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2012年1月 三ツ池だより 「夢を描く1月」

by staff on 2012/1/10, 火曜日
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 箱根駅伝を見ながら考える。区間新をまじかにする選手は「周りの人おかげです」と言ったという。ラストをずっと離されて、いまにも歩きそうになりながらも「田舎のご両親への誓い」を胸に走り続ける選手がいる。今生きていることに、命が躍動していることに注目する。

 夢・希望を語る前に、新年の新聞六紙から感じたことがある。どれもこれもヌルマ湯の中にいる、なんとも妙な気分を受けた。その中で産経新聞の曽野綾子さんの正論が異彩を放っていた。 「人間にとって故郷とその絆は、なつかしくもあり、うっとうしくもあり、悲しくもあり、胸うずくものである。」「絆はそれによって得をするものでない。相手のすべての属性を受け入れることだ。美点も難点もすべてうけいれることが、絆を大切に思う姿勢というものだろう。」「絆は、むしろ苦しむ相手を励まし、労働によって相手を助け、親切に語り、当然金銭的な援助さえもすることなのである。受けるだけの関係など絆ではない。むしろほんとうの絆の姿は、与えることなのである。自分が与える側に廻ることを覚悟する時、人は初めて絆の中に立つ。」我々の人間性復活のために、大きな気づきをいただいた。

「音」
部屋を暖かくするストーブが
唸り声をあげている
 我が心をうごかしている心臓が
 何の音も立てずにいる

動と静
一体として今にある
 魂は音もなく
 宇宙と交信している

「石」
坂道を登りながら
こう考えた
 この一歩こそが今の歩み
 この一段こそが今の行動

一人ひとりが進んでいくとぶつかりあう
そのぶつかりこそが大切なエネルギー
 ほっておくとその一瞬が化石になる
 お荷物になってしまう

 新しい年の願いは、感じた絆を生きる喜びに繋げていくこと。思ったけど何もできなかったのではなく、できることの小さな歩みを重ねていくこと。クリスマスにメロディベルを衝動的に買ってしまった。家族の集まりに使うことを考えていた。ところが8音だったので、家にあるエレクトーン用の楽譜ではどれも演奏できないことが分かった。クリスマスを目前にしていたのでお店に走った。12音にしたいと思った。四つの追加がきかなければ20音のメロディベルを買うことも覚悟した。店員さんと40分位相談をしていていた。「今日8音の曲集が入りました。如何ですか!1500円です。」この店員さんの行動に今年のヒントを感じたといったらオーバーかもしれない。商売は売りたいことと並行して、相手が何を求めているかを知ること、それを実現していくこと。

 お正月はあまりに穏やかで、そのうえにお風呂に行くことが出来た。近くの縄文天然温泉の志楽の湯 である。

初春を味噌樽風呂に浮かべけり   詢

 風呂に入れたから異変を感じているというのもへんな話だが、風呂には初春の光が浮かんだ。その光を両の手でかき寄せた。光が両の手からこぼれた。

 このお正月の各紙の論調が低調なのは書きようがないのかもしれない。今期待されているのは声なき声の主体者の悲痛な叫びを吸い取ることだ。叫びたいことがないということはあるまい あきらめているということもあるまい。なにをどうしていいのか戸惑っているというのか 。行っては返る樽のなかの手で送るお湯。両の手からこぼれる初春のひかり。一石を投じる勇気が待たれている。その一石とは、人と人、人と食糧、食糧と大自然、大自然と環境、環境と技術、技術と発想、発想と共存、共存と人、と様々である。

 絆とは糸を半分づつ持つということのようである。どんなにか細い糸かもしれない。その糸をいくつか持てる歩みをしていきたい。
 いよいよ新しい年は始まった。

 

Photos

(下の画像をクリックすると拡大写真が表示されます)

     
     

(文・写真:横須賀 健治)

横須賀 健治プロフィール

メジャーテックツルミ 代表取締役
はかることのプロとして50年です。
食品の放射能測定のアークメジャーを設立しました。
「計量から見える幸せ」をライフワークにしています。

 

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