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ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第47回)

by staff on 2017/2/10, 金曜日

大浦総合研究所 代表/大浦勇三

ビジネス梁塵秘抄「遊・献・学」(第47回)

遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん
遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ

- 梁塵秘抄 -

年末、直近にミシュランの星を獲得したレストランへ行く機会がありました。新進気鋭のシェフのメニューはその日のお楽しみ。メインは人気のジビエのレアに近いロースト。4、5時間後から腹痛・嘔吐・下痢が始まり結局救急病院へ。すぐシェフに連絡しましたが、うちの料理かどうかの証拠がはっきりしない以上、責任はとれないと誠意も配慮もなし。新年早々の午餐会も老舗のフレンチレストラン。少し不安でしたがメニュー通りのコース料理で、盛り付けに工夫が見られ味も斬新で老舗の底力を実感。グルメを自他ともに認める知人は “ミシュランは50%信用するくらいが適当” とのご託宣。どの領域も、世の評価基準とは別に自身がしっかりした評価軸を持つことの必要性を痛感。イノベーションも新しいだけが強みではないはず。技術資源分析では、揺籃期・成長期・成熟期・老衰期と技術の成熟度をリニアで捉えてきましたが、これからは線型のみならず指数型・円型など、これまでの基盤との融合が新たな強みを再創造する可能性も。世界初の原子力潜水艦も揺籃期・成長期・成熟期の技術を組み合わせた並列プロジェクトを通じて実現。梁塵秘抄では “媼の子供の有様は 冠者は博打の打負や 勝つ世なし 禅師はまだきに夜行好むめり 姫が心のしどけなければ いとわびし” とあります。苦い瓜・甘い瓜など何でもあり。 “挑戦的な創造作業は99.7%失敗する” と畑村洋太郎教授。

“遊びをせんとや生れけん” 「遊」

地上には自分の墓はない 何にでも音をつける必要はない
生きる実感を持っていないと死ぬという実感も持ちにくい
能は演じたりするものではなく 役柄を踏み台にするもの
現在の演者の人間をあらわすものだ、と能楽師・友枝昭世

能は日本の重要無形文化財であり、ユネスコからも “人類の口承及び無形遺産の傑作”と認定されています。能楽師・友枝昭世の父は、昭和の名人で “生きた宝石” と称された友枝喜久夫。また、戦後の能の世界のカリスマの一人といわれた観世寿夫の芸風を最も受け継いでいるともいわれます。芸は父の自由奔放さとは異なり、あくまで真っ直ぐなもので徹頭徹尾力を抜かず芯を通す能。謡もきらびやかさや光彩を放つタイプでなく、練りに練って音を磨き抜いたもの。これぞ、生きる実感を持つことで死ぬという実感も持ちうるとの覚悟。まさにケイコのための稽古でない修行のたまもの。能でもビジネスでも、常にその時点の裸の実力は隠せないということ。見極めるべきは、それぞれの空間での己の役柄。 “ピアニストであれ、チェス・将棋棋士であれ、天才といわれる人間は子供の頃から累積して好きなことを10000時間はやっている” と生物学者・福岡伸一。

“仕事をせんとや生れけん” 「献」

イノベーションの源泉を更に突き詰める 革新的な商品やサービスのアイデア
コンセプト可視化スキルをどう深化、継続的イノベーションをどう実現するか
アイデアが枯渇、斬新な考え方ができない 商品コンセプトを明確化できない
コンセプトを市場浸透させる手立てがない 充実は創りだすもの、とターシャ

これまでNHKで何度も放送された “ターシャの世界” は根強い人気番組。92歳で亡くなった後も2010年、 “ターシャ・デユーラー展” が銀座松屋で開催され、その後も全国に巡回展が行われました。ターシャは、アメリカの絵本画家・挿絵画家・園芸家。彼女の描く絵は “アメリカ人の心を表現する” 絵と言われ、クリスマスカードなどにも使われています。50歳代半ばより自給自足の一人暮らしを始めてスローライフな生活を営み、広大な庭で季節の花々を育て続けました。最後は誰でも一人旅。料理も得意で、 “料理の秘訣は近道を探さないこと” がモットーだったとか。出版された著作は、それまで古典が中心だった児童文学に新風を吹き込みました。 “マザー・グース” では、絵本画家に贈られる権威ある賞も受賞。 “充実は創りだすもの” がモットー。これこそ継続的イノベーションの原点かも。 “くたばるまで弾き続ける” とピアニストのフジコ・ヘミング。

