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2019年3月 三ツ池だより 「念じながら」

by staff on 2019/3/10, 日曜日
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77歳の知人の訃報が届いた。「まあ仕方がない年かな」という声が聞こえた。「おれ75だけど」と言ったら、数人口をふさいだ。30代・40代から見るのと、同じ年代から見るのでは、ちがうのだ。少しわたし個人が自覚する時なのだろうか。
坂村真民さんに次の詩がある。

「念ずれば 花ひらく」
苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった

真民さんの詩をもう一つ

「二度とない人生だから」
二度とない人生だから
一輪の花にも
無限の愛を
そそいでゆこう
一羽の鳥の声にも
無心の耳を
かたむけて
ゆこう

「二度とない人生だから」の詩を平成4年の経営計画書の私の決意のなかに掲載させていただいている。創業29年目で経営計画発表会を始めて5回目の時であった。新社長を引きうけてから、毎年経営計画発表会をしている。その計画書に書き入れた。毎日におわれているのではなく、その結果が社会にどう役立っているのか考え、問いかけていこう、ということだ。そして今創業55年になる。

「自分の世界」
鳥の囀りのなかで
私は考えています
  鳥の囀りに励まされて
  私は今を迎えています
鳥の囀りに合わせて
私は座して考えています
  今あることのすべては
  生かされている気づき
鳥と同じように鳴いて
その存在に気づいてもらいたい
  今が心の中でしきりに囀ります
  あらゆる今はいきているということ

世代交代する直前、5年前に私が書いたものだ。
様々に生きています。梅が咲き、桜が咲き始めています。

「楽は苦のなかに」
思いどおりになることって
あるのでしょうか
  なかなか進まないというのが
  本当の所でしょう
だから遠慮することは
ないのです
  それはそれ
  悔いをのこさないように
進めるところは進める
一歩下がるところは下がるのです
  寒いと言われながら
  車のなかにいます
やるしかない、やれることをやる
一日が過ぎてゆく
  明日がないとしても
  今日を生きぬいていく
楽の道より苦の道をいく
苦の中から楽を見つけていく

椿が花を落していく。寂しい気がしますが、また来年の冬に花を咲かせます。桜も見事に咲いて散っていきます。そしてまた時が来れば花を咲かせます。また会おうと念じている私がいます。
真民さんの詩をもう一遍

「何かをしよう」
何かをしよう
みんなの人のためになる
何かをしよう
よく考えたら自分の体に合った
何かがある筈だ
弱い人には弱いなりに
老いた人には老いた人なりに
何かがある筈だ
生かされて生きているご恩返しに
小さいことでもいい
自分にできるものをさがして
何かをしよう
一年草でも
あんなに美しい花をつけて
終わってゆくではないか

不思議なご縁だ。35年前に出逢った詩たちが、今も私を揺り動かしている。さあ!さらに一歩を踏み出して行こう。

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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