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ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第33回)

by staff on 2015/12/10, 木曜日

大浦総合研究所 代表/大浦勇三

ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第33回)

遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん
遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ

- 梁塵秘抄 -

 “企業⇔企業” の戦いから “サプライチェーン⇔サプライチェーン” の戦いになるといわれて久しいですね。2000年前後に米国発サプライチェーンマネジメント(SCM)の考え方が日本に紹介され、直後に米国SCM視察に出向いた日本の経営者が米国側にいわれたのは “米国は日本のように製造・流通・販売の連携がなく各機能がバラバラだから考えたのがSCM。何で今さら日本がSCMなのか?” と逆に驚かれたとか。しかし、それも今は昔、サプライチェーンの核心は、企業グループ内の “阿吽の呼吸” からグループ外へ、人でなくワザ(ICT:IoT&IoE)を活かしたグローバル連携へ。すべてをネットで繋いでデータを収集・分析して最適な手を狙い撃ち。一方、 “買いたいものを買うのでなく買いたい人から買う” というのが人間の行動特性であり動物としての “情動” 。今こそ “サービス・イノベーション” 。無形・ストックなし・所有権移動なしのサービス特性を乗り越える “人の気持ちの差別化” は無制限。ただ挑戦的対応にはミスは付きもの。梁塵秘抄では “暁静かに寝覚めして思えば涙ぞ抑え敢えぬ はかなく此の世を過ぐしてはいつかは浄土へ参るべき” とあります。ひとり寝の寂しさはどの時代も同じ。ネットの時代だから寂しいのでなく、人間だから寂しいのですよね。 “渋柿を甘柿にしようと思わず、渋柿は渋柿として使う。人を使わず技を使え” と武田信玄。

“遊びをせんとや生れけん” 「遊」

ブレイクスルー 前例がない時に手続きや事業をどう確立していくか
まず ニーズや需要を文節化する・異なるタイプの商品群の並行開発
現行技術と新規技術の並列・多くの委託契約・複数の研究所との連携
情報の共有と遮断・戦略が技術を生むとの発想 技術とは心中しない

 ブレイクスルーとは知的探検・事業的探検の物語。歴史はシナリオのない出来事の連続で、出来事そのものの中にこそ真実。出来事そのものを素直に胸の中に納めていくしかなさそう。これまで存在しないものを生み出すのに安易な前提は御法度。それには可能性のあるパスを押さえつつ、切るべきパスはバッサリ切り捨てる。情報は共有だけでなく時には遮断。もともとブレイクスルーは組織の産物でなく個人の産物。事の始動にはまず創造的個人。組織に大切なのは、その始動に適切な手が打てる感応力。更に市場で成功するには組織的スクラム。個としてのモノの存在でなく、関係性から生まれるコトの誕生こそ生命。大組織と小組織から生まれるブレイクスルー比率は50:50。重要なのは、莫大な資金でなく適切な時期の適切な資金。“どんな大きさ・速さで弾くかをデジタルで考えがち。五感を使うことを忘れていないか“とバイオリニスト・千住真理子。

“仕事をせんとや生れけん” 「献」

エンロンの影 ブローカーでなくマーケット・メーカーへの重心移動が墓穴を掘る
エネルギー・サービスからエネルギー取引へ 新規事業が株式時価総額の九〇%に
CEOは裸の王様、自分はわからないと言えぬ悲劇 あらゆるものを商品にと豪語
利益操作による不正会計 トップが多様なファイナンス手法に無知なることの無惨

 エンロンは2000年前後の米国成長企業の代表格。売上高1010億ドル、一日5000回の取引で取引金額は30億ドル。ビジョンの素晴らしさに多くの企業が惹きつけられました。そのビジョンは “オープン市場による知恵の結集” “イノベーションのラボラトリー” “アントレプレナーシップによる価値創造” 。しかし、ブローカーからマーケットメーカーへの重心移動で墓穴を掘ることに。CEOは博士号を持ちながら、最新のファイナンス理論をわからないと部下に告白できなかったことが利益操作による不正会計を促す要因に。組織全体が物的資産重視のアプローチを見切り、ファイナンスに関する知的資産投入にのめり込む羽目に。 “あらゆるものが商品になる” と豪語、天候デリバティブやCO2取引の仕組みはエンロンの発明。エネルギー取引ノウハウと金融工学で武装したクオンツの合作。 “そもそも人間は地獄の釜の蓋の上でずっと踊ってきたのだ” と作家・渡辺京二。

