Skip to content

2018年11月 三ツ池だより 「コスモスが咲いている」

by staff on 2018/11/10, 土曜日
Navigation: HOME»コラム»横須賀詢

 

三ッ池公園を歩いている。自宅から目の前のところにある。もう秋である。慌ただしい日々を過ごし、昨日は孫の七五三のお参りに同行した。

今日は「三つ池便り」を書くと決めていた。公園にも出た。いつもより人が多かった。公園の北門の入口の広場はサッカー場があって試合があり、応援する人も多くいた。その隣が野球場であり、その先がテニスコートになっている。歩いていると、運動の道具を持って帰る人がいる。何をしてきたのかなと声が掛けたくなる。

走っている人も結構いる。ほとんどの人が一人黙々と走り込んでいる。
「あれはこうだね」と話しながら歩く人もいる。私は時に立ち止まってノートにメモをしていた。
小さい自転車が大人の自転車を追い越したり、もどったりしている。
親子で公園にきている。公園の放送から「売店の終わり」を告げる。そして公園の池は小さい波がいくつも起きている。
携帯電話を見ながら歩く方が何人もいる。小さい子どもたちがはしゃぎながら行く。
紫陽花が色を落して咲いている。奥の広場にはコスモスの畑があって、元気いっぱいである。
池には水深2mの杭があるが今日は鳥は留まっていない。
穏やかな日に各新聞のコラムを読んだ。

「内戦下のシリアで拘束され、3年4ケ月ぶりに解放された安田順平さんの母、幸子さんも、息子が呼ぶ声を聞くことがあっただろうか。たとえ、聞こえても、やすやすとはたどり着けない地である。祈りをこめ折った鶴は1万羽をこえたという。手製のおにぎりやきんぴらごぼうを口に運ぶ息子に、どれほど安堵したことか。」
日経新聞のコラム春秋の10月週末の記事である。

読売新聞の同日の編集手帳では、「毎朝、芝居を見に行く心地で楽しく飽きない。正倉を探る喜びを、蜷川はそう日記につづった。今、展覧会の一方で年1度の開封にともなう宝物の点検や清掃、調査が慌ただしく進む。研究者は心地よい疲れを感じていることだろう。」

朝日新聞の天声人語では、「松下幸之助は中国でこんな言葉を残している。“皆さんは必ず日本に追いつき、また日本にない新しい技術を開発することでしょう。最初に松下にその技術を売りに来て下さい”。日中の企業がお互いに高め合う。その地点に行き着くことはできるだろうか。」

そして産経新聞は産経抄で、「“自分の心のなかに失いたくない言葉の蓄え場所を創り出すのが、読書です” と詩人の長田弘さんは書いた。とりわけコラムは、人の葉に多くを負っている。小欄にとって読書とは、いつ来るかわからぬ “その1回” に備えて言葉を探し、蓄える作業でもある」

4誌のコラムを読みながら、ふと、心が騒ぐものを感じた。なぜなのだろう。

なぜ「お母さんのためにも健康診断」うけないの?
なぜ「研究者は心地よい疲れを感じているのだろう」で終わるの?
なぜ「40年前の話を」出すの?
なぜ「新聞も言葉でできている」で終わるの?

一方的な感想だが、久々に公園で出会ったひとびとの自然な姿に安心したのだが、この新聞との差は何を意味するのだろう、と考えていた。丁度棚から10年前の今日の日誌を取り出していた。「問題解決5つの過程、を読んで、行動すること」と書いている。新聞記事を読みながら、「なぜ!」がそこから出てきたのである。あたりまえに行動することとは何なのだろう。今どんな行動をしていけばいいのか。いま何を考えていったらいいのだろう。言葉の裏にある実態が不気味に感じられたのである。

11月1日は計量記念日であった。皆が当たり前に正しく計量をして暮らす社会が出来上がっている。当たり前と思っていることの重要性を大事にしたい。いつでもどこでも確認できるのである。先人の努力と地味だが維持管理していることをしっかり見つめたい。公園でゆっくり日曜日を楽しめる日本の現状を良しとしたい。

 

Photos

(画像をクリックすると拡大写真が表示されます)

     
     

(文・写真:横須賀 健治)

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top