楽しい文字の世界(第14回) 礼を尽くす年賀状を送るために
第14回 礼を尽くす年賀状を送るために
今年も年賀状本が書店や家電量販店などに並ぶ時期になりました。
私も筆文字作家として毎年作品を掲載しています。
私のこだわりは、パソコンで出力した活字を一切使わず、賀詞・あいさつ文・絵、全てを手書きで作成することです。
イノシシも意外に筆でささっと描けます。どうぞご参考にしてください。
ところで知っているようで案外知らない年賀状のマナーがいくつかあります。この時期になると、各地で開催している文字講座でもそんなお話を取り入れています。
その中の2つを上げましょう。
先ずは賀詞について。
年賀状に書く賀詞とは祝意を表すことば。「謹賀新年」「明けましておめでとうございます」などが、これに当たります。多種多様で、年賀状を送る相手に合わせて選ぶ必要があります。
「賀正」や「寿」などの一文字・二文字の賀詞は簡略化した表現になり、丁寧さや敬意に欠けるとされて、目上の方への使用は避けた方がよいでしょう。
目上の方に使う賀詞の例
「謹賀新年」「恭賀新春」「謹賀新春」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」
目下の方に使う賀詞の例
「寿」「賀正」「賀春」「頌春」「迎春」「慶春」「初春」「新春」
また、賀詞被りといって、1枚の年賀状に賀詞を重複することにも要注意です。
「賀春」と印刷された年賀状に「明けましておめでとうございます」などと書くと賀詞被りになりますので、気を付けましょう。
2つ目は、あいさつ文に句読点は入れません。
表も裏も印刷しただけの年賀状は味気なく、一言書き添えたいものです。
ただし、この文章に句読点は書きません。元来文字を毛筆で書いていたころには句読点はありませんでした。多くの人々が読み書きをするようになったり、活字が使われるようになり、読みやすくするために、句読点が使われるようになりました。句読点のルールが初めて制定されたのが、明治39年の文部省大臣官房圖書課の「句読法案(句読点法案)」です。
文章を読めない人のために読みやすくするように入れたものなので、相手に対して敬意を込めた年賀状には入れません。字間を空けたり改行するなどして読みやすく書かれるとよいでしょう。
どうぞ店頭でお手に取ってご覧くださいね。
【講座】
そごう横浜店にて2か月に1回開催(次回11/11 ①午前11時から ②午後2時から)
紅花(こうか)書道塾 美文字レッスン
お問合せ先
そごう横浜店1F=ビューティーフロア ビューティーインフォメーション
電話045(465)5160 受付時間:午前10時~午後8時
筆者紹介
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