Skip to content

それぞれの夢に向かってチャレンジするご夫婦 松本道雄さん・ゆりさん

by staff on 2020/3/10, 火曜日

新しい横浜のまちに住み、お互いを人生の伴走者としながら、それぞれの夢に向かってチャレンジする松本さんご夫婦です。ご主人は横浜の新しいまちづくりに挑戦、奥様はウルトラマラソンなど長距離走に挑戦されています。

松本道雄(まつもとみちお)さん・ゆりさんご夫婦

お名前 松本道雄(まつもとみちお)さん・ゆりさん
お年 お二人とも40歳代
趣味 道雄さん 登山
ゆりさん 登山、ランニング

 

最初にお二人の出会いからご結婚までのことを教えて下さい。

 道雄さん

私たちは二人とも港南区の出身で、同じ高校のワンダーフォーゲル部でした。ゆりは学年が6つ下なので同時期には在学してなく、私が大学院の時にOBとして部活に参加した際に知り合いました。私は大学では建築を学び、都内の建築事務所に就職し、ゆりは大学で造園を学び、現在は行政の公園管理部門で仕事をしています。2001年に結婚して、当初はゆりの実家の上大岡で生活していましたが、今から12年前、私が36歳の時にみなとみらいのマンションに越してきました。

結婚されてからも、お二人で山に行かれることは多かったのでしょうか。想い出に残っている山はありますか。

 道雄さん

登山は二人の共通の趣味なので、今でも年に1~2回は登っていて、今年は東北の山に行こうと思っています。高校生の頃からテントなどを背負って歩く縦走スタイルが基本で、若い頃は重さ20キロくらいの荷物で4~5泊の縦走もしていました。北は利尻から南は屋久島まで、日本全国の山に登ってきましたが、中でも北アルプスは何度も足を運んでいて、歩いたルートを地図に色付けしています。中でも思い出に残っている山は、何度かトライしてようやく制覇した「赤牛岳」、そして標高2,932mの白馬岳から標高0mの親不知の海岸までを結ぶ「栂海新道」です。栂海新道は2度歩いていて、1回目は白馬岳から2回目はその逆ルートを辿りました。

朝日岳頂上でのお二人

ゆりさんは、ランニングにも力を入れているとお聞きしましたが。

 ゆりさん

みなとみらいに越してきて、走っている人を見る度に、自分も走りたいという想いはあったのですが、以前、膝を痛めたことがあり、走ることにためらいがありました。本格的に走り始めたきっかけは東日本大震災で、ニュースの映像を見ていて、自分がやりたいことは生きているうちにやっておこうという思いが湧いてきました。
最初は三浦マラソンでハーフを1時間50分で走り、膝も大丈夫だったので、霞ケ浦マラソンで初めてのフルに挑戦して4時間20分で完走しました。それなりの早さで走れることが分かると欲が出て、サブ4(4時間切り)、さらにはサブ3.5を目指して、多いときは月に1~2回のペースでレースに出るようになりました。そのうち、自分にはフルよりもっと長い距離が向いていると思うようになり、2014年には伊豆大島のウルトラマラソンで58キロ、さらに野辺山で100キロを走りました。そして、今は時間走(決められた時間で何キロ走れるかを競う競技)が中心になっています。
2016年の神宮外苑24時間走で228キロを走って女子2位になり、翌年北アイルランドで開催された世界選手権に日本代表として出場して11位でした。2018年のアジアオセアニア選手権では1位になり、2019年のフランスでの世界選手権にも出場しました。そして、この2月に台北ウルトラマラソンの48時間走に挑戦して331キロを走り、女子1位、総合4位でした。

台湾での48時間走女子1位

すごいですね。時間走は精神的にもタフでないとできないのではないでしょうか。時間走をやるようになって、何か変わったことはありますか。次の挑戦は何でしょうか?

 ゆりさん

メンタル面の強さは重要です。また、長丁場なので、走りながらの補給が必要ですが、胃腸が弱って食べられなくなると走れなくなります。周回コースなので、景色が単調で辛いのでは? と言われますが、常に誰かが応援していてくれるのでそうでもありません。朝、昼、晩、夜中と景色も変わりますし(笑)。
長距離を走るようになって、友達が増えました。Facebookなどで全国の仲間と繋がっています。青森から下関までを3区間に分けて走る「本州縦断フットレース」に出場した時も、通過時刻を見計らって、近くに住んでいる友人が応援に来てくれたりしました。
今後は、フィンランドの6日間走にも挑戦しようと思っています。

