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9月 三ツ池だより 「風は勝手にふいている」

by staff on 2011/9/10, 土曜日
Navigation: HOME»コラム»横須賀詢
日が差し始める、昨日の今日が来る
希望でも、夢でもなく、今という現実の
重さの中に新しい場面が展開する
けたたましい蝉のなく、自由という束縛のなかに
希望と、夢と、そう、船出なのだ

8月28日付けの新聞6紙のコラムに興味を持った。

  1. 代表選の構図を小沢氏は「民主党の原点回帰か、管政権の継続か」と語った。小沢氏の復権という原点回帰を争うのでは、危機にある政治の出直しに値しない。」
  2. 日本の台風、米国のハリケーンという嵐の予感のさなか、民主党の代表選が始まった。毎年のようにこの時期には首相が交代してきた。政治家のみなさんはこの季節になると、よほど血が騒ぐのかと思ってしまう。
  3. 3.11以降、節電を強いられ続ける日本でも、太陽光や風力などの電源活用に注目が集まっている。管首相が退陣の条件に挙げた「再生可能エネルギー特別措置法」も成立した。
  4. ジョブ氏は6年前に大学の卒業生に贈るスピーチで「毎日を人生最後の日だと思って生きてみなさい」と語った。膵臓癌に侵され、その頃から「死」を強く意識し始めたそうだ。
  5. 友人の書いた台本が初めて舞台で演じられるというので出かけた。もんぺ姿の女たちが日本の各都市の空襲被害を読みあげる。絶え間ない告発。この国は何をしてきたのかと暗澹とさせられる。震災対応も同様だ。「希望」が届かない。
  6. 実態を見て歩き、聞いて歩く間、道を尋ねた相手が自分の車で被災現場を案内してくれるといった親切も経験した。この人情厚い地域に、原発事故の重荷がのしかかっている。

さて三ヶ月前の5月29日の6紙のコラムはどうなっていたのだろうか。

  1. 疎ましい梅雨も「夏の水瓶」を満たす大事な役をになう。恵の雨期であって欲しい。
  2. 自民党は、不信任案可決で民主党を一気に押し流したいところだ。もっとも誰よりうっとうしい思いは国民の方である。
  3. 「ありがとうございましたーっー」なんて、こちらが言う台詞だと思いながら、胸が詰まって声がでなかった。
  4. 関東大震災の東京で、市民の足として活躍したのはバスだった。市電の多くが焼失したため、東京市は米国からトラックの車台を輸入して改造することにした。
  5. 手書き号外はワシントンの報道博物館にも展示保存された。紙が伝える確かさ、その不屈―。報道の初心、原点を覚える。
  6. 「しっかり」は「抜け目なく」という意味に使われる事もある。その用例は「ろくに働きもせずに給料だけはしっかりもらう」とある。

丁度そんな時の3ヶ月前の新聞の「ひととき」に次のような投稿を見つけもした。「大震災の後のCMで、金子みすずさんの詩が流れるようになりました。みすずさんの詩を読んでいると、不思議と寂しさや悲しさが消えていきます。今夜も、みすずさんの詩を朗読してから眠りにつきます。」

人は時に時間の余裕が必要なのかもしれない

鬼百合や疲れなど知らぬかのように    詢

どれもこれどの存在もぎぼし咲く      詢

生きているだけで感謝の時なのに 政局の風は勝手に吹いている
今があることに涙があふれる

女郎花風の中にいて今          詢

渓流に音色たづねる晩夏かな      詢

政局がおかしいと言っても政局は政局で動いていく
これでいいのではなく今あることに誰でも感謝なのだ
一人ではない、でも、一人でもある

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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