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横浜宝石物語(第9回) 二代目の父(エメラの多店舗化)

by staff on 2015/7/10, 金曜日

横濱宝石美術館エメラ 代表 大島貴子
横濱宝石美術館エメラ
代表 大島貴子

 

横濱宝石美術館エメラ 代表 大島貴子

PROLOGUE 連載に寄せて

私は横浜でおそらく一番古い宝石商の三代目です。

創業者の祖父、二代目の父、三代目の私とそれぞれの時代で宝石商としての形態は違っていますが、良い宝石を選び、作りの良いジュエリーを製作して、ご提供するということについては、3人とも拘ってやってきたと思います。

祖父が宝石の製造メーカーとして地位を築き、父が小売店として皆様に愛されたからこそ、今、私が宝石商としてやっていられますので、いつか祖父のこと、父のことを書いてみたいと思っていました。

この度、横浜宝石物語の連載のお話を頂きましたので、念願が叶い、とても嬉しいです。横浜の歴史も交えながら、祖父、父、私の宝石物語を綴っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

宝石商の三代目

私は現在、横浜の馬車道で「横濱宝石美術館エメラ」という宝石店をしております。

横浜の景色や思い出をジュエリーにした「横浜ジュエリー」などオリジナルジュエリーの製作と販売、デザイナーやアーティストの作品の展示販売、お客様のご要望をかたちにするリフォームやオーダージュエリーのご注文を承っています。

私の宝石商のルーツである創業者の祖父のことからお話しさせて頂きたいと思います。

二代目の父(エメラの多店舗化)

昭和37年に横浜駅ビルに母の会社でエメラをオープンしたのを始めとして、昭和39年には父の念願が叶って、横浜西口のダイヤモンド地下街に出店しました。

その後、昭和40年代に父の弟の叔父たちを責任者にして、横浜西口の岡田屋(現在のモアーズ)や蒲田の東急プラザにエメラとして出店することになりました。
首都圏に駅ビルが次々と建つようになると、周りの店も多店舗化し始め、父も多店舗化の夢を持つようになりました。
叔父が責任者で平塚店を出店したのを始めとして、千葉の松戸店、母の会社でも東京の亀戸店、新宿ルミネ店と、駅ビルに次々と出店しました。

また、横浜駅の東口が開発され、デパートのそごうさんが出店する計画を知ると、父はどうしても東口にも店を出したいと、東口の地下街のポルタにも出店しました。
バブルの終わりには東京の地下街にも出店しましたので、最盛期は父と母の会社でエメラが9店舗ありました。

父はお客様に良い品質のジュエリーを安く提供したいと考えていましたので、多店舗化することで、薄利多売の商売が可能になりました。
海外で良い品質の石を買い付け、それを自社でジュエリーに加工したり、タイの工場でジュエリーを作って、コストを抑え、良い商品を安くお客様に提供させて頂きました。

そして、沢山の方に店の商品を知って頂く為に、綺麗にジュエリーの写真を撮って、カタログのような大型のチラシにして、新聞の折り込み広告を盛んにしました。
横浜以外の店は各店舗、周辺にチラシを入れていましたが、横浜の3店舗のチラシは東京の世田谷辺りまで入れたこともありました。

バブル期にはチラシが入るとお客様がチラシに丸をつけて来店されて、何点も買われていくようなこともありました。
平成元年の物品税廃止から高額のジュエリーがとてもよく売れました。
バブル期の3年間で、ダイヤモンド地下街の店だけで50万個のジュエリーを販売しましたが、今では考えられないような良き時代でした。

そんな良き時代は長くは続かないもので、バブル崩壊でジュエリーの需要が極端に減り、薄利多売の商売が難しくなり、店舗を次々と閉めていくことになりました。

次回からは3代目の私がどのようにエメラに関わっていくのかというお話をさせて頂きたいと思います。

 

(クリックで拡大画像)

エメラ店舗
エメラ店舗

ロゴマーク
ロゴマーク

 

 

エメラ松戸店ちらし
エメラ松戸店ちらし

エメラ横浜東口ポルタ店
エメラ横浜東口ポルタ店

エメラ3店舗ちらし1989年
エメラ3店舗ちらし1989年

エメラダイヤモンド地下街店リニューアル2001年
エメラダイヤモンド地下街店リニューアル2001年

タイの工場で作ったジュエリー
タイの工場で作ったジュエリー

(写真提供:大島貴子)

横濱宝石美術館エメラ 代表 大島貴子)

 

横濱宝石美術館エメラ
〒231-0011 横浜市中区太田町5-61 馬車道商栄ビル1階
TEL.045-681-0603 FAX.045-228-9828
Websie http://emera-yokohama.jp/

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