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2016年8月 三ツ池だより 「日本再生」

by staff on 2016/8/10, 水曜日
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地震大国といわれていて地震におびえている。
考えてみるとおびえていながらその断層の上に原子力発電所を建設した事実がある。きっとつかいものにならない土地だったから、「原子力は安全だよ!」といって建設されたのだろう。3・11で思い知った事実は驚くべきものだった。

だれも想定できなかった!
本当に想定できなかったのか。誰も責任をとらない。取れないと言ったことが本当だろう。仮電源が海側にあって、簡単に津波でやられた。それ以降の原発には仮電源が重要との位置づけになって改善されている。そうであれば何がどう安全の配慮がなされてきているのか説明があっていい。きっと説明してはいけない責任論がでてくるのを恐れているのだろう。ことは次の時代に、いや地球人類の破滅までもに、つながるのだからことは単純な話ではない。

じつは、より安全な原子力発電の研究がされている。「トリウム溶融塩炉」である。
“「原発」もう一つの選択“ゴマ書房テクノロジスト金子和夫著に次のように書かれている。「第三の道がある!!核兵器を生むウランではない!人類を救う原子力エネルギーの開発が動き出した。」2015年2月に出版された。「21世紀の原子力を考えるとき、もっぱら軍需用にとして開発されてきた原子力の根源的な見直しが必要です。新しい視点のもと原子力を見直し、安全性・核廃棄物・核拡散といった課題を、根本から解決する方途を見出すべき時に来ていると考えます。」「日本には原子力発電における開発の歴史がありません。日本の原子力政策は、最初は米国の原子力産業の市場として、スリーマイル島事故以降は日米原子力共同体の一員として、米国の主導のままに流されてきたと言ってもいいでしょう。」そして続けられます。「日本が”米国の核の傘“の下にいる以上、原子力政策においても独自の立場をとることは、今後もできないと思われます。」「でもトリウム溶融塩炉の開発は米国もNOといわないと思います。」

今月の表題を日本再生としましたのは、エネルギー政策にしても、多様に挑戦すべきだと考えているからです。私は折角日本には電力会社があるのですから、そこを中心にしていくのがいいと考えています。戦後70年築いてきた立派な電力事業経験を生かすのです。太陽光発電は住宅産業に生かすのです。休耕地を太陽光パネルで張りつめてどうするんですか。過疎地と言われるところは電力の自給を進めるのです。小さな流れに水車を回して発電するのです。維持管理は若い人にまかせましょう。

休耕地は農業の見直しです。戦後パンを食生活に導入しました。米国の小麦の輸出先に日本はなりました。近代化の名のもとに急速に普及しました。ご飯の効用など議論にもなりませんでした。しかし考えてみると緑の大地につつまれた日本の文化は農業の中で育てられてきました。日本中が再開発されて、緑地がなくなったらどうなるのでしょう。生きていく上には水と酸素が必要です。戦後植えた森林を生かさなければなりません。製材にして生かす仕組みと地球環境の循環も考えるのです。森林を生かす努力をしなくてはいけません。働く人がいないからという発想ではだめなのです。

先日大阪で平和を考える会に参加してきました。今、日本は戦争に向かっている危険な状態だという方もいました。戦争と言われてもピンとこない。戦争はどこかでのこと、と考えている方もいました。私は発言しました。「平和な状態をこれからもつづけるための議論をしましょう。世界が平和であるときの生活の仕方はどんなものなのでしょうか?」少しというか、かなりしらけました。続けました。「移民が問題になっています。難民の受け入れ方を議論するのでなく、難民にしない支援を考えたらどうなのでしょう。」日本人で砂漠に木を植え続ける人がいる。井戸を掘り続ける人がいる。水路を作り続ける人がいる。だから移民を難民とするのではなく、生まれた土地を生活できるような場所にしていく人たちになってもらえないか。という問いかけでした。それは政治の問題です。

戦争になるのではないかといえば戦争になります。平和になると思えば平和になります。何が問題になるのでしょうか。自分の国は自分で守る。自分の人生は自分で創り出していく。そういった基本の姿勢と気構えが求められているのではないでしょうか。自分の生き方も問われているようです。時に生活レベルのダウンもあるでしょう。そこを受け入れると精神面の充実がでてくると思います。

青春を掴み損ねて雲の峰
横須賀詢

いやいや夢を追う限りにおいて青春である。

筆塚や湯島の池も陽炎いて
横須賀詢

湯島神社をお参りしていたら、泉鏡花の筆塚があった。なんだかあやかりたいと思っているのだが、何より暑い日であった。暑い時は暑いがいい。雨が降っている時は雨が降るがいい。そんなことを思うのだった。やせ我慢や、ためらいもあっていい夏だ。日本再生に向かう夏でもありたいものだと思っています。

 

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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