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永岡鉄平の「若者にフェアなスタートを」(第5回) カレーハウスCoCo壱番屋創業者宗次氏から学ぶこと

by staff on 2016/6/10, 金曜日

ハマっ子社会起業家「永岡鉄平」の『若者にフェアなスタートを』


 
 

 

株式会社フェアスタート、NPO法人フェアスタートサポート
代表 永岡 鉄平

横浜生まれ、横浜育ち。株式会社フェアスタート、NPO法人フェアスタートサポートの2法人の代表を務め、日々、児童養護施設の若者達を中心に18歳で親を頼れずに自立する若者達への就労支援活動に取り組む永岡鉄平が、日々の活動で感じたことを話します。
想いは「かわいそう」ではなく「もったいない」

 

カレーハウスCoCo壱番屋創業者宗次氏から学ぶこと

皆様こんにちは。

気温が20℃を超える日も珍しくなくなり、夏に向けて暦が向かっている今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

さて、早速ですが、ゴールデンウィークのご報告です。
僕が日本の中で一番尊敬しているこの方にお会いしたく、名古屋に行ってまいりました。


宗次氏と一緒に

昨年末に、ハウス食品に株を売却し200億円を超える利益を手にした宗次氏。
経営の神様としても経済界では有名で、ロイヤリティーを取らない独自のFCシステムで1400以上の店舗を国内外に展開した手腕だけでなく、53歳で経営から退く際にも、親族ではなく、アルバイトとして19歳で入社し後に副社長まで登りつめた浜島副社長に事業継承を行うなど、独特な経営手法には学ぶことが多いです。

この宗次氏、実は児童養護施設のご出身だったことご存知でしょうか。

両親や親戚のことは一切知らず、3歳まで児童養護施設で生活をされ、その後養父母に引き取られた経緯があるようですが、養父がギャンブル好きで極貧生活を余儀なくされ、雑草を食べて生活をしていた時期もあったようです。
千円札なんてみたこともなく、4畳半の貧乏生活が見られるのが嫌だったから学校の先生の家庭訪問を断った、という話は有名です。

このように、多くの人が味わう事の出来ない、物凄い苦労をされた宗次氏、でも、だからこそ、多くの人が手に入らない価値観、哲学を持つことが出来たのだと思います。

宗次氏の明言をいくつかご紹介します。

「すごく孤独な人生でした。だから少しでも他人から関心を持ってもらいたかった。興味を持ってもらいたかったんです。それが私の原点になっています。だから、商売を始めて、お金を儲けるというよりも、人に喜んでもらいたかったんです。少しでも自分がいて良かったと言ってもらいたかった」

「儲けたい、成功したい、という気持ちはありませんでした。ただ人に喜んでもらいたかったんです」

「私は現役時代、趣味も持たず、友人もつくりませんでした。飲み屋に行ったこともありません。仕事の邪魔になることは、何ひとつやりませんでした。年間5640時間(1日15時間半を365日)働くこともありました。そうやって率先垂範しないと、部下は働いてくれないと思ったからです」

「お金を自分のために使うのは恥ずかしくてできない」

「時計は9800円、シャツは980円。自宅は接待用に少し大きなものを建てたが、それも恥ずかしいことだ」

「困っている人がいたら、手を差し伸べる。助けられた人に感謝の気持ちが育ち、自分もできることをしようと思う。そういう輪が広がっていけば、社会は変わります。それには時間がかかります。先延ばしは不要です。すぐに始めてください」

などなど、もうここに書ききれないほどの名言が沢山ある方です。

とにかく、無欲、謙虚で有名です。
そして、ユーモアにあふれる方で、NPO法人フェアスタートサポートの設立記念イベント開催の際には巻物型の電報を下さったり、ゴールデンウィークにお会いした時も、僕のお腹をさすりながら「まだ痩せるほど苦労してないね♪」と仰って下さったりと、すごく親しみやすい方でもあります。

なんか、宗次氏へのラブレターのような内容になってしまいましたが、宗次氏のような方がいらっしゃることは、児童養護施設の出身者達にとって大きな希望だと思います。
多くの人には経験できない苦労を経験できたから、多くの人が実現できないような偉業を成し遂げられる。児童養護施設には、次世代の偉人候補が沢山眠っている。そんな気がしてなりません。

1人でも多くの偉人を社会に輩出できるよう、引き続き、活動に努め、継続していきたいと思います。

永岡鉄平

永岡鉄平プロフィール

株式会社フェアスタート 代表取締役
NPO法人フェアスタートサポート 代表理事
ホームページ:http://fair-start.co.jp/

経歴

2004年に明治学院大学経済学部を卒業後、リクルートグループに入社し、求人広告の法人営業に2年間従事。その後、当時の顧客に誘いを受け、大学院生の就職問題を解決することを目的とした就職支援会社の設立に参画。幹部として、フリーペーパーの発行や求人ポータルサイトの制作といった新規事業を立ち上げながら、法人営業、登録者へのキャリアカウンセリング、広報、採用担当と幅広い業務を兼任しながら約3年間会社の発展に貢献。
約5年間のサラリーマン生活の中で、働くことから遠ざかろうとする若者の増加、若者が採用できずに苦しむ中小企業の増加を感じ、若者と雇用の世界で根深い社会課題を認識。この課題に起業という形で対峙したいと決意しサラリーマンに終止符を打つ。様々な教育事例、子育て環境、貧困問題などを勉強していくうちに、社会的養護の子ども達・若者達の存在を知る。親からの支援が見込めない中、逆にだからこそ同世代よりは働くことに真剣に向き合い、高校卒業後18歳という若さで社会に挑戦するものの、多くがワーキングプアとなる彼等・彼女等の現実を知り、人材業界で培った経験を活かし、彼等・彼女等の就労支援を決心する。起業準備期間を経て、株式会社フェアスタートを2011年8月に起業。2013年1月には、NPO法人フェアスタートサポートも設立。

受賞歴

  • 2010年9月 第1回社会起業プランコンテスト(内閣府地域社会雇用創造事業)最優秀賞受賞
  • 2014年2月 キララ賞受賞(かながわ若者活き活き大賞)

その他役職員

  • 横浜YMCA常議員
  • 明治学院大学同窓会評議員

 

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