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祝!80回越え。名物会の月例会

by staff on 2013/2/10, 日曜日

 保土ヶ谷宿名物会では、毎月1回、桑名屋さんで会合を開いています。その数、前回でなんと81回。毎年夏は納涼会、年末は各店が多忙のため会合がないので、年間10回前後のペースで開催しています。ということは、概ね8年間も続いていることになりますね。(名物会発足前の準備期間などもあるので、実際にはもう少し長いお付き合いになります)

集中力ナシ? 脱線しがちな会合

 その会合ですが、毎回、桑名屋さんのお蕎麦をいただきながら、直近のイベントの企画、既に終わったイベントについての意見交換、今後の企画などについて2時間程度話し合うのですが、とにかく話が脱線しがちです。

 でも、実はこの「脱線」がとても魅力的。単なる雑談・世間話から政治・経済など、話の内容は様々ですが、雑談の流れから、各店の商いに対するこだわりや思い、経験談、成功事例、あるいは失敗談など、日頃、中々聞けない、あるいは言えないような「リアルな裏(?)話」がしばしば飛び出します。前回も、この「脱線」から始まった各店の商品開発のお話が、特に印象的でした。

名物店の「熱い」商品開発

 保土ヶ谷宿の名所旧跡を和菓子で表現する名店・菓匠栗山さんは、新しい商品を作る時は、とにもかくにも、頭や手はもちろん、足だって目一杯使って新商品を生み出すのだ、と言います。

 商品開発の際は、モチーフにする名所旧跡のイメージに合うのは餅なのか饅頭なのか最中なのか、と、まずは様々な和菓子を想像するそうです。インスピレーションで瞬時に決まるものもあれば、そうでないものもあり、栗山さんの感覚にピタッとくるまで、とにかく考え続けるそうです。

 イメージが湧いたら、現在ある和菓子を足を使って調べまくる。同店の看板商品「境木おじぞうさんもなか」を開発する際は、美味しい最中がある、と聞けば千葉でも静岡でも、実際にそのお店に足を運んで食べに行ったそうです。

 その後は試作。自分のイメージ通りの商品ができるまで、何度も何度も何度も作り直します。商品そのものだけでなく、パッケージにまでこだわります。デザイナーと何度も校正を繰り返し、デザインだけなくパッケージの素材まで、納得いくまで詰めていきます。そこまで全精力を注いで完成した新商品でさえ、発売後、お客様の反応が良くなければ、ズルズルと売り続けず思い切って販売を中止する場合もあるのだそうです。
(写真:六角詰め合わせ)

 ごん太鮓さんの看板商品「道中いなり」も、振り分け荷物を模した現在の商品を生み出すまでの道のりは長かったそうです。

 オリジナリティのある商品を作りたい、という想いから企画・開発を始めたものの、稲荷でオリジナリティを出すこと自体が難しく、また、オリジナリティを出すために製造の手間が掛かり過ぎてしまうと、現実的に日々の製造が追い付かなくなってしまう。道中いなりは、そんな矛盾に悩まされながらも、諦めずに向き合い、やがて完成した自慢の逸品だそうです。
(写真:ごん太鮓(道中いなり&清兵衛巻き))

 鉾立商店さんの「純米酒・権太坂」も、箱根駅伝で全国的に知られている「権太坂」の名に恥じないように、というより、「保土ヶ谷のおみやげ」として胸を張って保土ヶ谷の人たちが故郷に持って帰れる商品を売ろう、という想いで、酒造メーカーと検討を繰り返し誕生した商品だそうです。
(写真:権太坂(樽酒))

 

(クリックで拡大画像)

写真:六角詰め合わせ
写真:六角詰め合わせ

写真:ごん太鮓(道中いなり&清兵衛巻き)
写真:ごん太鮓(道中いなり&清兵衛巻き)

写真:権太坂(樽酒)
写真:権太坂(樽酒)

80回越えの秘訣は「脱線」・・・なのか!?

 今では保土ヶ谷の名物として地域で浸透している各商品も、そこに至るまでは私たちの知り得ない水面下での悪戦苦闘があり、それを乗り越える各店の想いがあり、各商品にはその数だけ、熱いストーリーが秘められていることを教えられます。

 そして、そんな熱い話が、各店の刺激になっているのも事実で、もしかしたら、この「脱線」こそ、月例会が、あるいは名物会そのものが長く続いている理由なのかもしれません。

 

レポーター プロフィール

山田浩和(やまだひろかず/Yamada,Hirokazu)

合資会社 笑う門 代表社員
保土ケ谷宿名物会事務局

1971年8月生まれ。獅子座のO型。保土ケ谷生まれの保土ケ谷育ち。
2003年、合資会社「笑う門」を設立。<オンリーワンの価値創り>のお手伝い。
会社設立時に制作したミニコミ誌がきっかけとなり、保土ケ谷のまちづくりにドハマリ。
現在、歴史や地産地消など、地域資源を活かしたまちづくりに幅広く取り組んでいる。

合資会社 笑う門 http://www.warau-kado.com

各社・各店・各個人が持つ十人十色・百人百色の目に見えない財産(経験・体験・知識・技術・ノウハウ・アイデア等)を活かした販売促進企画・商店街活性・まちづくりを推進しています。

業務内容 :
 ●シンボル制作
  ネーミング / シンボルマーク / ロゴマーク / キャラクター企画・制作
 ●広報(コミュニケーション)媒体制作
  ・簡易版会社案内(A4版三つ折り)制作
  ・ニュースレター(A4版)制作
 その他、フライヤー / ポスター / 小冊子 / 名刺 / のぼり旗 / エコバッグ / ユニフォーム、など

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