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ご存知ですか? 横浜の海で美味しい海苔が作られていることを!

by staff on 2015/5/10, 日曜日

 

ご存知ですか・・・
横浜の海で美味しい海苔が作られていることを・・

横浜駅から電車を乗り継いで30分。野島公園駅(横浜市金沢区)に降り立つと川べりに漁船が停泊した風景が広がっています。5分ほど歩くと、伊藤博文の金沢別邸が見えます。海辺に沿って建てられた瀟洒な邸宅のすぐ先で、海苔の養殖が行われています。

金沢の海苔の歴史は古く、鎌倉時代の文書に「野島の磯海苔」と歌われているそうです。江戸時代、徳川家康が海苔好きで、そのために東京湾で海苔の養殖がはじまったと言われています。

第二次世界大戦後、海苔のライフサイクルが解明され、海苔の養殖技術も進歩して日本全国で海苔の養殖が盛んになりました。天然の海苔が育つのは東京湾でも限られているそうで、金沢区の海は、川の真水と海水が混ぜ合わさることで海苔の養殖に適した低い塩分濃度に調合され、上質な海苔ができるのです。

金沢区の海苔生産者は多い時で200件あったそうですが、現在は3件になってしまいました。そのうちの1件、「夕照橋」のたもとにある「忠彦丸」海苔販売所を訪問しました。

「忠彦丸」は、横浜市漁業協同組合金沢支所の組合長でもある黒川社長が経営されていて、漁業と釣り船、そして養殖と幅広く事業を展開されています。養殖事業としては、海苔の他にわかめや昆布も手掛けられています。わかめや昆布は1本1本丁寧に天日干しにして生産されているとのことです。

漁業歴30年の黒川社長に横浜での漁業について伺いました。

「東京湾は魚の宝庫であなご・マコヤカレイ・しゃこなど何でもとれます。だが、漁業はどうしても天候に左右される、まさに「水商売」です。それで釣り船やチャーター船のビジネスもやってきました。養殖も先祖代々続けてきた野島の伝統なのでこれからも続けて子孫に引き継いでいきたいです。そのためにも横浜の海をきれいにする活動も広げていきたいと考えています。子供たちには東京湾は、「東京湾銀行」なのだからアイデア次第で様々なビジネスができるはずだと話しています。これから横浜で魚の地産地消を実現していきます。そのためには情報発信が重要です。養殖作業の動画も近日中にホームページ上に公開しますよ。」

黒川社長自ら素晴らしいアイデアマンでいらして、「新しいことをやってみる」精神にあふれている方です。「失敗するからこそ、次があるのですから・・・。」と日焼けした精悍なお顔で強調されていました。

販売責任者の川口さん(黒川社長の長女)に、海苔の生産工程を教えていただきました。海苔は9月頃に胞子を網につけて海に戻して生育させ、11月頃から収穫するそうです。収穫した海苔は、洗う・広げる・たたくという工程を経て完成するのですが、かつては手作業で行っていた工程を、今は機械が行います。ただ今でも最終的には人の目で出来不出来を判断して検品しています。品質には問題ないが、少し穴の開いている海苔は「はね海苔」として特価で販売されていました。

お客様はすぐ食べられるものをほしがるから・・と、黒川社長や川口さんが作る佃煮も人気があるとのことでした。川口さんは、家業を手伝うために栄養士の資格を取得しました。「おにぎりを作るときに海苔を切るのが面倒なのよ。」というお客様の声を聞いて、「焼き海苔のおにぎりサイズ」を作りました。すぐ実行に移すのもお父様譲りです。

販売所には、人気の「焼き海苔」やびっくりするほどお得な「はね海苔」、そのまますぐ使える「刻み海苔」など様々な商品が陳列されていました。

 

 

(クリックで拡大画像)

野島公園駅からの風景
野島公園駅からの風景

海苔の養殖場
海苔の養殖場

忠彦丸海苔販売所
忠彦丸海苔販売所

黒川社長と川口さん
黒川社長と川口さん

商品の陳列
商品の陳列

自家製佃煮
自家製佃煮

人気の焼き海苔
人気の焼き海苔

お客様の声を取り入れて、すぐ食べられる美味しい加工品をこれからも開発していきたい。と話す川口さんはまだ20代。これからも海苔・わかめ・昆布の養殖を発展させ、さらに上質な商品を作り続けていきたい。という熱い想いを伺いました。

370万人を超える人口を誇る横浜市。その海を守って漁業関係者の方々は、安心・安全な食材を提供しようと頑張っていらっしゃるのだと、皆様の心意気に感動した一日でした。

忠彦丸 海苔 http://www.tadahikomaru-nori.com/
横浜市漁業協同組合 金沢支所 http://www.kanazawa-gyokou.com/

 

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