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VRワイバオ ジャパン株式会社 代表取締役 樽谷 隆さん

by staff on 2020/6/10, 水曜日
樽谷 隆さん
樽谷 隆さん
 
お名前 樽谷 隆(たるたに たかし)
お生まれ 57歳(1963年生まれ)
お住まい 横浜市保土ヶ谷区 在住
趣味 庭木の手入れ
高圧洗浄機によるデッキの清掃
お仕事 VRワイバオ ジャパン株式会社 代表取締役
HP https://www.vrwaibao.jp/

 

幼少の頃はどのような少年だったのですか。

群馬県前橋市で生まれました。群馬大学医学部の研修者だった父が、ニューヨークの大学に留学したので5歳のとき(1968年)に父母と一緒に渡米しました。それから2年間アメリカで過ごしました。6歳で小学校に入学し、友人たちとは英語で会話していました。ユダヤ人やイタリア系アメリカ人など様々な人種がいる地区のアパートに住んでいたので、毎日が「セサミストーリート」(1969年から放映されたアメリカの子ども向け教育番組でニューヨーク・マンハッタンが舞台となっている)の世界そのものでした。(すんでいたのはNY郊外 Queensですが。。)

日本に帰ってきてから日本語を勉強したこともあり、国語が不得意でした。当時は本気で将来はウルトラ警備隊の様な組織ができておりその隊員になりたいと本気で思っていました。

中学校ではバスケットボールに熱中していました。高校の教員で教育熱心だった母に、近所の塾を勧められ、成績も急激に伸びて勉強が好きになってきました。中学2年生のとき、学級委員長になり、つたないながらも自分の言葉で主張を言うことができるようになっていきました。ハッキリものを言う性格はこの頃から変わっていませんね。

ご両親の出身大学(東京理科大学)に進まれたそうですね

高校はキリスト教系の学校でした。群馬でこの学校に通うのは富裕層の子息が多かったです。あまり馴染めませんでした。やりたいこともなかったのですが、理科系の両親の勧めもあり、東京理科大学理学部に入学しました。横浜市保土ヶ谷区の祖父母の家から神楽坂の大学まで通いました。改めてアメリカに行きたくて、色々なアルバイトしてお金を貯めました。大学3年(1985年)のときに再渡米して、ロサンゼルスで2年間過ごしました。ホームステイ先で子守りや掃除・洗濯などの家事労働をしながら夜学に通い、英語、スペイン語、美術などのクラスを受講しました。

ホームステイ先は、当時流行した「ET」(1982年)や「Back to the Future」(1985年)で舞台となった街でした。そのエリアは庭にプールがある中流階級の一般的な家庭でした。子供たち一人一人大きなベッドルームもありました。

2年間の「自分磨き」を終えて日本に戻り、入学から7年かかってなんとか大学を卒業しました。

就職先に商社を選ばれたのは・・・

海外に出られる仕事がしたかったのです。最初の就職先は海外取引がメインの電気部品を取り扱っている商社でした。その後も電子部品のメーカーで働きました。得意の英語で、アジアを中心に海外出張の機会も多かったです。

30歳の頃(1994年)香港に現地法人を作る仕事を任せられ、1997年の香港返還までいました。その当時の香港は日本人が20,000人以上いて活気がありました。私も香港日本人商工会議所の電子部会で人脈作りに励んだものです。

帰国して結婚相手の父親がデベロッパーとして開発したショッピングセンターの経営に携わったりしましたが、電子部品関連の仕事に戻り、タイやマレーシアで再度新規開拓営業の仕事をしていました。

縁があって、光ファイバやLANケーブルのメーカーで世界的なスイス企業の「R&M」(Reichle&De-Massari)で日本法人 R&M Japan の代表として11年間働きました。外資系企業でしたので実績主義で厳しかったです。代表とはいえ毎年契約更新があるので必死でした。まさに「企業戦士」そのものでしたね。「R&M」は世界各地に拠点があり、アジアの拠点のメンバーとの交流も盛んでした。2015年、上海の仲間が、「これからはVR(Virtual Reality)の時代だ」とVR関連の開発会社を立ち上げました。

VRとは、「仮想現実」と訳されますが、「限りなく実体験に近い体験が得られる」ための技術です。例えば、昔の8ミリフィルムやスライドの世界ををVRゴーグルを装着することで立体的にリアルに表現するような取組が可能となる技術です。最近は、現地に行かなくても体感できる観光や住宅販売など、さまざまな分野にVRが活用されています。

50歳を過ぎていた私ですが「VRの可能性」にチャレンジしてみようと独立を決意しました。

VRワイバオ ジャパン株式会社 を設立されたのですね

2017年8月に、VRワイバオ ジャパン株式会社を設立しました。社名は、上海にあるVR WAIBAO(置景上海科技公司)から「VRワイバオ・ジャパン株式会社」と命名しました。上海の会社とは資本関係はありませんが、パートナー企業として協業しています。

