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変わらない伝統美を基に時代に合わせて変わっていくものの美しさを表現し次世代に繋げて行きたい。 書道家 粟津紅花さん

by staff on 2016/8/10, 水曜日

書は決して二度書きはいたしません。墨の香りとその緊張感が好きです・・・
古典書道からデザイン書道、パフォーマンス書道などを手がけ、書籍出版や商業のロゴ制作、セミナー講師など国内外で幅広くご活躍の粟津紅花(あわづこうか)さんに書道の魅力をお聞きいたしました。

書道家 粟津紅花さん
書道家 粟津紅花さん
撮影:辰巳隆昭
 
お名前 粟津紅花(絵里)
お生まれ 6月
ご出身 愛知県
お住い 横浜市南区蒔田
ご家族 ご主人と娘さんと息子さんの4人家族
ご趣味 テニス、スキー、手芸、料理、ピアノ、クラリネット
HP http://www.kouka-eri.com/
blog http://ameblo.jp/eripokuta/

書道との出会い

9歳上の姉が書道のお稽古をしている間、静かに隣に座って見ていたのが『書道』との出会いでした。
それを見ていた先生の勧めもあり、3歳の頃から私も筆を持ち始めました。新しいお手本をいただくと、納得した文字が書けるようになるまで何度も何度も練習を重ねました。

母はよく墨をすり、私が学校から帰るのを待っていました。そして級が上がったり賞をいただいたりすると、一緒に喜んでくれました。また、コンクールに出した作品は通常返却されないので、どちらを出そうか迷った次点の作品を、先生のお手本とともに大切に保管してくれました。展覧会場で展覧が終わるのを待って主催者にお願いして、返していただいたこともありました。今では手元にあるそれらが初心にかえる宝物になっています。

 


粟津さん小学1年の時の作品

魅せられて

親は美術館に良く連れて行ってくれました。小学校5年生の時のことです。『日展』で、ある作品の前で動けなくなりました。子供の私には読めない文字でしたが、真っ白な紙に黒一色で表現。それは直球勝負を挑まれ、ど真ん中ストライクが入った感覚でした。凛とした空気の中「書」は押しつけがましくなく「書」としてそこにありました。書家はその場にさえいないのに、これほどまでに私に感動を与えている・・・「人に感動を与え、人の人生を左右するような作品を書ける書家になりたい」と心に決めた瞬間でした。

夢を叶えるために

書家を目指すと決めたため、夫婦で書道塾をされている有名な書家を母から聞き、中学に上がる時その門を叩きました。しかし、既に地元の書道教室の生徒であった私が、その書家の門下生になることは、容易なことではありませんでした。今までお世話になった先生の了解を得ることが必要だったのです。諦めず門下生になりたい強い意志を持ち、やがて念願叶い書家について学べるようになりました。

学生時代は色々なことに興味がありましたが、小学校では特に算数と歴史が大好きでした。中学校に上がると数学の先生になるか書道家になるか悩むほどでした。スポーツも好きで、学生時代テニスやスキーを良くしました。高校では芸術選択科目を選ぶ時、音楽・美術・書道から1つ選ぶのに随分悩んだほどでしたが、やはり軸には書道がありました。

OLそして結婚。横浜へ

学生時代、そして銀行員になってからの約8年、中学から学んだ書道塾で助手を務めました。先生の指導の仕方を真近で見させていただいたこの時の経験が、今も非常に生きています。

書道家と銀行員。一旦真逆の世界に身を置いて、視野を広めておきたいという思いがありました。やはり銀行員だった経験は今書道塾を主宰している上でも大変生きています。銀行では筆で書くことをよく頼まれたものです。実社会でも筆文字の大切さを実感しました。そして結婚を機に退職し、横浜に参りました。

書道教室を始める

結婚、出産、育児。。。長女が3歳までは専業主婦でした。三つ子の魂百まで。公園に行って思いっきり遊んだり、図書館をはしごして沢山本を借りたり、あちこち遊びに出かけたりと、毎日一緒に色々なことをして過ごしました。
そして、私自身がそうであったように、長女が3歳になった時書道を習わせたいと思いました。書道塾を探すうちに、「私が習わせたい書は私が教えるのが一番だ」と気づき、書道教室を開くことを決心しました。ご近所のお子さん達と娘に教えたのが1つ目のお教室のスタートです。

『書』の楽しみを知ってもらいたいから

ご近所のお子さんに教えているうちに、そのお子さんのお母さん達も習いたいと集まるようになり、お教室が増えていき、現在8カ所で教えるほどになりました。

お教室ごとに雰囲気ががらりと変わります。大人から子供まで机を並べる書道教室。平日午前中の少人数おとな女性限定レッスン。幼稚園児対象のかきかた教室。お勤め帰りの方もご参加の夜の大人書道教室。地域のご年配の方々のコミュニティサロン。障害を持たれた方のための書のボランティア指導。カルチャーセンターからもお声がけいただきました。こうして、さまざまな世代の方を教えるようになって、各世代の教室での経験が他の教室で生かされています。

