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書評 「悩まない練習」 海竜社 枡野俊明 著

by staff on 2016/11/10, 木曜日
 
タイトル 悩まない練習
単行本 199ページ
出版社 海竜社 (2015/09)
ISBN-10 4759314458
ISBN-13 978-4759314458
発売日 2015/09
購入 悩まない練習

「周囲の目が まったく気に ならなくなる!」というのでこの本を手に取った。気になるのである。こわだっているのである。それが気にならなくなるとは、いったいどういうことなのだろう。

表と裏の背表紙に「丸」が描かれているのです。なにか出てきそうな気になりました。あるのかないのか、ゼロなのか、OKなのか。

“「まあ、いいか」で開き直る“という項があります。

失敗した原因を、必ずおさえておくのだが、少しばかり開き直って、まぁいいか、程度に受け止めるのがいいというのです。いくら反省しても、時間はもどりません。悩むのでなく、どこかで発生したズレを見つけることだというのです。「いい経験をさせてもらった。ありがたいことだなぁ」と捉えてくださいと話されます。出来なかったことを悩むのでなく、ズレを見つけにいくことなのですね。みつけにいく具体的な行動をすることです。よく「できないことを悩みます」が出来ることをすることなのですね!

“人間、生まれてきたときは何もない”につづきます。

人間何も持たない姿で生まれてきた、と考えると「心軽々と生きられる」と言われます。今の自分を見ればよくここまでという思いや自覚が感じられるはずです。過去の栄光が忘れられないこともあります。そこで「ときどきは、本来無一文だということを思い起こし、かみしめる必要がある」のです。そこに立脚していれば、どんな状況にあっても、自分らしく生きられますとのことです。

“うまい話には裏がある”という項があります。

営業していて一番悩むところです。高いけどやらしてください、といって聞き入れてくれるところはありません。「安さのしくみについて納得できるまで、話し合いを重ねるのが基本です」逆にうまい話には裏があるとも言われます。「安さのしくみについて納得ができるまで、話し合いを重ねるのが基本です」だからでしょうか。高いものをなぜ安くできるのかの話ですね。一生懸命なぜ高いのかを説明している自分がいます。買ってくれなくてもいいと、おもっている私がいるのでしょうか?

“ものが溢れるから、窮屈になる”

「三年間を一つの基準にして、それを超えるものは捨てるようにする」

「もう一つの基準は容量です」たまってしまうものは、一定量たまったら処分することですと言われます。「禅的にいえば、ものを捨てることは執着を捨てることです。執着は心を縛りますから、それを捨てることことで心が解放されて自由になる増えるままに放置していたものをスパッと捨てて、必要なものだけで暮らしていく日々を想像してみてください。伸び伸びとして心も軽々してくると思いませんか?」禅がめざすシンプル生活がそこにあるのだと、枡野住職は話されます。

“「今、ここ」を一生懸命生きる”それは淡々と生きるのが人生といわれます。

昨日とまったく同じ仕事をしているようでも、その時間は昨日とは違う時間ですし、そこにいる自分も、また、昨日とは違っていると言われます。昨日の自分は気づかなかったことに、昨日とはちがう今日の自分が気づくがあるということです。そして「どの一日も、どの時間も、どの瞬間も、その都度、そこが最初で最後なのです。」と言われます。「昨日の自分は気づかなかったことに、昨日とは違う今日の自分が気づく。いつもの通勤の道すがら、木の枝の蕾がふくらんでいるのに、ふと、気づいたりすることがあるかもしれません。」「誰にいわれるでもく、誰の為でもなく、ただ淡々と本文をまっとうしている自然の営みに感動を覚えたら、それは、本分をまっとうすることの素晴らしさを、その美しさを、身をもって体感することにほかなりません。」そして誰でもが心のなかに仏性を持っていると言われます。

”壁にぶつかたら、チャンス“(苦労に挑み、一回り成長する)

“不幸だけの人はいない”(苦境を受け入れて、気持ちを切り替える)

“勝つこともあれば、負けることもある”(いつもまだまだの気持ちをもつ)

“一日の生活のリズムは朝で決まる”

「考えない夜」の習慣を始めることだと言われます。

「お寺の山門は何のためにあるかご存知ですか?お寺の外の俗世界と内の聖なる世界を分かつ結界が山門なのです。山門という結界を設けることで、そこを境に心が切り替わるのです。結界に入る心構えが出来るといってもいいでしょう。」といわれます。「生活のなかでも結界をつくる。それがルールです。」それは自宅の玄関だったり、場所ではなく、時間を結界にするのもいいと言われます。お風呂に入ったら・・・とか。結界の過ごし方は「アロマオイルを焚いたり、ストレッチをゆっくりやったり、静かな音楽を聞いたり、画集を開いたり・・・考えない夜の習慣をぜひ、生活に組み入れてください。」とのお話です。

“どんな失敗からでも学べる”それも経験と前向きに考えることなのだ。「どんな失敗にも、学ぶ出来ところはあるのです。」とのお話にも勇気づけられる。そして「今・ここ に、心を、集中する」それはざわめく心にまようのでなく、ざわめく心に素直に向き合っていくことだ。だから枡野住職は最後にこう言われます。“つらい感情を抑えない”「哀しいときは思い切り泣けばいい。涙がこみあげてきたら、こらえる必要なんてありません。」

日曜座禅会で枡野住職にお会いできていることに幸せを感じている日々なのです。

(文:横須賀 健治)

 

 

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