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『教育経営発想の原理原則』 丹内明良 著 (NPO法人学校経理研究会)

by staff on 2010/10/10, 日曜日

日本経済新聞社で企業競争の原理や広報のあり方について研究してきた経験から、企業経営の基本ルールがそっくり大学経営にも当てはまることを指摘し、健全な運営を維持するための「教育経営」のあり方について提唱し続ける丹内明良氏による著書。
20年以上にわたり多くの大学での職員研修、講演会、執筆活動を通じて蓄積された「教育経営」に対する著者の考えが凝縮された一冊である。

少子化による18歳人口の減少により、大学や短大の定員割れが急増し「大学総入学時代」がマスコミの大きな話題になっている昨今であるが、著者ははるか20年前から、いずれは教育界も企業同様の激しい競争の時代に突入することを指摘していた。

そして、その問題点はどこにあるかといえば、決して少子化という外部環境要因によるものではないと断言する。

「3年後、5年後にどういう大学になっているか」という経営計画がなく、受験者を増やすためだけの広報に固執し、大学自身に自分の大学がどうすればより良くなるのかという具体的なアイディアがない。それこそが、著者が危惧し、企業経営にもとづく「教育経営」のあり方を主張する所以となっている。

本書において著者は、大学経営に必要なのは(1)「あいうえお」の原則(①明るさ、②一番化戦略、③運営力、④営業力、⑤大型化)と、(2)成長の原則(成長の原則=一番レベル×学生数×主導権×統一性)であると言い続けいている。
どちらも企業経営を知り尽くし、教育経営のあり方を問い続けてきた経験にもとづく、著者ならではの見解として興味深い。

さらに、自身の経営者としてのエピソードや経営理論の解説、古典(人間のあるべき原点と原理、経営の要諦)という先人の知恵をヒントにしたメッセージが豊富に盛り込まれており、「教育経営」に携わる関係者に限らず、企業経営者やそれを目指す人、実践的な経営学を学びたい人にとっても大変有意義に読んでいただける一冊となっている。

 

 

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