また、出張講座や、「文字の歴史」「お名前の成り立ち」「年賀状の書き方」などテーマに沿ったセミナー講師、通えない方のために通信教育もしています。そして、多くの方の文字を見てきて気づいたことが、文字練習帳の出版の際、随分参考になりました。


東京ソラマチJ:COMでのワークショップ

また、例えばひらがなの「す」ですが、丸の形をちょっと変えるだけで、誰もが綺麗な「す」の文字を書くことができる、そんな「ちょっと」をまとめてみました。

ワンポイントで劇的にうまくなる「ひらがな」ベスト10
http://ranking.goo.ne.jp/ranking/category/2015/shuminavi_56/

国内外で書道パフォーマンス

最近色々なイベントに声をかけていただき、何メートルもの大きな紙に書く書道パフォーマンスを披露することも増えました。多くの方が日本の伝統文化である書道に触れる機会が増えることは、大変嬉しく思います。日本人だけでなく外国人の方々が参加してくださることも多いので、書道に魅力を感じていただけるように、新しい試みにも意欲的に挑戦しています。


横浜産業貿易センターにてかながわ国際交流財団でのワークショップ


テラスモール湘南でのパフォーマンス

また、海外でもパフォーマンス書道をします。書き直しのきかないたった1枚の紙に書く緊張感に、張り詰める会場の空気。書の迫力を感じていただける瞬間です。大きな拍手や感動したというお声を沢山いただく時、「言葉は通じなくても心を動かすことができた。」書家になると決めた小学5年の時に味わった感動をいつの間にか与える立場になっていることを感じる瞬間でもあります。

外国人の好きな漢字ベスト10
http://ranking.goo.ne.jp/ranking/category/2015/shuminavi_48/

外国人に喜ばれる!書家がお勧めする外国人の名前当て漢字ベスト10
http://ranking.goo.ne.jp/ranking/category/2015/shuminavi_60/


パリでの書道パフォーマンス

デザイン書道

気軽に楽しめる『デザイン書道』の講座も人気があります。文字をデザイン化して時には黒以外の色を入れることもあるデザイン書道。はがきやランチョンマットを作る講座もしますが、店舗のロゴ、看板、ポスター、命名書、表札などを手掛けたり、Tシャツや風呂敷、升などに書いた商品を国内だけでなく、海外の店舗で販売もしています。年末に販売される年賀状本にも毎年作品を掲載しています。

年賀状ギャラリー
http://www.kouka-eri.com/nengajyou.html


文字を入れた作品(海外・ネットでも販売中)

母校に書を寄贈 みなさんの前でパフォーマンスを披露

私が中学3年の時、中学の生徒数が増え新設校ができ、第1回卒業生になりました。卒業文集の題名を生徒から募集し、私が提案した「飛翔」が採用されました。その言葉が校歌の題名になり、校訓になり今では学校を象徴する言葉として大切に長く引き継がれているとのことです。昨年学校に「飛翔」の書を寄贈し、今年は母校に招かれて、全校生徒、地域の方々の前で「知をひらく」と揮毫し、「夢を実現する」ことについてお話させていただきました。恩師、同級生も大勢来てくださって感激の一日となりました。


母校に書を寄贈

書の継承

娘は高校生の時師範を取得し、社会人になっても一緒にパフォーマンス書道をしたり、イベントで一緒に講師をしたりして手伝ってくれます。息子も書道コンクールで入賞を繰り返し勉強を積み重ねています。また生徒達にも大学生になると、私が師にしていただいたように、助手をしながら教える勉強をしてもらっています。生徒達の中にも書家を目指しているものも複数おり、将来が楽しみです。


娘と一緒にイベント講師をすることも増えてきました

歴史ある古典書道を身に着けるには長い年月と努力が必要です。最近デザイン重視の感性で書かれた書も随分目に触れるようになってきました。しかし、古典を勉強する地道な努力は大切です。基本を知って崩しているものと、自己流で書いたものでは違いが表れます。基本をしっかりと身に付けていれば、流行り廃りに関係なく『書』は存在していくことでしょう。


古典作品

そして何よりこうして私が書に寄り添って来られるのも、指導してくださった先生方のお陰であり、続けていくことが何よりの恩返しと思っています。謙虚な気持ちを持ち続け、研鑽を積んで行きたいと思っています。

「書道には、時代に合わせて柔軟に変わっていくものと、時代を経ても変わらないものがあります。変わらない伝統美を基に、デザイン書道やパフォーマンス書道のように時代に合わせて変わっていくものの美しさを表現し、次世代に繋げて行けたら素敵だと思いませんか。」

あなたにとっての横浜とは

横浜は柔軟な気質のある土地だと思います。外国の文化をいち早く取り入れ独自の発展を遂げました。書道も共通点を感じます。 『温故知新』。ともに伝統という変わらないものを大事に守りながら、時代と共にしなやかに進化していく力があると思います。


粟津さんにとっての横浜とは・・・『温故知新』
撮影:辰巳隆昭

(インタビュー:高野慈子)

 

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