第9回 誰でも使えるプロジェクト・マネジメント
関 淑子、付加価値技術研究所代表、MBA
Project Management Specialist, カリフォルニア州建築総合請負業者
5 プロジェクトを完了する
発注された仕事がいちおう完成しても、細かい部分の訂正や顧客が使用してみてから分かる使いにくさなどについては、
5.1 顧客が受領する
1) 顧客が引き渡された仕事全体に満足して、プ ロジェクト完了報告書に署名すること
2) 仕事に対する長期評価メカニズムが存在し、完了後の見直し条件に定められていること
3) 何時、残存項目が完了し、顧客に引き渡されるかが明確になっており、発注者が同意していること
4) プロジェクトを遂行する間に学んだ教訓を記録すること
5.2 完了報告書
完成した仕事を引き渡す時に完了報告書を顧客にわたして署名してもらいます。
完了報告書に記載する事項:
1) 完了の理由
2) 完了を許可した人間の名前および発注者の同意
3) 完了決定日
4) 仕事の引き渡しが期限・コスト・品質基準を守っていること
5) 誰がどのように残存するリスクを管理するか
6) 誰が何時、どのように残存項目を処理するか
7) 引き渡しに際しての責任の移転
8) 教訓報告
5.3 完了後の見直し
5.3.1 プロジェクト最終完了後、契約の定めにより 「完了後の見直し」が行われる
*発注者が「完了後の見直し」条件定義の責任を負い、見直しを行うための資源を確保する
5.3.2 「完了後の見直し」に含まれる事項:
1) 契約した成果の達成
2) 予想外の成果
3) 予想外の問題
4) ユーザーの反応
5.3.2 「完了後の見直し」の品質評価の例
1) 契約書に定められた成果のすべてを達成し ているかどうか
2) 各成果が具体的に計測できる形で記述され ているかどうか
3) 成果が完全に達成されていない、問題が見 つかった、予想外の成果が得られたなど
4) 成果と問題が計測できるようになったら、た だちに見直しを行う
5.4 残存項目
5.4.1 残存項目とは最後に残っている問題や作業で、プロジェクト・マネジャーが不在でも処理できるもの
5.4.2 全残存項目は完了報告書の補遺として残存項目表に記載され、発注者および主な利害関係者が同意する
5.4.3 残存項目表に記載する項目:
1) 仕事の引き渡しにどのように関係するのか
2) 問題は何か
3) 引き渡し後の責任者
4) 何時どのように残存項目が完了し、引き渡されるのか
5) 完了させない残存項目がある場合には表に記載する
5.5 教訓報告書
5.5.1 同じ間違いを起こさず、良い方法を発見す るために、プロジェクトの期間中、教訓を探す 努力をする
5.5.2 教訓報告書は完了条件の一つであり、プ ロジェクトのステージごとに教訓を見直すこと が好ましい
関 淑子さん プロフィール
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