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萬代の はじめとけふを 祈りおきて いまゆく末は 神ぞかぞえむ (他二首)

by staff on 2017/12/10, 日曜日

♪ 萬代の はじめとけふを 祈りおきて いまゆく末は 神ぞかぞえむ ♪

読み人:藤原 朝忠(ふじわら の あさただ)

♪ もの思ふと 過ぐる月日も 知らぬ間に 今年もけふに 果てぬとか聞く ♪

読み人:藤原 敦忠(ふじわら の あつただ)

♪ 子の日しに 占めつる野辺の 姫子松 引かでや千代の かげをまたまし ♪

読み人:藤原 清正(ふじわら の きよただ)


 
 

いつも 小倉百人一首の歌人を紹介しているのですが、今回はちょっと趣向を変えて、京都高台寺。あの北政所寧々さまが、亡き夫、豊臣秀吉のために立てたお寺、その高台寺に残されている 狩野派の巨匠「狩野光信」の描いた三十六歌仙の中から3首を紹介させていただきました。

私の2枚目のアルバム「和歌うた 京都高台寺 北政所寧々さまに捧げる 三十六歌仙」の中で一番最後に歌われている「萬代のはじめ」の三首でもあります。この三首 読み人全員が藤原性の歌人。その上 大晦日から新年にかけての和歌です。

12月10日がヨコハマNOWの発刊日、ちょうどそのころからクリスマス、そして師走の気配が色濃くなって日本国中が忙しさをまして年越しに向かいます。そんな日本人の大晦日からお正月へと開けるときの歌としては ぴったりの楽曲。

まず最初に歌われている 藤原朝忠さんの紹介。平安中期の歌人で 百人一首では中納言朝忠の名前で44番に取り上げられています。笙の名手であったとされています。
その藤原朝忠さんより4年ほど早く生まれているのは二首目に歌っている藤原敦忠さん。この方は短命で30代で亡くなりました。亡くなる少し前にご自分の奥様に自分がもうすぐ死ぬこと、そして自分亡き後は彼女が自分の家令の一人に嫁ぐことを予言したといわれています。百人一首では43番に権中納言敦忠で載っています。
三種目の藤原清正さんは、残念ながら百人一首には採られていませんが、お父さんの藤原 兼輔(ふじわら の かねすけ  百人一首27番)や、お兄さんの孫があの紫式部なので、やはり歌人の家系です。

実は私が高台寺の三十六歌仙の中で歌っているのは全部で36首。この清正さんの歌
♪子の日しに…♪
は 歌っていません。実はこの一首は、現在高台寺の執事長をされている 圓徳院(寧々さまの菩提寺)ご住職の後藤典生和尚様が朗詠して下さいました。三十六歌仙のアルバム最後に 高々と朗詠されています。これはぜひ聞いていただきたいお声です。
(子の日のお祝いに 引こうと思っていた 姫子松ですが このまま残して 千年の松の長寿にあやかりたいものだ)という意味の歌ですが この三首お正月を祝う歌として、この時期から新年迄 ずっと歌い続けていきたいと思います。

ちょうど来年の2018年1月8日、高台寺の礼拝聴聞室「利生堂にて 早苗ネネ和歌うたコンサートが開催されます。これは高台寺主催の無料コンサート。
(申し込み必要: http://www.kodaiji.com/index.html
ぜひお正月の京都に足を延ばしてコンサートご覧になって下さい。メインは小倉百人一首ですが お正月なので この三首「萬代のはじめ」は最後に歌わせていただきます。

今年は自分のステージが一挙にアップしたと感じる一年でした。色んな事が一つ一つ大きくなるためのステップでした。じゅん&ネネのネネは芸能界に属していますが、和歌うたの早苗ネネは草の根の歌手です。これからも頑張って歌い続けます。
皆様もどうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
あっその前に メリークリスマス!!

(早苗ネネ♪)

 

三十六歌仙CDアルバムによせて

 

10代の頃、じゅん&ネネのネネとして歌っていた時、多くの方から「北の政所のねね様と同じ名前ですね」と言われ、歴史上に残る方と同じ名前を頂いた事で直ぐに覚えて頂き、良い事が沢山ありました。時が経ち、50歳を過ぎた頃にやっと自分のライフワークを見つけ、「和歌うた」を歌い続けて13年程に成りますが2014年の京都高台寺音楽祭に出演させて頂いた折に、三十六歌仙が高台寺様に遺されているのを知りました。その時にぜひ三十六歌仙にメロディーを付けて同じ名前のねね様に奉納したいとの思いを抱き、2015年9月6日、ねね様のご命日に発表させて頂く事に成りました。

和歌のアルバムとしては10年ぶりでやっと二枚目アルバムです。一枚目のアルバム「花のいろは」は蟠龍寺スタジオの仲間に助けられて生まれました。そして今回のアルバムも製作費は今まで私の和歌うたを聞いて応援して下さった方々のご支援で賄われています。暗中模索と無我夢中で今までよろよろと歩いてきましたが、そんな私を支えてくれる大きな愛情に気が付いて、なんて幸せ者なのかしらと思います。有難うございます。これからも自分の道を信じて歩いてゆきます。

早苗ネネ/京都・高台寺 北の政所・ねねさまに捧げる三十六歌仙 『和歌うた』CDアルバムは、 ヨコハマNOWオンラインショップ で販売しております。

 

早苗ネネさん 和歌うたLIVE

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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