Skip to content

楽しい文字の世界(第3回) 「心」の移り変わり

by staff on 2017/1/10, 火曜日

第3回 「心」の移り変わり

漢字が生まれたのは今から3500年ほど前、亀の甲羅や獣の骨に刻みつけたものが起源です。一つの漢字のルーツをたどり、じっくり眺めていると3500年前の人がそれほど遠く感じられず、隣で意思疎通できるような気さえします。

今日はその漢字の中の1つ「心」を取り上げたいと思います。諸説ありますが「心」の元字(もとじ)は一般的には心臓を表していると言われています。その形をみると、右心房・左心房・右心室・左心室が分かり、既に心臓の形が詳しくわかっていたのだろうと想像できます。その「心」が時を経て今の「心」になり、他に3つの部首になりました。

1つ目はこころ(心)

応 志 忠 忘 思…

2つ目はりっしんべん( 忄)

忙 快 怖 性 情…

3つ目はしたごころ( 㣺)

恭 慕…

そのため、私が漢字の辞書としてよく使う「五體字類」(文字の五體…楷書・行書・草書・隷書-篆書が掲載)を画数で引く場合、心と㣺と同様忄も「心部」の4画に出てきます。りっしんべんは3画では出てこないのです。余談になりますが、同様にさんずいも元字が水なので4画になります。

五體字類で文字の変遷を眺めていると、まるで人間の家系図をみているようです。ルーツが分かるのです。詳しくはまた別の機会にお話ししたいと思います。

筆者紹介

 
書家名 粟津 紅花 KOUKA AWAZU
本 名 粟津 絵里 ERI AWAZU
略 歴 愛知県生まれ。 横浜市在住。
3歳から筆を持ち、書を学ぶ。
銀行勤務を経て紅花書道塾を主宰して23年。
現在8か所の教室で門下生を指導。
また古典書道の作品制作に加え、店舗ロゴ、商品ロゴ、ポスター等のデザイン書道を手掛ける。
書道パフォーマンス、障害をお持ちの方への書のボランティア指導、セミナー講師などにも力を入れるなど、国内外で幅広く活動中。
読売書法会会員。
謙慎書道会会員。
横浜書人会審査員。
日本デザイン書道作家協会正会員。
カルチャーセンター講師。
著 作 法華経書写書き込み練習帳―釈尊の究極の教え
ヨコハマNOW関連記事
変わらない伝統美を基に時代に合わせて変わっていくものの美しさを表現し次世代に繋げて行きたい。 書道家 粟津紅花さん

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top