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映画になったヨコハマ(第1回) 不器用で義理堅い健さんの任侠物

by staff on 2015/4/10, 金曜日
 

冬の華

製作 1978年 東映
脚本 倉本聰
監督 降旗康男
出演 高倉健 北大路欣也 池上季実子 池部良
DVD発売元 東映ビデオ

男気あふれる健さん、不器用で切ない健さん、そして、横浜を縄張りとする組員の健さんを見たければ、本作はオススメである。

主役は、“人斬り秀”こと、関東東竜会幹部の加納秀次(高倉健)。冒頭、組を裏切った兄貴分の松岡(池辺良)を冬の海辺で殺害するシーンから始まる。
「見逃してくれないか。お前とは長い付き合いじゃねえか。ガキがいるんだ」。言うほうもつらいが、そう乞われても刺さざるを得ない秀次はもっとつらい。それも当の娘が走り回る傍らで・・・。
秀次は旭川刑務所送りになり、15年後に出所して降り立ったのが、改装前のレトロな横浜駅東口だ。組からあてがわれたのが山手の高級マンションで、まず、好物とおぼしきジャムトーストをほおばる姿は、実にリアルでほほえましくもある。
義理堅い秀次は自らの罪の償いのために、ブラジルにいる伯父と偽り、松岡の一人娘、洋子(池上季実子)を援助し続けている。洋子にとって、“足長おじさん”そのものだ。女子高(横浜雙葉?)に在学し、贈られたバイオリン習う洋子が、おじさん宛てに感謝の手紙を綴る場所は、馬車道の名曲喫茶コンチェルト。残念ながら、この趣のある店は横浜ではなく、京都・東山にある長楽館でロケが行われている。
手紙にある通り、店に流れるチャイコフスキーのピアノ協奏曲に耳を傾けながら、遠まきに洋子を見守る秀次。洋子の声が聞きたいあまりに、寮に無言電話をかける秀次。ささやかな至福の時間は長続きしない。東竜会は、関西の暴力団との抗争に巻き込まれ、会長(藤田進)に刺客が迫ると共に、足を洗いたいと願う秀次の運命も翻弄されていく。

1977年の『八甲田山』『幸せの黄色いハンカチ』がヒットして、高倉健が任侠物から路線変更しつつある中、1978年に公開された節目となる作品だ。脚本は倉本聰、音楽はクロード・チアリと、異色の任侠映画でもある。
組関係者に、小池朝雄、夏八木勲、峰岸徹、小林稔侍、『寺内貫太郎一家』(1974年)で演技に開眼した小林亜星、舎弟に田中邦衡と三浦洋一、会長の息子で血気盛んな自衛官に北大路欣也(ソフトバンクのお父さん)、秀次の実兄に大滝秀治、対立する関西の組員に岡田真澄、そして横浜の娼婦に倍賞美津子、今やそうそうたる俳優陣が脇を固めている。
横浜度(横浜の露出度、横浜を味わえる度) 90%

筆者紹介

塚崎朝子(つかさき あさこ)

ジャーナリスト。世田谷生まれの世田谷育ち。読売新聞記者を経て、医学・医療、科学・技術分野の執筆が多いが、趣味の映画紹介も10年以上書き続けている。年に数時間だけ、横浜市内のキャンパスで教壇に立たせていただいている。

著書に、『新薬に挑んだ日本人科学者たち』『いつか罹る病気に備える本』(いずれも講談社)、『iPS細胞はいつ患者に届くのか』(岩波書店)など。「日経Gooday」で「その異常値、戻しましょう-STOP・メタボの12ステップ」連載中。

 

 


 

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