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書評 「どうぶつたちのじどうしゃレース」 かもがわ出版
しまおか ゆみこ(著)、アバシ・ムブカ(イラスト)

by staff on 2020/9/10, 木曜日
 
タイトル どうぶつたちのじどうしゃレース
絵本 56ページ
出版社 かもがわ出版
ISBN-10 4780310970
ISBN-13 978-4780310979
発売日 2020/7/20
購入 どうぶつたちのじどうしゃレース

島岡ご夫妻に最初にお会いしたのは、2016年の5月。
その時の衝撃は、2016年6月号のヨコハマこの人「アフリカ独立革命に命をかける革命児島岡 強さん」に掲載されています。

ヨコハマNOWより
http://yokohama-now.jp/home/?p=14780

革命児、島岡強さんはもの凄いインパクトのある方ですが、強さんを支え続けている由美子さんの器の大きさにはいつも感服しています。

島岡由美子さんは、1987年以来30年以上にわたって夫の島岡強さんとともにタンザニアのザンジバルを拠点に漁業・運送・貿易など現地の人々の経済的自立のための事業を展開し、柔道や野球などのスポーツの普及活動も行っていらっしゃいます。

またご自身のライフワークとしてアフリカ各地に伝わる民話の採集に取り組んで日本に伝えられています。

由美子さんの著書には、島岡ご夫妻の歩みをまとめられた「我が志アフリカにあり」「アフリカから、あなに伝えたいこと革命児と共に生きる」やアフリカの民話集、それらを絵本にした「しあわせのなる木」などがあります。

お忙しい日々の中で、これだけの執筆活動を継続されるのは大変なことだと思います。

そして、2020年7月21日に発刊されたのが、「どうぶつたちのじどうしゃレース」です。

「おんぼろぐるま」のうさぎさんが、「おなら」の力で他の動物たちとの自動車レースに勝利するお話を、面白おかしく記述されています。絵本ですから、絵も主役です。
絵は、「ティンガティンガ・アート」の人気アーティストのアバシ・ムブカさんが描いたそうです。今まで見たことのない幻想的で楽しい色使いの絵になっています。

「ティンガティンガ・アート」とは、1968年にタンザニアのエドワード・サイディ・ティンガさんが始めた絵のスタイルです。豊かな自然や動物人々の生活などを、6色のペンキを使ってカラフルな色調でのびのびと描きます。下書きをしないで描いていくそうです。ティンガさんが亡くなった後もティンガ村と呼ばれるアート工房に100人以上の画家たちが集まって絵を描き続けているそうです。

島岡ご夫妻はティンガ村の絵を日本に紹介して、画家たちの経済的自立を支援し続けています。

それにしても・・アフリカの民話で「じどうしゃレース」があるの?
と素朴な疑問を由美子さんに投げかけました。アフリカは植民地時代に自動車が入ってきたようです。国民には手の届かないものだったらこのようなお話ができたのではないかと仰っていました。

日本では「うさぎとかめ」という民話があって、うさぎは敗者ですがアフリカには、ライオンやキリンやシマウマなど、どう見てもうさぎより強い動物がたくさんいるので、弱者が勝利するストーリーにしたかったのかもしれないなと、私は勝手に解釈しています。

楽しい絵を見ながらお子さんに読み聞かせてもいいですし、自分一人で声をだして朗読しても癒されますよ。

そしてお勧めは・・・巻末についている「塗り絵」のページです。
様々な動物の絵が塗り絵用に用意されています。
ティンガティンガ・アートのお絵描きの様子も掲載されていますから参考にして挑戦してみましょう。

私も色鉛筆で塗り絵に挑戦してみました。
最近「大人の塗り絵」がブームになっていると聞いていますが、巣ごもり生活の気分転換にはなりますね。

由美子さんの著書とティンガティンガの絵画は、2020年9月3日から13日まで横浜日本大通りのギャルリーパリーで開催される「ティンガティンガ原画展」で展示即売されます。

詳細はチラシをご覧下さい。

(文:渡邊 桃伯子)

 

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