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ももしきや古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり

by staff on 2020/9/10, 木曜日

♪ ももしきや古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり ♪



絵・千絵崇石
 

読み人:百番 順徳院
(じゅんとくいん)

現代語訳・・「宮居の古い軒端に偲ぶ草は生い茂る 私が偲ぶのはそのかみのこと しのびてもあまりある思い出は尽きせぬ  懐かしやかの日の栄華 荒れはてた宮居の思い出」

これは私の大好きな田辺聖子さんの現代語訳です。他の方の現代語訳も見てゆきましょう
中村菊一郎氏 監修の現代語訳では・・・
「宮中の古く荒れはてた軒端に生えている偲ぶ草を見るにつけても、いくら忍んでもしのびつくせないほど、恋しく懐かしい昔の御代である事だ」

高橋睦郎著の百人一首(恋する宮廷)では訳者の心情が投影されてドラマティックです。
「沢山の石を敷き詰めて築いた王朝の礎を盤石にしようと、百千に心をくだき企てを重ねてきたつもりだが、すべては水泡に帰してしまった。今この荒れ古びた、その上 雨さえ降っている軒端の衰徴のしるしのような偲ぶ草を見ていると 自分に残された営為は王朝の盛んだった昔を忍ぶことのみ。だからと言って、輝かしい昔が帰ってくることはないのだ」

作者の順徳院は 99番の後鳥羽院の3番目の皇子様として産まれました。この歌を詠まれたのは彼が20歳の頃。もちろんもうすでに天皇になられていますが、まだお父様の後鳥羽院もご自身もこの歌が詠まれてからの5年後、25歳の時に来る人生の大転落となる承久の乱の成り行きなどは全く想像にも及ばない時だったと思います。時代はいつも目には見えない糸にからめとられてゆくようにその時その時の人々の心境をある一つの目的へと進ませてゆくような何かを孕んでいます。父親の後鳥羽上皇には、未来のビジョンが見えていたのかもしれません。が、そのビジョンは 自分と、気持ちを添わせてくれる3男を早く天皇にさせて、その順徳院との二人で又朝廷を盛り立ててゆこう!と言った明るいビジョンで在り、それがまさか武家社会との軋轢となって戦いが起こり圧倒的な弱さで自分達が、朝廷側が敗者となり天皇が島に流されることになろうとは一瞬たりとも、思いつかなかったビジョンでしょう。本当にこの親子2代の天皇で、平安時代は終わりを告げるのです。
その後の天皇は幕府の指示がなければ次期天皇も決められないような 権力と言うものを完全に失った表向きの権威だけの朝廷に落ちてゆくのです。そして武家社会が明治維新まで続くわけです。

自分が小倉百人一首の100番まで文章を書き続けられたなんて、今でも信じられないのですが、この横浜ナウの和歌うたコラムを毎月、書く事によって、私は百人一首を通して日本の歴史の事をだいぶ理解できたような気がします。天智天皇から始まってその娘の持統天皇、そして歌聖と言われる柿本人麻呂へと続く時代の流れに 統一国家として確立してゆく日本と言う国が、朝廷を中心に文化が栄え、その栄華が一つの極みを見せて、そして武士の時代が来る所で終わりを見せている。 藤原定家さんの唄による美しい歴史書簡。

おりしもこの世紀末、地球的危機が叫ばれて半世紀、今私たちの文明は存続できるのかどうか、そんな危機感の中でこの百人一首の最終章を書いている事も、とても必然な気がします。あと千年後に地球はどうなっているのかしら、私達人類は? 日本は? 天皇制は?

