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ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第46回)

by staff on 2017/1/10, 火曜日

大浦総合研究所 代表/大浦勇三

ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第46回)

遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん
遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ

- 梁塵秘抄 -

 “黒” は闇であり邪悪なものといわれましたが、近代になると魅力的で美しいというイメージに変わりました。画家のマティスは “黒は力である” 、ルノアールは “黒こそ色彩の女王” と語っています。それでも、黒が色彩の最終系かどうかはわかりません。人間も同じこと。最近、 “ホモサピエンスは進化の最終系ではない” ということがいわれ始めています。 “ヒト×マシン” が現実味を帯び、AI(人工知能)は競争相手ではなく一体化していくとの予測も。そのうち、スマホすら不要になり、壁・家具・家電・衣服・車などのあらゆる中にコンピュータが入り込む世界へ。すべてが過剰になり、その分オプションが豊富になり、やらなくていいこと・してはいけないことを瞬時に判断して切り捨てる時代の到来。足し算でなく引き算でパワーアップする次元へ。そんな世界への備えは “目的は何でもいいからまず学ぶ” “目的のない勉強で知的好奇心を満たす” ということかも。能力&スキルを再定義しながら膨大な時間をどう配分していくか。その際、AIとあえて逆方向に進む大胆さも選択肢の一つ。梁塵秘抄では “媼の子供の有様は 冠者は博打の打負や 勝つ世なし 禅師はまだきに夜行好むめり 姫が心のしどけなければ いとわびし” とあります。どんな時代になっても博打・夜遊びする放蕩息子の存在は尽きず。“生産性に関係なく夢中になるものが必要”と作家・村上龍。

“遊びをせんとや生れけん” 「遊」

様々な視点からのアドバイスを抽斗に収める 中味と入れ物は一対
困ったらアウトコースの低めを要求すれば良いというものではない
ツー・ナッシングなら 次は無条件にボール、ということでもない
意見を聞くことも大事 高度な猜疑心をもつこと、とガルブレイス

 ガルブレイスは身長が2メートルを超える経済学者で、偉大な業績とも相まって “経済学の巨人” といわれました。常に “高度な猜疑心” が不可欠というのが持論。 “経済学の世界では決まって多数派が間違える” “バブルの崩壊は予測し難いがバブルは例外なくはじける” 。第二次世界大戦中は物価局の副局長として戦時インフレ抑止に活躍、米国における “物価皇帝(price czar)” の異名をとりました。ジョン・F・ケネディ大統領との友人関係から政権下では米国の駐インド大使を務め、インド政府の経済開発の支援も行っています。理論と実務の両輪から知見を深め、様々な視点からの智慧を抽斗に収めてワンパターンを排除、 “常にアウトコースの低めを投げれば良いというものではない” “ツー・ナッシングなら次は無条件にボールということでもない” が典型例。 “偶然を信じないのはバカだが、偶然を信じすぎるのもバカだ” とはウォール街の格言。

“仕事をせんとや生れけん” 「献」

ベキ乗則は想定範囲の枠外から何の前触れもなく出現する
破壊的な危機を凌ぐ 理詰め一本でなく一息つく間を重視
科学と人間の結合には 総合知をもつ科学者を増やす必要
スケッチ2万枚の栄養を己の中で発酵させる、と平山郁夫

 平山郁夫は戦後を代表する日本画家で、東山魁夷・加山又造などと並ぶ “五山” の一人。広島の勤労動員先で原子爆弾に被災。東京藝術大学の助手時代、原爆後遺症で一時は死も覚悟する中、三蔵法師をテーマとする “仏教伝来” を描きあげました。仏教のテーマはやがて、文化の西と東を結んだシルクロードへとつながります。また、東京藝術大学学長を務めたことから、教育者の立場からも長年にわたって後進の指導に当たり、 “理屈には限界があり、その範囲でしか力が出せない。絵もそうで、知識で描くと個性的な主張ができなくなる” “才能とは持続すること” “強くならないのは野放しにせず手とり足とり理屈で形を覚えさせるから” 。ベキ乗則は想定範囲の枠外から何の前触れもなく出現するもの。スケッチ2万枚の栄養をしっかり自分の中に叩き込んでじっくり発酵させる耐久力。“技術で見せるけれども技術は見せない”と歌舞伎役者・坂東玉三郎。

