考えてみよう「子ども」・「家族介護」のこと(第10回)
人生100年時代について考えてみた
第10回 人生100年時代について考えてみた
日本は長寿社会を迎え、人生100年時代と言われるようになりましたが、一言で100年といっても、生きていくには長いですよね。
我が家の母(95歳)は、同世代の知り合いや親しい友も亡くなり、話し相手も少ないので、毎日のように「あぁ~!なんでこんなに生きているのかなぁ~。もういいのに~」と、寂しそうに生きていることを嘆いています。
私はそんな母に「命の長さは、神様に任せて、気楽にいこうよ!」なんて励ましていますが実際、自分が母と同じ年齢まで生きていたら、気楽でいられるだろうか?と思ってしまうこともあります。
そこで今回は、母のつぶやきから人生100年時代の生き方について考えてみることとしました。
童謡の「大きな古時計」では、100年休まずにチクタクと動いていて、ある時、ピタリッ!と動かなくなりますが、人は時計のようにピタリッ!と終わるとは限りません。いつ「鬼籍」に入るかなんてわからないものですよね。
人が暮らし続けるのに、何よりも重要なことは経済面の不安がないことでしょうが、病気になったり、体力も衰えるので、虚しさや寂しさも出てくるでしょうから、長生きするということは、経済面と同じくらい精神面の不安も長~く、のしかかってくるのだと思うのです。そんな、のしかかってくる重さにつぶされないためには、自分の心の持ち方が大切になってくるのではないでしょうか。
皆さんはウイリアム・ワーズワーズという詩人をご存じですか?
私が高校生の時、日曜劇場というテレビ番組で「草原の輝き」というアメリカ映画が放映されました(映画の内容は若い男女の結ばれなかった悲しい恋愛物語でした)
その中でワーズワースの詩の一節が出てくるのですが、私はその詩の日本語訳に感動し、暗唱するくらい大好きでした。
それから、およそ半世紀、今でもこの詩を覚えています。
草原の輝きも 花々の栄光も
返すすべなしといえ 悲しむことなかれ
去るを追わず 残れる力を見い出さん
どうですか、この詩!
人生100年時代、人は年齢を重ねていくと、悩みや苦しみも多くなったりして、過去の輝いている自分ではなくなっているかもしれません。
でも、だからといって、寂しがったり、悲しんだりして残された際月を過ごすのではなく、今この時に残されている力で、最後まで自分でできることや、楽しめることを見つけよう!な~んて、気持ちになりませんか。
人は、心の持ち方で、生き方は変えられると思うのです。
この先、もし心が沈んでしまうような時があったら、この詩を思い出して、自分の力を見い出そう!と考えています。
長寿社会、幸せでいられる秘訣は、自分の心の持ち方しだいなのかもしれない!
そんな気がしています。
筆者紹介
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