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ありあけの つれなくみえし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし

by staff on 2015/7/10, 金曜日

♪ ありあけの つれなくみえし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし ♪


絵・千絵崇石
 

読み人:壬生 忠岑(みぶ の ただみね)

現代語訳・・・「別れ際の貴女が、なぜかとても冷たくそっけなく感じたのは 夜明けの月の白々しさのせいだったのか、あの時から 暁になると気持ちが滅入ってしまう私です」

別れ際にみせた彼女の態度の冷たさに、くよくよ悩む男性は、現代でも沢山いるかもしれません。私も別れ際に糸を引くようについ愚図愚図してしまう癖があるので逆の意味で、気をつけています。以前に電車内で かたや女性は電車の中、ホームに残っているのは男性で二人共ドアが閉まるまで熱く見つめ合っていたのを目にした事があります。

恋人同士の別れ際としてはオーソドックスなシーンですが、ドアが閉まって電車が動き出してホームに残った恋人が見えなくなった途端、急に無表情になっておもむろに携帯を取り出して見始めた女性を眺めて・・あっこの人そんなに彼の事が好きでもないんだなと、思ったことがあります。なぜそう思ったのかはっきりと分かりません。なんとなく儀礼的な笑顔だと思ったのか、もしくはあまりに一人になった時の表情の豹変ぶりにそう思ったのか。密かにホーム上で見えなくなるまで立ちつくしていた若者に同情したのを覚えています。

さて、この歌は色んな説があります。 古今集ではこの歌が「合わずにして帰る恋」として収められているそうです。夜明けに彼女の元を訪れたけどすげなく帰された。つまり恋人に会う事も出来なかったと。う~んこれはきついですね。

作者の壬生忠岑は 現在私が9月6日の京都高台寺で行われるコンサートに合わせてアルバム作りに励んでいる36歌仙の一人でもあります。 百人一首の歌ではこの歌はWalter Schmid との共作でマウイ島にて作られました。「Passion Night : 情熱の夜」と言うタイトルの曲中のサビ部分で歌っています。まさに情熱的な歌に仕上がっています。

そして36歌仙で彼が詠んでいるのは・・
  ♪ 春たつと いふばかりにや みよし野の 山もかすみて 今朝はみゆらむ ♪
この歌は「春の祝いに」とタイトルを付けた5首からなる楽曲の最初の出だしのフレーズに使わせていただきました。私自身のテーマでもある小倉百人一首にメロディを付けてゆく作業と並行してこの度、寧々様との不思議なご縁を頂き、高台寺に残された36歌仙の歌も作る事になり、そのプロセスの途上で新しい発見が沢山あります。

同じ歌人でも百人一首で選ばれている歌と全く違うタイプの歌が載っていて、自分の歌人へのイメージが覆されることがあり、新鮮な出会いに驚く事ばかりの今日この頃です。

この壬生忠岑さんも・(注・最近、千年以上も前の男性歌人や女性歌人たちが、リアリティのある人間として親しみを感じて、クールに呼び捨てにできない私がいます。)
あかつきの恨めしい恋の歌から 一変して春の清々しい歌を知って、彼をますます好きになりました。アーティストとして素敵だなと。

36歌仙のコンサートまで、あと2カ月。興味をもたれた方は是非 9月6日に新横浜から新幹線に飛び乗って京都 高台寺まで・・・聴きにいらして下さい。

(早苗ネネ♪)

早苗ネネ 和歌うたコンサート at 高台寺(京都)

早苗ネネ 和歌うたコンサート at 高台寺(京都) on 2015年9月6日

タイトル 早苗ネネ 和歌うたコンサート
日 時 2015年9月6日(日) 開場 18:00 開演 18:30
会 場 高台寺本堂(京都)
チケット 前売り 3,500円 当日 4,000円
主 催 高台寺 早苗ネネ和歌うた実行委員会
協 賛 トーマススタジオ Sou’sスタジオ
後 援 京都府 一般社団法人全日本かるた協会 京都新聞社
お申込み FAX 075-222-0919 トマススタジオ
和歌うた実行委員会 TEL 080-2345-0615

 

LIVE INFORMATION

  • 日時:2015年7月10日(金) 開場 18:30
  • 会場:新宿シャンパーニュ
    〒160-0022 東京都新宿区新宿 1-34-11-B1(元東京厚生年金会館向かい、スギ薬局地下1階)
    TEL:03-3354-8540(昼) 03-3354-2002(夜)
    http://www.champagne-live.com
  • 第1ステージ 開演 19:00~19:45
    第2ステージ 開演 20:00~20:45
    第3ステージ 開演 21:00~21:45
  • チャージ:¥5,500(ワンドリンク付き)

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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