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I love Japan(第6回) 茶道の本質

by staff on 2016/1/10, 日曜日
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あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。m(_ _)m フォーエヴァーグリーンの渡邊でございます。今年はお正月が短く、もうスッカリお正月気分が抜けておられることと思います。さて、昨年は本当に実りの多い年で私達の開催する環境茶道【温故知新】茶会はお陰様で20回を数えました。アメリカで始め、やりながら私も茶道への学びを深める、とても意義深い時間を過ごせたことを感謝したいと思います。

正直に言うと和敬清寂など、一般的に言われている「茶道とは、、」的なことはあまり気にしておらず、環境活動をしていく中で、共感できるポイントを見出しながら楽しんでいる、感動しているという感じです。「茶道はXXなんだ!」と言われることもあるのですが、私は茶道家ではないので、あくまで環境の為の勉強なのでご容赦下さいというより他ございません。しかし、茶道家以上に茶道というコンテンツの素晴らしさを伝える自信はあるし、招待された茶会に足を運ぶ度に、某著で「茶道は死んだ」と嘆かれていた著者の気持ちが痛いほど理解できることがあります。茶道具自慢、お披露目会になってしまっており、侘(わび)を茶道の中心に据えた利休の想いなど誰も憶えていないように見えます。しかし、それが人間の本質で、だからこそ侘を見据えようとしたのでしょう。何故ゆえ「家はもらぬほど、食は餓えぬほどにて足ることなり」 と質素、簡素な茶室に拘ったか、それはやはり禅の教えと限りなく近く、無駄を極力省くことによって、コミュニケーションの本質を見い出すのが茶道という芸術ではないかと思います。

 

昔、禅宗のお坊さんと禅問答をしたことがあり、般若心経にある「色即是空空即是色」の意味を問われました。簡単に訳すと「100%=0% ・ 0%=100%とはなんぞや」、ということです。意味わかりますか? 全ては無であり、無は全てであるということです。私はその問題を解くのに約半年程掛かりましたが、誰の助けも借りずに出して100点をいただいた答えとは、「最高のSEXや最高の食事など、完全に充足感を得られた時と、座禅をして全てを捨てて調和を見出そうとする時、、、どちらも何も必要としないという意味でそれはイコールである」ということです。そう、「超ハッピー!」って時、何も要らないですよね。釈迦は、欲を埋め続けることで幸せになることも良いが、全ての欲を捨ててても同じく満ち足りることが出来るのであれば、どちらの道を歩みますか? と説いたのではないかと想像しました。

 

茶道に話を戻すと、自分とって人生最後の友人が訪ねてきた時に、どんな時間をすごしたいでしょうか。心から理解し合いたいと思い、本当に素晴らしい時間を過ごしたいと願う時、自分は一体どのような行動を取るでしょうか。シャンデリアで部屋を豪華に飾り、金箔を貼った壁にナン億円もする絵画を飾って豪華にフォアグラでおもてなしだって良いでしょう。でも、それって誰もが出来ることではありません。あらゆる人種、あらゆる階層の人、誰もが等しく出来る方法の方が良いですよね。それならば、誰とでも心から打ち解けることができます。全てを捨て去ることで、本当の自分をたった一杯のお茶で表現することもできるのだ、これが侘び茶の真髄だと私は考えています。

現代社会のようにこんなに物がなくとも、人は幸せになれるし、満ち足りた人生を豊かに過ごすことができるのです。なんか宗教家みないになってきたので、この辺でやめましょう(笑)

ま、茶道を深々体験するとそんなことを思う日もあり、茶の湯って環境を破壊する「物社会」のアンチテーゼになるなと常思います。

そんな私達の活動ですがこの度、会員・協賛企業の皆様のお陰でホームページをリニューアル致しました☆ 本当に心から御礼申し上げます。共同事業も立ち上がり、理事も増え、12月は嬉しいこと尽くめでした。そのお返しの意味も込めて、1月27日(水)は、これまでの環境活動で学んだ市民とのコミュニケーションのノウハウを詰め込んだ、CSRセミナーを桜木町で開催します。お時間のある方は是非会場でお茶を召し上がっていただければと思います。お会いできることを楽しみにしております。
セミナーの申込み: https://www.seminars.jp/s/173739

文 章: 渡邊圭
Model: 徳友庵SOURIN
NPO法人 Forever Green Email: ngo.fg@hotmail.co.jp
URL: http://npo-forevergreen.jimdo.com/

筆者紹介

渡邊圭(わたなべ けい)

アーティストとしてアメリカで勝負しようとしていた自分が、マーケティングとして、最初にしなければならなかったことは、日本人が何を美しいと想い歴史を重ねてきたのかを知ることだったのだ!と思うと、目から鱗が落ちる気分でした。そして、学んだ「茶の湯」の世界観の精神性の高さと、何を美しいのかと定義する独自性、その茶道の在るべき姿とは、途方もなく美しかった、、、こんな芸術があったのか!と、感動を禁じ得ませんでした。その後、自国の文化に自信を持てた時、世界の誰にも負けない物を持っていると心から思えた時、それはどんな励ましの声よりも私の心を強くしました。それはそうでしょう「世界の誰にも負けない」なんて気持ちでいられたら、こんなに心強いものなんてないですよね。

この経験は、帰国後の私に大きな示唆を産みます。そんな目線で地球儀を眺めたことなんかなかったからです。「日本人として、世界に何を訴えるか。」きっと我々にしか出来ない仕事/提案があるに違いないと確信しました。私は日本文化の特性を分析していくうちに、それが世界的大きなニーズに当てはまることを発見したのです。その可能性を考えると、ワクワクします。

 

 

 

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