 

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