“学びをせんとや生れけん” 「学」

スポーツは豊かさのシンボル 生きるだけなら必要なし
成功と失敗・生と死・勝者と敗者 闘いながら生を知る
言われてやるだけでは仕事ではないし説得力をもたない
マジックはトータルプレゼンテーション、と茂木健一郎

 茂木健一郎さんは脳科学者として誰もが知る存在。 “クオリア(感覚の持つ質感)”をもとに脳と心の関係について研究。ひらめきや気づきの瞬間に “あっ!” と感じる体験を、脳を活性化する “アハ体験” として紹介しました。まさに、アルキメデスが叫んだ “ユーリカ(Eureka:見つけた)” の世界。人はアハ体験の瞬間、わずか0.1秒の間に脳内の神経細胞が一斉に活性化するとのこと。 “人間の脳は貪欲、自分が成長できるという人を好きになる。相手が自分にないものを持っているということが重要” と指摘。何よりも “よろこび”が基準。ハードルを超えることのよろこびを脳にたたき込むことを徹底し、毎日が障害物競走。共感できるところと未知の部分が入り混じった“偶有的な存在” が理想。脳科学をやるのは意識の解明のため。流行の統計的手法では意識の本質の解明はできないと確信。 “仕事は量をやらないと質が高まらない” と漫画家・石の森章太郎。

「遊びは仕事、仕事は遊び」
「仕事は学び、学びは仕事」
「学びは遊び、遊びは学び」

 今回とりあげた「遊・献・学」それぞれの4行文は、拙書「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」(全10巻)及び「続・ビジネス梁塵秘抄(一)~(四)」(全10巻)から抽出したものです。次回以降も「遊・献・学」から各々4行文を一つずつ抽出してご紹介していきたいと思います。

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(第46回了)

 

大浦勇三(おおうら ゆうぞう) プロフィール

大浦勇三(おおうら ゆうぞう)  

大浦総合研究所 代表 (http://www.mmjp.or.jp/ooura/

石川県七尾市出身。
早稲田大学卒業、筑波大学大学院修了。
米国経営コンサルティング会社 アーサー・D・リトル 主席コンサルタントを経て現職。
主担当領域は、経営改革/企業再生、経営戦略/情報通信技術戦略策定、業務改革/組織改革、研究開発/商品開発マネジメント、マーケティングマネジメント、ナレッジマネジメント、イノベーションマネジメント、サプライチェーンマネジメント、人材マネジメント、コーチング/メンタリング、プロジェクト/プログラムマネジメント、ベンチャービジネス支援等のコンサルティング。

筑波大学大学院講師、城西国際大学客員教授、名城大学講師、産業能率大学講師、中小企業大学校講師などを歴任。

主な著作物:

  • 「続・ビジネス梁塵秘抄(一)~(四)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「イノベーション・ノート」(PHP研究所)
  • 「ITプロジェクトマネジャーのためのコーチング入門」(ソフトリサーチセンター)
  • 「図解 日本版LLP/LLCまるわかり」(PHP研究所)
  • 「IT技術者キャリアアップのためのメンタリング技法」(ソフトリサーチセンター)
  • 「よいコンサルタントの見分け方、かかり方」(清話会)
  • 「日本のモノづくり - 52の論点」<共著>(日本メンテナンス協会)
  • 「現場主導型の組織運営とスピード戦略」(日本監督士協会)
  • 「eコミュニティがビジネスを変える」<訳>(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメントが見る見るわかる」(サンマーク出版)
  • 「図解 ナレッジ・カンパニー」(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメント革命」(東洋経済新報社 )
  • 「図解 グローバル・スタンダード革命」(東洋経済新報社)
  • 「業務改革成功への情報技術活用」(東洋経済新報社)
  • 「情報化戦略と投資評価・システム運用管理の実際」<編著>(企業研究会)
  • 「会社改革実務辞典」<共著>(産業調査会)
  • 「プロジェクトマネジャー(PM)の育成・スキルアップのためのメンタリングの進め方と実践法」 (ソフトリサーチセンター:CD-ROM版)   など
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