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難波潟 みじかき蘆の ふしの間も あわでこの世を すぐしてよとや

by staff on 2011/12/10, 土曜日

♪難波潟 みじかき蘆の ふしの間も あわでこの世を すぐしてよとや♪


絵・千絵崇石
 

 読み人:伊勢(いせ)

 現代語訳:
「難波潟に生えている蘆の 短い節と節のあいだの様なほんのひと時でも逢いたいのに あなたは恋しい人に逢わないで この世を一人で過ごせとおっしゃるのですか。」

 心変わりしたつれない恋人の手紙に対する返事。と彼女の歌集には書かれています。作者の伊勢は、それは美しい女性であったと言われています。きっと立ち振る舞いから、何もかもが上品で薫るような美しさがあったのでしょう。そんな女性でも恋人から心変わりをされて振られてしまうのですから、人生は不思議です。王朝の女流歌人の中でも小野小町や和泉式部に劣らないドラマティックな人生を生きた才気あふれる女性でした。

 伊勢は、宇多天皇のお妃さま、中宮温子に仕えていましたが。その頃彼女を見染めて求愛して、恋人関係にあった藤原仲平に振られてしまいました。この歌はきっとその時に書いたものかもしれません。傷心で実家に帰っていた伊勢は一年後に中宮温子の要請で又宮仕えを始めます。そして皮肉なことに今度は宇多天皇が彼女を見染めてしまいました。天皇様では彼女も拒むことはできません。宇多天皇には沢山の后がいましたが、彼女は寵愛されて行明親王を産みました。そしてそののち 宇多天皇は退位、落飾(出家)されて、かわいい息子の行明親王も幼くして亡くなってしまいます。それだけでも十分にドラマティックなのに、そんな悲しみにうれいている伊勢を今度は宇多天皇の第四皇子あつよし親王が見染めてしまいます。その時親王は25~6歳、伊勢は30歳を過ぎていたと言います。

 30代って女性の美しさのピークかもしれませんね。そして敦慶親王の子供を産みます。その頃のエピソードで、伊勢が宇多天皇の退位後 一度又実家に下がっていた彼女に、次の天皇、醍醐天皇の仰せで歌を作るようにとのメッセージを遣わされた使者が、御簾の陰から彼女の気配を感じて、その上品な美しさに「世の中にはこんなに素晴らしい女性もいるのか・・・と感じ入った」と書き遺されているそうです。彼女の存在は、小野小町や和泉式部の様に現代では余り知られていませんが、今後きっと何かの機会に取り上げられて、王朝の初期にあでやかに活躍した三十六歌仙の一人でもある女流歌人として、大きな話題になってゆく可能性がありそうです。

 今年もあとわずかですね。どうぞ良いクリスマスと素敵な新年をお迎え下さいませ。早苗ネネ♪

毎月第2金曜日 10月14日 , 11月11日 , 12月9日 , 1月13日
6時30分~ 3回ステージ ¥5500ワンドリンク付き 入れ替えはありません。
出演:早苗ネネ パリ祭出演の歌手の方々2~3名。
新宿シャンパーニュ 電話 03-3354-8540(昼) 03-3354-2002(夜)
新宿一丁目。元新宿厚生年金前。http://www.champagne-live.com/

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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