ゆりさんの雄姿

次に、道雄さんに伺います。道雄さんがまちづくりに関わるようになるまでを教えて下さい。

 道雄さん

勤務している建築設計事務所で、都市計画法や建築基準法などの枠を超える許認可が必要な案件を中心に担当していたのですが、大規模案件を担当している時に体調を崩し、これまでも片手間でしていた社内システムの専任社員として異動しました。
設計の仕事をしていた頃より時間的に余裕が出たこともあり、みなとみらいに越してきたのを機に、建築士としてのこれまでの自分のスキルを地元で生かせないかと考えていました。そんな時に、地元の有志の方たちが、マンションの隣にある高島中央公園にどんな施設が欲しいかを考える、ワークショップに参加しました。実は、妻がチラシを見つけて私に教えてくれたのですが、これが地域のまちづくりに本格的に関わるきかっけになりました。
私の専門知識も生かしながら、地域のコミュニティが育つような公園づくりを目指し、結果的に「高島中央公園ガーデニングクラブ」として、平成20年度に横浜市の「ヨコハマ市民まち普請事業」のコンテストに通過して500万円の助成を受けて、地域住民の想いが込められた公園づくりができました。

高島中央公園での花壇つくり

現在は、みなとみらい地区のまちづくりにどのように取り組まれていますか。

 道雄さん

みなとみらいには、現在約9千人の住民がいますが、マンションばかりの街ということもあり、マンションごとの管理組合の活動はあるものの、地域としての住民の繋がりが希薄です。そこで私の住んでいるマンションの住民、さらにはみなとみらい地区の住民によるコミュニティづくりを積極的に進めています。
私の住むマンションでは「ブリリアみらいコミュニティ」という団体を作り、毎月イベントを開催しています。これまでスキルを持った住民の方が講師になる住民講習会や、孤食解消を目指してみんなで作って一緒に食べる食事サロンなどを開催してきました。最近は西区で活動しているボランティアや西区の市民活動支援センターの協力を得て、マンションのロビーで新春コンサートも開催しました。住民同士が繋がることで生まれる新たな楽しみを増やしていき、住民間の支えあいの繋がりを育んでいきたいと考えています。

新春コンサート

また、みなとみらい地区全体のコミュニティづくりということでは、3年前に「みなとみらいマンション連合会」という組織を立ち上げて、さらに地域住民の防災・減災にフォーカスをした「みなとみらいマンション防災・減災協議会」を昨年立ち上げました。
これまでの活動を通して、横浜市役所から公園で活動している市民として委員の委嘱を受けたり、「市民セクターよこはま」や「横浜プランナーズネットワーク」などまちづくりの中間支援を行うNPO法人で理事やメンバーとして活動しているほか、昨年12月からは民生委員・児童委員も務めています。

防災設備見学会の開催

これまでは週4日、都内の事務所に勤めていましたが、一昨年の4月からは自宅勤務も織り交ぜながら週2日の出勤に減らして、地元でのまちづくりにより一層、関わることができるようになりました。

道雄さんは、横浜の新しいまちづくりに挑戦、ゆりさんは、国内外の長距離レースに挑戦されておられますが、お互いをどのように見ておられますか。

 道雄さん

お互いのフィールドが違い、それぞれやりたいことも異なりますが、お互いの考えを尊重するようにしています。そして、お互いに依存しない、良きパートナーだと思っています。

 ゆりさん

(道雄さんのことを)いつも忙しそうだなぁ、すごいなぁ、よくやるなぁ…と思って見てます。(笑)

横浜生まれ、横浜育ちのお二人にとって、横浜とはどんな場所なのでしょうか。

 道雄さん

横浜は開港とともに出来たまちで、当時の横浜は世界から様々な文化が入ってきた最先端のまちでした。そんな横浜には、新しいものを受け入れる自由な雰囲気や懐の深さが根付いていると感じます。
そのあとも、常に新しいものを取り込んで、進化してきた横浜ですが、戸建て住宅地がなく、マンションとオフィスと商業施設とが混在しているみなとみらい地区はこれまでとは違う、最先端のまちだと言えます。そんなまちの住民として、既存の概念にとらわれない、このまちにふさわしいコミュニティづくりを進めていきたいと考えています。

 ゆりさん

生まれてからずっと住んでいますので、ひと言で言えば「ふる里」ですね。あって当たり前のような場所。そして、いろいろなものを惹き付ける魅力のある街でしょうか。これからもずっと住み続けていきたいです。

お二人にとって横浜とは
左:ゆりさん「人をひきつける街」/右:道雄さん「常に新しい街」

<取材を終えて>

今回は、みなととみらいのご自宅でインタビューさせていただきました。高層階なので見晴らしもよく、素晴らしい住環境でした。お二人はそれぞれお仕事を持ちながら、個々に大変やりがいのあることに挑戦されています。お互いがやりたいことを尊重して干渉せず、でも大変な時はサポートし合うという、ほどよい距離感が素敵なご夫婦です。お二人がこれから創り出していく様々な成果に期待しています。

(インタビューと文:渡邊圭祐・桃伯子)

 

Comments are closed.

ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

Page Top