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ブラとも 「シドモア桜」

by staff on 2012/2/10, 金曜日

 みなとみらい線の元町・中華街駅を出てすぐ、元町交番の後ろに「シドモア桜」という文字が書かれた説明板が建っているのをご存知でしょうか。説明板には、紀行作家で「日本・人力車旅情(Jinrikisha Days in Japan)」の著者であるアメリカ人女性、エリザ・R・シドモア(1856~1928年)さんの写真が掲載されています。

 シドモアさんは1885年(明治17年)頃、ジャーナリストとして日本各地を人力車で訪ねて、日本の文化や風俗を欧米に紹介した方です。この文章が「日本・人力車旅情」というタイトルで出版されました。日本語訳は横浜の有隣堂から出版されています。(現在は有隣新書になっています)

 アメリカに帰国後シドモアさんは、日本の桜並木の素晴らしさ母国でも再現したいと、ワシントン市のポトマック河畔に桜並木を作りたいと提案しました。シドモアさんや世界的化学者で実業家でもある高峰譲吉氏の尽力があって、1912年(明治45年)、東京市から寄贈された6000本の桜の苗木を積んだ「阿波丸」は、2月14日横浜港から出航しました。3月27日にワシントン市で開催された植樹式にはシドモアさんも参加されたそうです。

 ポトマック河畔の桜並木は、世界的な桜の名所になっています。毎年3月末から4月初めのシーズンには、「桜まつり」が開催され、多くの観光客が訪れています。

 シドモアさんはスイスで亡くなりましたが、日本政府は彼女の死を悼み、お母様やお兄様が眠る横浜の外人墓地に埋葬したのです。平成3年(1991年)、ポトマック河畔から里帰りした桜がシドモアさんの墓の傍らに植樹されました。その桜が「シドモア桜」と呼ばれているのです。

 大勢の観光客で賑わう元町の橋のたもとにひっそりと「シドモア桜」は並んでいます。そこから、港が見える丘公園を目指して、坂を登った所に外人墓地はあります。外人墓地の入口にある展示室には、埋葬されているの著名外国人の中に、シドモアさんの写真もありました。外人墓地は毎年3月末から12月末まで毎週土・日。祭日(雨天を除く)に「一般公開」されますので、桜の季節にはシドモアさんのお墓参りをしたいと思っています。

 

(画像をクリックして拡大写真を
ご覧ください)

シドモア桜

シドモアさんの説明板

外人墓地の様子

 ポトマック河畔に桜の苗木が送られてから今年でちょうど100年になります。横浜では「シドモア桜100周年 里帰りを喜ぶ市民の会」を中心に様々なイベントが開催されます。

 また、ミュージシャンの白井貴子さんは映画監督の初作品として「サムライガール エリザ・シドモア(仮題)」を製作中です。(6月頃公開予定)

 日本の文化をそして桜を世界に広めてくれたシドモアさんを多くの方々に知っていただきたい、そしてイベントにも是非参加していただきたいです。

<シドモア桜100周年記念イベント>

2012年2月14日
横浜港出航100周年記念 「 カクテルとジャズの夕べ 」
梱包された桜が日本郵船「阿波丸」でアメリカに向けて横浜港を出航してから100年目の2月14日に開催されるシドモア桜市民の会主催のイベントです。
シドモアさんをイメージしたカクテルが出るそうです。

 
2012年2月25・26日
シドモア桜100周年・横濱里帰り記念公演
「馬生ハマ寄席 第十六回興行」
落語家さんたちが芝居をするという珍しい鹿芝居の中にシドモア桜のお話がでてくるそうです。
 
PDFを表示する

 

シドモア桜100周年 里帰りを喜ぶ市民の会
http://nogehanahana.org/project/sidmore/about

馬生ハマ寄席
http://www.ad-pla.net/cosmostage/hamayose.html

ミュージシャン白井貴子さん 映画監督に初挑戦
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120122/kng12012221450006-n1.htm

 

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ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
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