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横浜盆栽カフェ(第1回) 盆栽カフェはじめました!

by staff on 2014/10/10, 金曜日


石井造園株式会社
代表取締役 石井直樹

 

PROLOGUE 連載に寄せて

私たちは、豊かな水と四季折々の美しい自然の中で暮らしています。大自然に抱かれて生活しているわけではありませんが、世界的に見てうらやましい自然環境であることは間違いありません。しかし実感している人はあまりいませんし、感謝(誰に?天に!)している人は少ないです。

私は家業である造園工事業を営み、外仕事でもあるので明日の天気や風向きが気になりますし、移ろう季節を感じやすい状況にあると思います。このたび横浜盆栽カフェの連載を通じ、限られた鉢という環境の中で繰り広げられる、美しく、力強く、繊細な自然的造形美の盆栽を紹介し、四季や身近な自然環境と向合い、誇らしい地域(横浜)を感じていただきたいと思います。

 

盆栽カフェ(第1回) 盆栽カフェはじめました!

棚場の下

私が生まれ育った栄区(旧戸塚区)の実家にはガラスの温室があり、盆栽や苗木の圃場も併設していて、シクラメンや観葉植物、盆栽の栽培をしていました。黄色い長靴で闊歩する幼いわたしにはさながら巨大植物園のように感じる庭でした。陳列用の盆栽棚には、立派なエゾマツやゴヨウマツの盆栽があり、見上げる視点からはまさに大樹の体を成してそびえ立っておりました。栽培用の棚場は、アカメソロやブナ、モミジなど落葉樹の新葉が目に眩しくキラキラと輝いております。

 

(クリックで拡大画像)

盆栽カフェ(第1回) 盆栽カフェはじめました

(写真提供:石井直樹)

写真のマツが置いてある高い棚が陳列用の棚で、一段低い高さの棚が栽培用の棚です。

盆栽を置く棚の下にはまた別の世界が広がっており、鉢をどけるとアリジゴクやダンゴムシなどの昆虫や、カナヘビやカエルなどの小動物が息をひそめて隠れていました。かくれんぼのオニにでもなった気分で、いつものところに潜むその動物たちを確認しながら見つけるのが日課のようになっていました。ゲームやインターネットもなく、何にもすることがない子どもの楽しみは、親の手伝いと生き物探しぐらいだったのだと思います。

盆栽カフェ

そもそも盆栽とカフェってどんな業態なのかと言いますと、盆栽は海外では評価されるも、日本での業者・愛好家の数が激減しており、限られた鉢の中で四季折々の自然の造形美を表現する盆栽文化は、衰退していると思います。反対にカフェは、コーヒーやお茶を楽しむ場のみならず情報の受発信、多くの学びがある場として生活の中に根付いております。そこで、盆栽の販売や盆栽教室を情報の集まるコミュニティカフェの形式で、運営したらこの楽しみが広がるのではないかと思いはじめました。そこにはプロや初心者、老若男女が集いカフェを囲みながら、盆栽を通じたコミュニティが生まれることが狙いであります。

また、弊社会長の石井昭彦氏も40年前、30代前半にして神奈川県盆栽協会の理事を務め、小品・草物盆栽の作成ではかなりの腕前です。この技術や感性をそのまま埋もれさせてしまうのはもったいないと思い、また弊社石井造園が創立50周年を目前にして草創期に営んでいた鉢物の栽培及び販売を今一度原点に立ち返る、そんな思いから販売をはじめました。

人数に制限のある零細企業には、新規事業を立ち上げることが難しく、企画立案に対してはETIC様から紹介のインターンシップ生高石宏和君の功績により、その礎を今日まで築いて参りました。

今月も仮想コミュニティアジア黄金町バザール2014の、かいだん広場前高架下スタジオSite-Dにて盆栽カフェを連日運営いたします。10月11日土曜日は中華街パーキング様の軒先をお借りして、10月12日日曜日は黄金町かいだん広場でのきさきアートフェアに、出店して盆栽の魅力をお伝えし販売をいたします。

今月の逸品

草ボケと小熊笹(クサボケとコグマザサ) W=22cm H=30cm

日本中どこの土手にも生えているクサボケとコグマザザを使い、里山の原風景を再現した寄せ植え盆栽です。春には、朱色の花をつけたクサボケがひと夏かけて黄色い大きな実を着けました。あたかもスーパームーンが昇り出でた様な風景を感じて頂ければ、それもまた見どころだと思います。この後寒さに向かいボケの葉と実は落ちますが、コグマザサが隈取を得って冬の景色になります。

 

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盆栽カフェ(第1回) 盆栽カフェはじめました

(写真提供:石井直樹)

石井造園株式会社 代表取締役 石井直樹)

 

石井造園株式会社
〒247-0006 神奈川県横浜市栄区笠間4-11-5
TEL.045-891-1501 FAX.045-891-2785
Websie http://www.ishii-zouen.co.jp/

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