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しあわせの「コツ」(第25回) 「自己責任」はこわくない

by staff on 2019/1/10, 木曜日

第25回 「自己責任」はこわくない

伊勢神宮 宇治橋から眺める日の出

明けましておめでとうございます。

去年はあちこちで「自己責任」という言葉が聞かれた年でしたね。
何かが起きた時、私たちは少しでも自分の「責任」を軽くしようと、つい「だれかのせい」にしがちです。 「あの人がこう言ったから、その通りにしたらこうなった。私のせいではない」などと人のせいにすると、自分は悪くなくて、その人が悪いのですから、気分は楽かもしれません。

でも、ちょっと待ってください。起きたことを「人のせいにする」ということは、自分の行為の結果を自分で引き受けない、という事ですね。 それって「自分の足で立っていない」ことではありませんか?

「人のせいにする」ということは、自分を受け身の立場に置く、つまり誰かの犠牲者か被害者の立場に自分を置いていることに気づかなければいけません。 それは自分が自分の人生の主役になっていない、ということでもあるのです。 ですからそんな生き方をしていると、いつかは辛くなります。 「あ~、どうして自分はこんなについていないんだ。人生は本当に思うようにいかない・・・」と、どんどん落ち込んでしまいます。

けれども、自分の行為と自分の周りで起こることに責任を取る、つまり受け身から脱して主体的に生きようとするとき、現実は大きく変わっていきます。そんな奇跡がビジネスの現場でさえ起こるという事例をご紹介しましょう。

田村潤著 「キリンビール高知支店の奇跡」 講談社刊

今売れているビジネス書のひとつに、「キリンビール高知支店の奇跡」があります。キリンビールの元営業本部長の田村潤さんの著書です。

アサヒスーパードライから、ビール王者の座を奪回せよ――これが、田村さんが現職の営業本部長だった頃のキリンビールの目標でした。 営業サイドにとっては大変なプレッシャーだったことでしょう。

だからと言って、本社の指示通りに動いても思うように売り上げは上がりません。 上から言われた通りやっているのに、結果が出ないと怒られるのですから辛くなって当然です。 「本社の指示だから」と、うまくいかないことを分かりながらやっているうちに、ストレスから病人まで出るようになってしまいました。

田村潤さん

田村さん曰く
「営業はつらいと言われます。(中略) けれども、きついと思うのは『自分の主体性を発揮できていないから』ではないかと思います。(中略) 色々と悩んだ末に、私がメンバーに行ったことは、とても単純なこと。

『もう本社のせいにしないで、俺たちで考え、俺たちでやろう』。

それだけです。
つまり、主体性を持つということです。」

主体性を持つ、ということは、行動に責任を負うということです。ですから、真剣になります。 自分の頭で考え、行動するようになります。そうすると、目の前のお客さんにどうすれば喜んでもらえるかを一生懸命考えるようになります。 お客さんは「この人は自分のためにこんなに一生懸命やってくれている」と感じるので、お客さんと信頼関係ができてきます。

こうなると、次第にお客さんが何を考え、何をしたいのかが分かるようになります。 事前にそれを予測した行動が取れるようになると、ますます信頼関係が強化され、結果として売り上げが上がっていきます。

ここまでくると、今度は営業が楽しくなってきます。 お客さんに喜んでもらえたという満足感や喜びが高まっていき、気が付いたらそれに数字がついてきた、という訳です。

本社からの指令に盲従するのではなく、ある時は無視し、ある時は逆に本社に製品のアイデアを提案するなど、ダメ支店であった高知支店は、売り上げが悪いのを「本社のせいにせず」「主体的に」取り組むことによって、大成功を収めました。

けれども、それだけではありません。
営業スタッフたちは、「お客様のためにやることが自分の使命だ」と考えるまでに成長していったのです。そうすると、さらに意欲が湧き、まるで人間の潜在能力が開花していくかのように、次々と知恵が出てきたのでした。

田村さんはこう語ります。

「『東洋思想の観点からいうと、命が喜ぶことをすると、物事はうまくいく』と述べました。自分自身で考えて工夫して、何かを生み出しているときは、自分の能力が発揮できていて楽しいと感じるのです。それは自分の命が活発に動いていて、喜んでいる状態といってもいい。」

自分たちの行動に「責任を取り」主体的に動くことで、 東洋思想の奥義にまで触れています。やがて、田村さん達はお客さまの声から営業戦略を引き出すようになり、 その通りにしたところ、売り上げが伸びていったのでした。まさにお客様の声は天の声だったのです。

「責任を取る」行為は、はじめは怖さを感じるものです。けれども、ひとたび腹をくくって「責任を取って」主体的に行動するとき、そこには充実した喜びあふれる体験が待ち受けています。キリンビール高知支店で起きたことは、決して特異なことではありません。私たちも明日から実行できることなのです。

さあ、「自己責任OK」で行きましょう。 自己責任の先には真剣に相手に向き合った人だけが味わえる充実した人生が待っています。なぜって、「自己責任」とは、「自分の人生の主人公」になるための最初のステップだからです。

120年以上愛されているキリンのロゴマーク

筆者紹介

 
本 名 田尻 成美 (たじり しげみ)
略 歴 著述家・株式会社エランビタール代表取締役
著書 「しあわせのコツ」(幻冬舎)
主な訳書「都市革命」(H・ルフェーブル著 晶文社)、
「空間と政治」(H・ルフェーブル著 晶文社)、
「文体論序説」(M・リファテール著 朝日出版社)
比較文化的視点から、日常の出来事をユーモアを交えて考察していきます。
著 書 「しあわせのコツ」(幻冬舎)



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