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楽しい文字の世界(第5回) 動きのある行書へ

by staff on 2017/5/10, 水曜日

第5回 動きのある行書へ

先日、全国学力学習状況調査が行われました。
これは全国の小学6年生と中学3年生全員を対象として実施されるテストで、2007年より毎年4月に行われています。

その中で、わたしが毎年注目しているのが中学3年の国語のテストです。
先日行われたばかりの問題の一部がこちらです。
さあ、みなさんもチャレンジしてみてください。

漢字には楷書・行書・草書・隷書・篆書(てんしょ)の5体がありますが、そのうちの楷書と行書の2体を中学までに学びます。一点一画がきちんとしている標準的な書体の楷書に比べ、行書は点画が連続してできた書体で早書きに適している書体です。

宋の時代の蘇東坡が、「真(楷書)は人の立つが如く、行(行書)は人の行くが如く、草(草書)は人の走るが如し。」と言っています。楷書を人が立っている様子に例えるなら、行書は人が歩いている様子に例えられ、少し動きが出てくるということです。

「理想」で楷書と行書を書いてみました。

行書になると、点画が丸みを帯びたり、連続したり、省略されたり、筆順が変化したりします。それら全てが楷書に比べて早く書くための特徴なのです。

さてテストの答えですが、6-1は4、6-2は3になりましたでしょうか。

筆者紹介

 
書家名 粟津 紅花 KOUKA AWAZU
本 名 粟津 絵里 ERI AWAZU
略 歴 愛知県生まれ。 横浜市在住。
3歳から筆を持ち、書を学ぶ。
銀行勤務を経て紅花書道塾を主宰して24年。
現在8か所の教室で門下生を指導。
また古典書道の作品制作に加え、店舗ロゴ、商品ロゴ、ポスター等のデザイン書道を手掛ける。
書道パフォーマンス、障害をお持ちの方への書のボランティア指導、セミナー講師などにも力を入れるなど、国内外で幅広く活動中。
読売書法会会員。
謙慎書道会会員。
横浜書人会審査員。
日本デザイン書道作家協会正会員。
カルチャーセンター講師。
著 作 法華経書写書き込み練習帳―釈尊の究極の教え
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