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【新年のご挨拶】
みなさま、新年明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

もっと読みたい!

by staff on 2012/2/10, 金曜日

 本が好きです。

 流行りの小説から、時代小説、推理小説、恋愛、冒険、ビジネス書、なんでも。ページをめくって、本が自分の手に馴染んでいく感覚も心地いい。カバーは付けない。くたびれていく表紙が愛おしい。そして、特に気に入った本は何度も何度も繰り返し読みます。流行りなんて全く関係なく。誰かと感想を言い合ったりもほとんどしない。薦めもしない。だから、当然のように、私の好む本はかなり偏りがあります…。解釈も相当自分勝手。

 でも、それが私にとっての読書の醍醐味なんです。勝手に読んで、勝手に納得。 読書はそれが許される。最高です。

 本との出会いは様々。発売前から興味を持ってワクワク挑むものや、なんで買ったのか覚えてないくらいに影の薄いものもあったり。たまたま人から借りてびっくりするくらい面白い出会いもありました。感動して泣きながら読んだこともあります。

 私がただのらりくらりと生きているだけでは到底出会えないような感情や出来事が、そこには書かれています。ただフィクション、ノンフィクションの括りではなくて、書いているその人の世界観はその人だけのもので、私のそれとは違います。当たり前ですが。

 そこに衝撃を受けるんです。
 秋が読書の季節とよく言われますが、私にとっては春夏秋冬、読書の季節。オールシーズン衝撃ウェルカム!
 さてさて、今日も読みますよ。

Pick Up-1 村上春樹【ノルウェイの森】-講談社文庫

 村上春樹の名前を一躍有名にした代表作。
 1987年発売からの累計発行部数は上下巻合計1000万部を突破。

【あらすじ】

 語り手「僕」がハンブルグ空港に着陸する直前の飛行機の中でビートルズの「ノルウェイの森」を耳にするところから始まる。その曲が「僕」を18年前の回想へと導く。
 大学に入ったばかりの「僕」は、自殺した親友の恋人「直子」と週末ごとにデートを重ねていた。親友の死により心を深く病んだ二人は、友情とも愛情とも言えない感情、心の震えと喪失感の行き場所に身悶える。

 初版本の帯には「限りない喪失と再生 100%の恋愛小説!!」(上)、「激しくて、物静かで、寂しい 100%の恋愛小説!!」(下)とうたっていたノルウェイの森。

 多くの方が当時読んだとは思いますが、恋愛小説ではないですよね、これは。

 

「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している」という「僕」の考えが常に全編に流れていて、「死」のイメージが漂うだけでなく、多くの「死」が登場します。

 また、露骨な性描写が多い、哲学的な構築がされていない、人物設定が不自然、まるで娼婦小説、などなど批判的な評価もよく取り上げられていました。

 確かに、親友が自殺した本当の理由も分からなければ、「直子」を助けるにはどうするべきだったかのかも分からない。「僕」の選択も正しかったのかどうか…。他の登場人物たちも「僕」を中心とした関係図であって、彼ら同士の交流はほとんどない。交わらない。一人ひとりの背景が細かく説明(設定?)されていないので、登場人物たちのことがよく理解できない。

 じゃあどうして私がこの作品を好きなのか?
 それは、理解できないところ、なんです。妙にリアルに感じられる。

 実際私たちが生活している今、世の中には理解できない、納得できないことがたくさん。人づきあいでも、なにごとも白黒ハッキリさせたがる人ばかりじゃないですよね。むしろ、曖昧に、何気なくやり過ごすことを望んだり望まれたり。それを自分なりにどうやって消化するか。何度読んでも毎回違ったものを感じることができる、リアルな曖昧さが私は好きです。

Pick Up-2 ラ・ロシュフコー【箴言集】-岩波文庫

 作者ラ・ロシュフコー(ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世・1613-1680)はフランスの名門貴族出身。この「箴言集」は彼の名を文学史上に不朽なものとした代表作。

【あらすじ】

 「われわれの美徳は、ほとんどの場合、偽装した悪徳に過ぎない」――よく知られたこの一句が示すように、ラ・ロシュフコー(1613-1680)の箴言は、愛・友情・勇気など美名の下にひそむ打算・自己愛という業を重い律動感のある一,二行の断言であばき、読者を挑発する。人間の真実を追求するフランス・モラリスト文学の最高峰である。

 まずはこの本の中に出てくるいくつかの箴言をご紹介。

「人は決して自分が思うほど幸福でも不幸でもない」(49)
「人はふつう誉められるためにしか誉めない」(146)
「うんざりすることが許されない人を相手にしていると、ほとんどきまってうんざりする」(352)
「愛し合わなくなったときに、愛し合ったことを恥ずかしく思わない人は、めったにいない」(71)
「われわれが小さな欠点を告白するのは、大きな欠点は無いと信じさせるために過ぎない」(327)
「人生には時として、少々狂気にならなければ切り抜けられない事態が起こる」(310)

 

 訳語も古く、日本語として読みにくい個所もあったり、読み進むにつれて矛盾している点もチラホラ…。

 アクが強い。鼻につく。ロマンチックでもないし、センチメンタルな気分になれるわけでもなく、即使えるような自己啓発プロセスのふろくが付いているわけでもありません。

 でもここまで「それを言っちゃ身も蓋もない…」ことをズバズバ言われるとかえってスッキリするものです。「そうか、自分だけが頑張ってるわけじゃないんだ」「たいしたことじゃ、ないのか」「うんざりして、いいんだ」。箴言に含まれた意味を生かすも殺すも自分次第で、いいんです。一見堅苦しそうなこの本に私が出会ったのは18歳の頃。数行で言い放たれる箴言は、その時々で心に響くそれもコロコロと変わります。それが許される「箴言集」、まだまだこれからも長い付き合いになりそうです。

( 文・イラスト・写真:(株)とらべるわん いいづかあや )

いいづかあや(飯塚 文) プロフィール

いいづかあや 飯塚文  

1974年、横浜生まれ横浜育ち。私立山手学院高等学校卒業後、文教大学短期大学部文芸科卒業。
父親の経営する(株)とらべるわんで幼いころから「旅」に携わる。
学生時代より同社のチラシ・DM・ホームページ等の制作をする。デザイン事務所・建設会社などの職業を経て現在は(株)とらべるわんのWEB責任者を務める。また、横浜元町で「ボディアートGlitta」でデザイナーとしても活動中。

(株)とらべるわん http://www.travel1.co.jp
ネイルサロンMINORITY http://www.minority-minority.com/
ボディアートGlitta http://www.minority-minority.com/glitta/index.html
   
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