風そよぐ ならの小川の夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける
♪風そよぐ ならの小川の夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける♪
絵・千絵崇石 |
読み人:従二位家隆(じゅにい いえたか) 現代語訳・・・涼しい秋の気配の風がそよいでいる ならの小川の夕暮れに、夏越の払えの祭りが行われている、そうか、まだ夏なのだなあ・・ この唄は現代でも続いている 6月最後の日に行われる「夏越の払」の事を歌った歌です。 6月の三十日に人々の罪や穢れを祓う神事で、私は今年奈良県の桜井にある大神神社まで出向いてこの御神事を受けてきました。いろんな神社で行われているのできっと皆様もこの御神事を受けられた方がいるのではないでしょうか? 大神神社でもたくさんの方が今年の上半期に知らぬ間に身についてしまった罪・穢れ・を祓い清めに訪れていました。 |
十代のころ、父が毎年この夏越の払えを茅ヶ崎にある寒川神社に受けに行っていました。人型の紙に自分の名前を書き、息を吹きかけて自分の身代わりとして罪・穢れを川に流していただく。父が私達、家族の人型の紙を持って寒川神社でのお払いに出かけてゆく時の後姿を覚えています。私にとって親子2代で引き継がれている御神事です。
ならの小川と言うのは一瞬、奈良県に流れている小川のことかと思いますが、このならの小川は京都の上賀茂神社に流れている清流のことです。
上賀茂神社にはこの唄が刻まれた石碑があります。
読み人の藤原家隆が生きていたころは、人々は小川で体を清めていたのかもしれません。現代は茅で作った輪をくぐりながら古歌「水無月の 夏越の払へ する人は ちとせの命 延ぶといふなり」を唱えます。この茅の輪くぐりがいつから行われているのか、これも、だいぶ前からだとは思います。
藤原家隆の、この歌の意味としては なんとなく秋の気配を感じさせるけど、まだ夏なんだな、と訳されています。旧暦では、水無月の夏越の払えが行われていた時期はちょうど今の8月10日頃にあたります。8月10日といえばヨコハマNOWのアップデイトの日。そう! 今日なのです。平安時代は、今日あたりからなんとなく秋の気配が感じられるような涼しい風が時折吹いてくるのでしょうね。そしてお盆が過ぎるとあっという間に秋の気配が朝晩に漂ってきます。今の水無月生まれの私ははやり夏のほうが性に合っているようで、空が高い夏の終わりは大好きな季節。私はいつもそのころにロマンティックでちょっぴりメランコリーな、人恋しさに襲われます。それがなんともいえずに味わい深くて・・・。
今回は読み人の従二位家隆(藤原家隆)の話とは全く違うお話になってしまいましたが千年以上も前にうたわれた 夏越の払え の和歌が、今の現代でも十分に体感できることを知っていただきたくてあえて旧暦の水無月のうたをテーマにさせていただきました。
最後に、10年ほど前でしたが上賀茂神社にお歌を奉納させていただいた記憶があります。其のとき、拝殿のところに狛犬がいて、その狛犬と目が合ったとたん胸がきゅんとして私は恋に落ちました。上賀茂神社にはその後一度も訪れる機会がありませんが、あの狛犬との出会いは忘れられません。なんともいえず可愛いの! もう一度会いたいな。
(早苗ネネ♪)
会場 天使のコンチェルト 銀座
日時 8月30日 開場:18時30分 開演:19時
チャージ ¥5500 +サービス料10%
http://tenshi-no-concerto.com/
お問い合わせ、お申し込みは
和歌うた実行委員会 080-2345-0615もしくは 天使のコンチェルトまで03-3575-1313
早苗ネネさん プロフィール
木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。
心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。
早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。
そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。
<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?
ヨコハマNOW 動画
新横浜公園ランニングパークの紹介動画 | ||
ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
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横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。 |
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