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2016年6月 三ツ池だより 「共生そして平和」

by staff on 2016/6/10, 金曜日
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不思議なことがある。不思議でもなんでもないのかもしれない。我家の快眠のために聴く曲が「アメイジング・グレイス」なのである。なんと清らかな曲なのかと思っていたところ、神渡良平さんがその足跡を本に残された。当然手に取って読んだ。ジョンという青年の心の夜明け、奴隷貿易廃止条例成立への物語なのであった。

そしてサミットが行われていろいろ情報が飛び込んできた。

「今から約100年前の1919年(大正8年)、人類破滅の道を予測せしめられた第一次世界大戦での国際連盟結成の折りに、我が国日本は、「世界大戦」後の平和的国際秩序形成のための国際連盟の「理念提唱」として「人種差別撤廃案」を提出しました。国際連盟に加盟した多くの国が、我が国日本の提案に賛同しましたが、議長役の米国大統領の「全会一致でなくては採決できない」との異例の議事進行によって我が国日本の提案は無残にも否決されてしまったのです。その後、日米の対立は次第に深刻度を増し我が国日本は欧米列強に追い込まれる形となり、ついに大東亜戦争が勃発するに至るのです。」

ジョンの時代は1800年代である。その100年後日本は「人種差別撤廃案」を国際連盟に提出しているのだ。そして100年後の今日本の伊勢・志摩でサミットが行われた。伊勢神宮で署名した各国のメッセージが流れてくる。私のフェイスブックのTeruyuki Tominagaの友達の櫃岡慶子さんからのものです。

「伊勢神宮に参拝した伊勢志摩サミットの各国首脳の記帳の紹介を頂きました。以下の各国首脳の言葉は仮訳です。

  • 幾世にもわたり、癒しと安寧をもたらしてきた神聖なこの地を訪れることができ、非常に光栄に思います。世界中の人々が平和に、理解しあって共生できるようお祈りいたします。(アメリカ バラック・オバマ大統領)
  • 日本の源であり、調和、尊重、そして平和という価値観をもたらす、精神の崇高なる場所にて。(フランス フランソワ・オクランド大統領)
  • ここ伊勢神宮に象徴される日本国民の豊かな自然との密接な結びつきに深い敬意を表します。ドイツと日本が手を取り合い、地球上の自然の生存基盤の保全に貢献していくことを願います。(ドイツ アンゲラ・メルケル首相)
  • 日本でのG7のために伊勢志摩に集うに際し、平和と静謐、美しい自然のこの地を訪れ、英国首相として伊勢神宮で敬意を払うことを大変嬉しく思います。(イギリス デービド・キャメロン首相)
  • このような歴史に満ち示唆に富む場所ですばらしい歓待をいただきましてありがとうございます。主催国である日本と我々全員が、人間の尊厳を保ちながら、経済成長及び社会正義のための諸条件をより力強く構築できることを祈念します。(イタリア マッテオ・レンツィ首相)
  • 伊勢神宮の調和に、繁栄と平和の未来を創るという我々の願いが映し出されますように。(カナダ ジャスティン・トルドー首相)
  • 静謐と思索の場。そして日本についての深い洞察。どうもありがとう!(EU ドナルド・トゥスク欧州理事会議長)
  • この地で目の当たりにした伝統と儀礼に敬意を表す。(EU ジャン=クロード・ユンカー欧州委員会委員長)

各国首脳は皆、すべてのいのちを慈しみ育む「和」を以て貴しとなす我が国“大和の国”の“日本的価値”を、それぞれそれなりに感じ取って下さったのではないかと思います。 この戦争で負けたとはいえ、から約100年前に提唱した「人種差別撤廃案」の人種平等・世界平和の理念は、大東亜戦争を契機にそれまで欧米植民地支配下にあったアジア・中東・アフリカなどの民族が独立を勝ち取って、実現されていくことになるのです。」とつづけられますか?

日本の役割があることを感じさせてくれた伊勢志摩でのサミットであった。今この機会に前進するべきである。経済成長を追うのでなく、地球環境の保持に向けての舵きりでもある。

六月を俳句から見てみる。

紫陽花に吸い込む松の雫哉
松尾芭蕉
夏山やばかていねいに赤い花
小林一茶

六月はおもしろそうだ。形にとらわれない自由な月のように感じる。

夏鶯そうかそうかと聞いて遣る
飯島晴子
ゆうやけに夕日が溶けて蝸牛
松崎鉄之介
じゃんけんで負けて蛍に生まれたの
池田澄子

蛍が出ている。しっかりと環境を創らないと生まれない。
「じゃんけんで負けて」の感性に驚きともつかぬ感動がうまれる。
こんど機会があったら蛍に聞いてみようとおもったりする。

麦笛を噛めば甘しやなつかしき
松本たかし

俳句は現代になじまないと言われることがある。季語の感覚がかわってきているという。しかしそれでも表現の手段として素晴らしいし、こころのなかにしまいこまれている感情を表現できる手段でもある。

若葉揺れ美ははてしなくたたかえり
横須賀詢
一位の木の新芽は人をあざむかむ
横須賀詢

自然を大事にしたい。若葉や新芽をみると心が穏やかになる。世界中が荒涼としたものにかわりはてるのではなく、守っていくべきものがある。時には意図的に創り出すことがある。いつの時代も若葉が見られるときを迎えられる喜びに浸れる世界でありたい。

 

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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