“学びをせんとや生れけん” 「学」

プロジェクトマネジメントは不確実性を踏まえた価値創造が求められている
具体的な手立て さまざまな選択肢を増やす・知識と能力の融合に注力する
既存の手法と併せて独自手法を組み込む 蓄積した知恵の再利用を模索する
ピカソはいかに自己に忠実かということがわかってきた、と画家・横尾忠則

横尾忠則は、日本を代表する美術家・グラフィックデザイナー。神戸新聞社でグラフィックデザイナーとして活動後に独立。1980年7月にニューヨーク近代美術館で開催されたピカソ展に衝撃を受け、その後は画家を宣言。以来、美術家としてもさまざまな作品制作に挑戦。本来のポスターや装丁などのグラフィックワークでは、寺山修司の天井桟敷のポスターが衝撃的。寺山の演劇の世界観をよく表す時代のアイコンといわれました。絵画制作では、一点一点作品を完結させるのでなく繰り返し同じ主題を反復、そして関連させながら連鎖、姿をかえながら転移という展開。ピカソがいかに自己に忠実かということも実感。大事なのは理想に向かう心理的エネルギー。これからは、創造的な自己主張ができる自律した個人の出番。形だけから入ると空っぽの人間になる恐れも。柔軟・弾力であることこそ中核。 “量が質に転化する瞬間があるはず” と棋士・羽生善治。

「遊びは仕事、仕事は遊び」
「仕事は学び、学びは仕事」
「学びは遊び、遊びは学び」

今回とりあげた「遊・献・学」それぞれの4行文は、拙書「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」(全10巻)及び「続・ビジネス梁塵秘抄(一)~(四)」(全10巻)から抽出したものです。次回以降も「遊・献・学」から各々4行文を一つずつ抽出してご紹介していきたいと思います。

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(第47回了)

 

大浦勇三(おおうら ゆうぞう) プロフィール

大浦勇三(おおうら ゆうぞう)  

大浦総合研究所 代表 (http://www.mmjp.or.jp/ooura/

石川県七尾市出身。
早稲田大学卒業、筑波大学大学院修了。
米国経営コンサルティング会社 アーサー・D・リトル 主席コンサルタントを経て現職。
主担当領域は、経営改革/企業再生、経営戦略/情報通信技術戦略策定、業務改革/組織改革、研究開発/商品開発マネジメント、マーケティングマネジメント、ナレッジマネジメント、イノベーションマネジメント、サプライチェーンマネジメント、人材マネジメント、コーチング/メンタリング、プロジェクト/プログラムマネジメント、ベンチャービジネス支援等のコンサルティング。

筑波大学大学院講師、城西国際大学客員教授、名城大学講師、産業能率大学講師、中小企業大学校講師などを歴任。

主な著作物:

  • 「続・ビジネス梁塵秘抄(一)~(四)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「ビジネス梁塵秘抄(一)~(十)」<全10巻>(大浦総合研究所:PDF版)
  • 「イノベーション・ノート」(PHP研究所)
  • 「ITプロジェクトマネジャーのためのコーチング入門」(ソフトリサーチセンター)
  • 「図解 日本版LLP/LLCまるわかり」(PHP研究所)
  • 「IT技術者キャリアアップのためのメンタリング技法」(ソフトリサーチセンター)
  • 「よいコンサルタントの見分け方、かかり方」(清話会)
  • 「日本のモノづくり - 52の論点」<共著>(日本メンテナンス協会)
  • 「現場主導型の組織運営とスピード戦略」(日本監督士協会)
  • 「eコミュニティがビジネスを変える」<訳>(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメントが見る見るわかる」(サンマーク出版)
  • 「図解 ナレッジ・カンパニー」(東洋経済新報社)
  • 「ナレッジマネジメント革命」(東洋経済新報社 )
  • 「図解 グローバル・スタンダード革命」(東洋経済新報社)
  • 「業務改革成功への情報技術活用」(東洋経済新報社)
  • 「情報化戦略と投資評価・システム運用管理の実際」<編著>(企業研究会)
  • 「会社改革実務辞典」<共著>(産業調査会)
  • 「プロジェクトマネジャー(PM)の育成・スキルアップのためのメンタリングの進め方と実践法」 (ソフトリサーチセンター:CD-ROM版)   など
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