2019年4月に自社製品として「XCOL(エックスコール)」というVR会議室を発表しました。これは置景上海科技製品XCOLをベースにVRワイバオ・ジャパンが新機能を加えて「仮想空間共有プラットホーム」としたものです。インターネット上で自由に会場を利用する会議を行うことができるシステムで、自分のキャラクター(アバター)を設定し、VR空間内でホワイトボードの書き込
みなどもできる仕組みになっています。テレワークが多くなって、Webmeetingが増えている中、大企業からの問合せが出てきました。

VR会議システム「XCOL」(エックスコール):https://www.vrwaibao.jp/xcol.html

商品説明をしている樽谷さん

かながわ経済新聞掲載記事

VRだけでなくIoT(Internet of Things モノのインターネット) にも進出されているか・・・

大学の後輩の中国人から、インバウンド向けの地図ができないかと言われ、GoogleMap とは違う歩行者目線の地図を作りたいと発表したのが「XRGO(エックスアルゴー)」、地図が苦手な人向けのスマートフォンのサービス(特許出願中)です。

「XRGO」は、駅や地下街など、GPS情報の得られない環境での道案内ツールです。QRコード読取り現場情報を簡単に入手して、わかりやすい地図を表示します。写真も使って矢印で表示するので、外国人も安心して利用することができます。今年、代官山商店街でのイベントに採用されました。今後は、浅草仲見世通りなどでの採用が決まっています。

「XRGO(エックスアルゴー)」:https://www.vrwaibao.jp/xrgo.html

スタジオにてZoom打合せ

私たちが開発する技術は、誰もが簡単にしかも廉価で使えるようにしていきたいと考えています。今やスマートフォンは誰でも持っていますし、QRコードはクレジット決済などで馴染みのあるものになってきました。QRコードで簡単に地図が読み取れて自分の生きたい場所が瞬時で分かれば便利になると思いませんか・・・

おかげさまで、2019年7月に横浜市経済局の「横浜アクセラレーションプログラム ベンチャー企業支援事業」の8社に選抜されました。さらにJETRO横浜、横浜市経済局が主催して、2020年4月にニューヨーク開催する予定だった展示会(TechDay NY)への出展も決まっておりました。
※残念ながら、新型コロナウイルス感染の影響で延期になっています。

横浜アクセラレーションプログラムについて:https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/…

横浜アクセラレーションプログラムの企業

3年たってようやく軌道に乗ってきた感じがしています。

今年、新入社員を2名採用しました。技術職と営業職です。彼らのためにも、VRワイバオ ジャパン株式会社を発展させていかなければと思います。

Withコロナ時代に向けての提案もあるそうですね

それは「VR GALLERY」です。仮想空間上に300坪の展示スペースを用意しています。現在はこちらに、横浜市戸塚区出身の写真家、坂本貴光氏の写真を展示しています。様々なアート作品を実寸大、等身大、拡大でバーチャルのギャラリーで展開し迫力ある作品として見て回れるツールです。

「VR GALLERY」:https://www.youtube.com/watch?v=XEAz1vZi3uw

この「VR GALLERY」を、新型コロナウイルス感染で、展示会が開催できなくなった芸術家たちに使ってもらえないかと考えています。アーティスト向けの補助金や助成金などを活用して実現する方策を検討中です。

樽谷さんにとって横浜とは・・・

幼少の頃から、盆暮れには横浜の祖父母の家を訪ねていましたので、私にとって横浜は「故郷」のようなものです。

現在は、祖父母の土地に30年前に改築しガレージを事務所兼スタジオにしていますし、学生時代はここから大学に通っていました。「横浜」とは本当に長い付き合いになります。

スタジオから横浜中華街には自転車で25分程度で行けるのですよ。横浜中華街には小さいころから家族と一緒に出掛けた思い出がたくさんあります。ここ10年ほど、東京理科大学 同窓会「理窓会の神奈川支部」の新年賀詞交歓会を横浜中華街で開催しています。私は副支部長なのでいつも幹事役です。(笑)

横浜は、昔も今も私を育ててくれている母なる街です。

<取材を終えて>

樽谷さんとは、VRワイバオ ジャパン株式会社と同様に「横浜アクセラレーションプログラム ベンチャー企業支援事業」に選ばれた、かながわ経済新聞社の千葉編集長の紹介で知り合いになりました。誰でも使える「VR」を横浜から世界に広めてたいと日々、昼夜を問わず、商品開発にまい進されています。Withコロナ時代に向けてこれからますます「VR」が注目されてくると思います。樽谷さんの今後のご活躍に目が離せませんね。

(インタビュー:渡邊 桃伯子)

 

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ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
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