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2015年7月 三ツ池だより 「舟くだり!」

by staff on 2015/7/10, 金曜日
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「徳不孤必有燐」。
渋沢栄一翁の書のかかるホールで昼食を食べました。「徳は孤ならず 必有燐有る」論語からの言葉だそうです。社内旅行の、日帰りバスツアーでのことです。有燐倶楽部という由緒ある場所での懐石昼食は美味でした。
ツアーのメインは長瀞ライン下りで、水飛沫をあびるなどして歓声が上がりました。乗船券を買って船の出発点にいくと船頭さんが迎えてくれますが、下った後の船は、トラック輸送なのですね。ライン下りを終えた船は、屋根などはどんどんばらして、トラックに重ねて載せるように段取りされていました。船頭さんはどうするかと言えば、私たちと一緒に専用バスで戻るのです。以前は年配の船頭さんだったように記憶していますが、今はイケメンの若い船頭さんでした。
長瀞は落ち着いた、好い町でした。

水しぶき浴びる長瀞梅雨晴れ間
横須賀詢

社内旅行を終えた7月は、どんな月になるのでしょうか。俳句に見てみましょう。

沙羅の花捨身の落花惜しみなし
石田波郷
沙羅の花玄関前の庭三坪
松崎鉄之介

捨身になることもあり、三坪の庭にりんとたつ沙羅の木に花が咲いていることも

白砂に置く夏帽子影法師
大串章
ともの夏帽が新しい海に行かうか
尾崎放哉

夏になって帽子が必要になる。その帽子が独り歩きする。夏帽子が置かれて影をつくっている。影法師を見ているのはだれ。

子にはぐれ夏帽の父歩き出す
宇多喜代子

海水浴場でのことなのだろうか? 以外に本人の描写なのであろうか?

身二つとなりたる汗の美しさ
野見山朱鳥
ほのかなる少女のひげの汗ばめる
山口誓子

汗もこうなると芸術だ。

百合の蕊皆リンリンとふるひけり
川端茅舎

百合は神奈川県の県の花だ。蕊リンリンと、とても勇気づけられる。夏は美しい。

青春のおきにしこころ苺喰う
水原秋櫻子
夏山は明けつつ月は野を照らす
水原秋櫻子
朝の蝉富士のくれなゐ褪せゆけり
水原秋櫻子

同じ作者の夏の俳句を並べてみた。

梢よりあだに落ちけり蝉の殻
松尾芭蕉
空蝉に肉残り居る山河かな
永田耕衣

蝉が啼くと夏も盛りだ。

しかしそんな風景とは別に、7月はしっかり足元を見る月なのかもしれません。
先日、新幹線で事件が起きました。71歳の人間がなぜあのような行為にでたのでしょう。新幹線と言う密室で、油をかぶって自分に火をつけることの重大さは分かっているはずです。世間に対する憎しみでしょうか。自分が消えることは手段で、世間に嫌がらせや見せしめをしたかったのでしょうか。いずれにせよ、善意の社会生活が崩れたらおそろしいことになる事例ですね。
71歳というと私の年齢です。本来自然に遊び、家族に見守られている年です。そんなあたりまえの生活が少なくなっているのでしょう。
足元をみないで歩いたり走ったりすると転びます。今期も3か月が過ぎました。PDCAのなかで、きっちりCの時ですね。一人一人が目標に対して向かっていることは間違いないですが、目標に対する評価をしっかり見つめていくこと。具体的な行動のなかで改善していきましょう。
けれども時には、自然の足元に身をおいて、ぼけっともしてみましょう!

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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