全く予測のつかない日々が続いていますが、私のスパイダソテリア級の触覚を張り巡らせて理解していることは、地球はONENESSに向かっています。それは明治維新と同じ状況で、宇宙船が(黒船が)開港を求めているからです。地球内で権力争いなんてしている時はもうとっくに過ぎているのです。まずは一つになって新しい展開に心を向ける時が来ているのです。これは全く明治維新と同じような事態。

一つだけ違うのは 欧米は搾取,と奴属が主体目的の開港でしたが、宇宙船はあくまでも同胞としての開港です。でも私達人類の内的成長がなされていないと、どうしても進化した文化に従属したくなる習性を地球人が持っている事が彼らの懸念材料なのです。これから地球は大きな飛躍をむかえる事となります。その時に宇宙人と 文化、進化の差はあれ 誇りを持って対等にお付き合いができるかどうか・・・・

むかしアメリカでネイティブの方々が、上陸してきた西欧の方々にその気持ちで接したけど、残念ながら西欧の方々の意識レベルが低かったので、彼らはことごとく潰されてしまいました。今回はやってくる宇宙人のレベルにどこまで合わせて どこまで柔軟に物おじせずに卑屈にならずに自分たちの魂の本質で勝負できるかが問われてゆくでしょう。

長い間、私のつたない文章を読んでいただきましてありがとうございます。横浜ナウのスタッフの皆様には沢山の愛情を頂き、ここまで来ることが出来ました。ありがとうございます。
出来ればこのまま 又新たなテーマで執筆続けたい 気持ちもあります。皆様のいいね!があれば・・・・いいね!

(早苗ネネ♪)

 

迎春

 

ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)を立ち上げました

日本古来の大和ことばで綴られた和歌を現代の調べにのせて歌う「和歌うた」。私 早苗ネネはもう20年近くこの「和歌うた」を歌い続けています。お蔭様で、じゅん&ネネと共に「和歌うた」は私のアーティスト活動の中心軸となり、多くの方々からご支援を賜り各地で和歌うたライブを開かせて頂いております。

この度立ち上げたネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)は、「和歌うた」とHULAや太極拳などの異文化や全国に受け継がれている伝統文化とのコラボレーションをはかります。世界の民族が持つ固有の文化とその文化の根底にある言霊が「和歌うた」と融合することで生まれる新しい表現をみんなで共有する取り組みです。

「和歌うた」のライブは歌い手と聴き手という構図です。ライブ会場はみんなで一体になって盛り上がりますが、歌い手と聴き手という構図は否めないものがありました。ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)ではワークショップ形式で参加して下さったみなさんと一緒に作品を作り上げていきたいと考えております。みんなで作った作品にはみんなの愛情が込められています。出来上がった作品はみなさんの元気の源の一助になることでしょう。

ネネグースプロジェクト(Nene Goose Project)Official Website:
nenegoose.love

 

三十六歌仙CDアルバムによせて

 

10代の頃、じゅん&ネネのネネとして歌っていた時、多くの方から「北の政所のねね様と同じ名前ですね」と言われ、歴史上に残る方と同じ名前を頂いた事で直ぐに覚えて頂き、良い事が沢山ありました。時が経ち、50歳を過ぎた頃にやっと自分のライフワークを見つけ、「和歌うた」を歌い続けて13年程に成りますが2014年の京都高台寺音楽祭に出演させて頂いた折に、三十六歌仙が高台寺様に遺されているのを知りました。その時にぜひ三十六歌仙にメロディーを付けて同じ名前のねね様に奉納したいとの思いを抱き、2015年9月6日、ねね様のご命日に発表させて頂く事に成りました。

和歌のアルバムとしては10年ぶりでやっと二枚目アルバムです。一枚目のアルバム「花のいろは」は蟠龍寺スタジオの仲間に助けられて生まれました。そして今回のアルバムも製作費は今まで私の和歌うたを聞いて応援して下さった方々のご支援で賄われています。暗中模索と無我夢中で今までよろよろと歩いてきましたが、そんな私を支えてくれる大きな愛情に気が付いて、なんて幸せ者なのかしらと思います。有難うございます。これからも自分の道を信じて歩いてゆきます。

早苗ネネ/京都・高台寺 北の政所・ねねさまに捧げる三十六歌仙 『和歌うた』CDアルバムは、 ヨコハマNOWオンラインショップ で販売しております。

 

早苗ネネさん 和歌うたLIVE

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

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