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原子炉時限爆弾 ~大震災におびえる日本列島~ 広瀬隆 著 ダイヤモンド社

by staff on 2011/6/10, 金曜日
原子炉時限爆弾 ~大震災におびえる日本列島~ 広瀬隆 著 ダイヤモンド社  

 この本を知ったのはtwitterで「凄い本がある」と話題になっていたからだ。「原子炉時限爆弾」というタイトルにサブタイトル「大地震におびえる日本列島」という現在進行中の福島原発事故の話かと思われるだろうが違うのだ。この本が「凄い」のは出版日が2010年8月26日(第一刷発行)であること・・・地震による原発事故と混乱を半年前に予想し注意を喚起していたのである「原発の安全性について、一人ひとりが考え、行動するために」と。

 福島原発事故が発生するまで、日本にどのくらい原子力発電所があるのか、どこにあるのか知らなかった。「原発は安全だ」という言葉を信じ、「クリーンエネルギー」という言葉に騙され続けてきた。事故後「水蒸気が漏れただけ」という説明からレベル7になるまでの東電の対応は疑問だらけ、知りたいデーターは発表されず、TVではがれき化した建屋の映像と漏れ出した放射能の測定単位、建屋内部のCG画像が話題として取り上げ

られたが、他の原発の安全性に言及すること無く、今突如として、浜岡原発の運転が停止される。

 今、私達は「原発」を選ぶか否かを問われている。たしかに産業を支える電力は必要である。無計画な「計画停電」で被害を被った企業があったことを忘れてはならない。これから夏に向けての「節電」は大変なデメリットを生むことだろう。代替エネルギーの業界は成長過程にある。だが、全てのデーターを公表させた上で「原発」を選ぶか否か、国も国民も選ばなければならない時が来たのだ。

 この本には、著者広瀬隆氏が「日本に住むすべての人にいま一番伝えたいこと」が書かかれてある。

 序章/原発震災が日本を襲う
 第一章/浜岡原発を揺るがす東海大地震
 第二章/地震と地球の基礎知識
 第三章/地震列島になぜ原発が林立したか
 第四章/原子力発電の断末魔

 本は4章に分かれてあり、図や資料も多く中学生から大人まで「読んで理解できる」内容だと思う。

 是非、実際に手に取って読んでもらいたいと思う。書評にして本の内容に敢えて触れないのも読んで欲しいから・・・あなたが感じる「驚き」や「怒り」を大切にして欲しいから・・・

 読み終えた後で・・・あなたは原発を安全だと思いますか? 私はただただ恐ろしくなった・・

(文:高野 慈子

<参考>

 

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