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2015年6月 三ツ池だより 「6月の空!」

by staff on 2015/6/10, 水曜日
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  「6月の空!」
  象さんがいたり
  子犬がいたり
    綿菓子であったり
    メロンぱんであったり
  6月の空はにぎやかで
  楽しい
    おーいと呼んでみる
    こんにちはと応えてみる

この原稿を書き始めた日は、すごい雨だ。当たらないと思っていた天気予報が当たっていた。昨日の気温は30℃近かったのに、今日は23℃。また明日は30℃近くの晴れとのことだ。

さて、6月はジューンブライトという。何故なのだろう。この雨の多い時期にと思っていたら、その通りだった。もともとは雨で結婚式が少ない。日本の気候だと雨の中の結婚式になるのが普通。そこで思い付いたのがヨーロッパのジューンブライトだったとのことだ。ヨーロッパの6月の天候は問題なし、花嫁が幸せになれる月と言われます。もともと3月~5月は農作業が一年で一番忙しい時期だから、結婚が禁止にすらなっていた。ピークの仕事が終え、待ちに待った6月になったから結婚しようということだ。だから街中で結婚式が行われ、多くの方が祝福し、幸せいっぱいの月になる。皆が祝福してくれるから幸せになれる。さらには、6月のJune(ジューン)はユーノー(Juno)女神からきている言葉だという。6月に結婚するとユーノーに見守られ、素敵な結婚生活が出来、幸せになれると言われている。

6月にはどんな俳句があるのだろうか見てみる。

戯れにハンカチ降って別れけり
星野立子
蜻蛉生れ覚める脚を動かしぬ
中村汀女

6月というと紫陽花があちこちに咲いている。

紫陽花に吸いこむ松の雫哉
正岡子規
紫陽花や水辺の夕餉早きかな
水原秋櫻子

さわやかな風が吹き、6月の雫もまた格別である。

万葉の玉藻の橋に蝸牛
松崎鉄之介
ゆうやけに夕日に溶けて蝸牛
岡本 眸

少しの雨もいいが、5月晴れもいい。蝸牛はかたつむり、ゆっくりでも確実な歩みがほしい。

早乙女に泥のささやく堕落論
櫂未知子

6月はさまざまな変化の中で戸惑いのある時かもしれない。次から次に変化する季節のなかでこの6月があるから一年全体が固まっていくようにも思う。

芭蕉さんはこの6月の変化を次のように楽しんでいる

ほろほろと山吹散るか滝の音
松尾芭蕉
五月雨や集めてはやし最上川
松尾芭蕉
六月や峰に雲置く嵐山
松尾芭蕉

梅雨が終わるとあっという間に蛍の話題が聴かれる

ゆるやかに着て人と逢ふ蛍の夜
桂信子
死蛍に照らしをかける蛍かな
永田耕衣

蛍は幻想、そして現送、今をどこに持っていくのか。
蛍は還相 そして舷窓、今が存在することを切り取る
そして

うまれたる家はあとかたもないほうたる
山頭火
多事多難古ウグイスの啼くかな
横須賀詢

6月の空は夢の中ではなく、動いている今を見つめている空だ。
どこにでも雲に乗って行けそうな気もするときだ。さまざまな人間模様があり、事業の浮き沈みもある。

「坐石待薫風」日曜座禅会に参加している鶴見の建功寺の山門に書かれていた書だ。
「人生が上手進まないときこそ 石に坐りながら薫風が吹くまで待つことだ」
待つしかないのか、待つ心構えが必要なのか。6月があるから一年全体が固まっていくのだから、さまざまに変化する6月に身を任せてみよう。今日一日を穏やかに過ごしてみよう。

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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