“学びをせんとや生れけん” 「学」

OECD(経済協力開発機構)ミレニアムを迎え二一世紀の人材像を提示
第一に未知の状況の中でそこでの課題を発見・設定・解決・展開する能力
次に異文化/異質な組織や他者との間で、適切に関係性を構築できる能力
最後に、やるべきことを優先順位付けし持続的・効率的に学習できる能力

 OECD(経済協力開発機構:本部パリ)はミレニアムの年に “21世紀の人材像” を発表しました。先が見えない中で新たな課題はひっきりなし。異質なことを平気で受け入れる覚悟が必要になりそうです。それ故にリポート内容は一段と重要性を増しています。あえて3つに絞ると、第1は、未知の状況の中でそこでの課題を発見・設定・解決・展開する能力。既知でなく未知。第2は、異文化&異質な組織や他者との間で、適切に関係性を構築できる能力。多様性の許容。第3は、やるべきことを優先順位付けし持続的・効率的に学習できる能力。効率的より持続的がカギで “継続こそ力であり命” 。本来、組織の強みは連帯感・技術蓄積にあるもの。一方、弱みは何かを犠牲にしたり、足りないものを外部から持ってくる発想の欠如。 “人間がもつ危機回避への想像力” も不足気味。ここをどう突破するか。 “酒を売るな、文化を売れ” 、とサントリー元社長・佐治敬三。

「遊びは仕事、仕事は遊び」
「仕事は学び、学びは仕事」
「学びは遊び、遊びは学び」

 今回とりあげた「遊・献・学」それぞれの4行文は、拙書「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」(全10巻)から抽出したものです。次回以降も「遊・献・学」から各々4行文を一つずつ抽出してご紹介していきたいと思います。

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http://www.syplus.jp/ooura/

(第33回了)

 

大浦勇三(おおうら ゆうぞう) プロフィール

大浦勇三(おおうら ゆうぞう)  

大浦総合研究所 代表 (http://www.mmjp.or.jp/ooura/

石川県七尾市出身。
早稲田大学卒業、筑波大学大学院修了。
米国経営コンサルティング会社 アーサー・D・リトル 主席コンサルタントを経て現職。
主担当領域は、経営改革/企業再生、経営戦略/情報通信技術戦略策定、業務改革/組織改革、研究開発/商品開発マネジメント、マーケティングマネジメント、ナレッジマネジメント、イノベーションマネジメント、サプライチェーンマネジメント、人材マネジメント、コーチング/メンタリング、プロジェクト/プログラムマネジメント、ベンチャービジネス支援等のコンサルティング。

筑波大学大学院講師、城西国際大学客員教授、名城大学講師、産業能率大学講師、中小企業大学校講師などを歴任。

主な著作物:

  • 「続・ビジネス梁塵秘抄(一)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「イノベーション・ノート」(PHP研究所)
  • 「ITプロジェクトマネジャーのためのコーチング入門」(ソフトリサーチセンター)
  • 「図解 日本版LLP/LLCまるわかり」(PHP研究所)
  • 「IT技術者キャリアアップのためのメンタリング技法」(ソフトリサーチセンター)
  • 「よいコンサルタントの見分け方、かかり方」(清話会)
  • 「日本のモノづくり - 52の論点」<共著>(日本メンテナンス協会)
  • 「現場主導型の組織運営とスピード戦略」(日本監督士協会)
  • 「eコミュニティがビジネスを変える」<訳>(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメントが見る見るわかる」(サンマーク出版)
  • 「図解 ナレッジ・カンパニー」(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメント革命」(東洋経済新報社 )
  • 「図解 グローバル・スタンダード革命」(東洋経済新報社)
  • 「業務改革成功への情報技術活用」(東洋経済新報社)
  • 「情報化戦略と投資評価・システム運用管理の実際」<編著>(企業研究会)
  • 「会社改革実務辞典」<共著>(産業調査会)
  • 「プロジェクトマネジャー(PM)の育成・スキルアップのためのメンタリングの進め方と実践法」 (ソフトリサーチセンター:CD-ROM版)   など
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