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難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今をはるべと 咲くやこの花

by staff on 2016/8/10, 水曜日

♪ 難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今をはるべと 咲くやこの花 ♪


 
 

読み人:王仁(わに)

現代語訳・・・難波津に 花が咲いたよ! 冬の間はこもっていたけど 今はやっと春になったので 梅の花が咲きました。

この歌は、全日本カルタ協会の競技では、序歌と言われていて 試合の前に必ず詠みあげられます。最初この歌を聴いた時は ん?と思いました。そして序歌として詠みあげられるまでのいきさつを知りたくなりました。

この歌が生まれた背景は古くさかのぼって 倭国の時代、仁徳天皇が即位したことを祝って百済から大和の国に移住した大学者の王仁さんが詠んだと言われています。
西暦397年頃の歌だそうです。今から1619年も前にこの歌が作られて、今日でも同じ様に唄われているなんて、古代の大和言葉が現代日本語とさほど変わらない発音で残っていると言う事に、私はいつも驚きと共に感動します。言葉は民族の根幹だなと。

まずは、その1619年程前の話です。応神天皇が崩御される前に自分が一番可愛がっていた若い息子を後継者として決めてしまいました。そんなことしたら後々話がこじれる事が分かっているのに、煩悩に目がくらんでしまうのでしょうね。仁徳天皇になる長男の大雀命を差し置いてそんな事は出来ないと、お互いが在位を譲り合って天皇が決まらない時期が3年間も在りました。 貴方どうぞ! いえいえ!貴方こそ天皇に! なんて感じだったのでしょうか?(まさかね!) 色々と事情があったと思うのですが、結局その若い天皇候補が亡くなって(それも自殺だと日本書紀には記されて) 仁徳天皇が即位される事になりました。
空位が3年も続いて人々は不安だったのでしょう。
やっと決まってほっとした喜びが春の歌となって伝わってきます。
古来から和歌を習う人はこの和歌を最初に学んだらしく、奈良時代にはもうすでに手習いの歌として定着していたそうで、今では和歌の父母、と言われています。

そして、昭和29年頃に、全日本カルタ協会が歌人で文学博士の佐佐木信綱氏に序歌の選択を依頼したらこの歌が撰ばれたと言う事です。選択の理由として佐佐木博士があげたのは 第一番目の天智天皇の和歌以前に詠まれている事。そして古代より和歌の手本となっている事。歌の意味が日本の未来を花の香りが漂う文化の盛んな国となる様に、という未来への希望が在る事、等が挙げられています。

実は私も、6月号の記事(クラウドファンディング)の最後にこの歌を載せて、目標達成の花が咲きますように! と祈りましたが。おかげさまで 大成功!!
「和歌うた 小倉百人一首」のアルバム制作費用 250万円のご支援を沢山の方々から頂いて無事にクラウドファンディング達成終了することが出来ました。
ヨコハマNOWの編集長さん、そして読者の皆様の温かいご支援と応援を頂き、最終日の5日も前に目標額が達成されて、その上 CDに焼くプレス代の費用まで賄える結果に。
この紙面をお借りして心からお礼を申し上げる次第です。これでやっと本業のMUSICIANに戻れます。本当に! ありがとうございました。

(早苗ネネ♪)

 

三十六歌仙CDアルバムによせて

 

10代の頃、じゅん&ネネのネネとして歌っていた時、多くの方から「北の政所のねね様と同じ名前ですね」と言われ、歴史上に残る方と同じ名前を頂いた事で直ぐに覚えて頂き、良い事が沢山ありました。時が経ち、50歳を過ぎた頃にやっと自分のライフワークを見つけ、「和歌うた」を歌い続けて13年程に成りますが2014年の京都高台寺音楽祭に出演させて頂いた折に、三十六歌仙が高台寺様に遺されているのを知りました。その時にぜひ三十六歌仙にメロディーを付けて同じ名前のねね様に奉納したいとの思いを抱き、2015年9月6日、ねね様のご命日に発表させて頂く事に成りました。

和歌のアルバムとしては10年ぶりでやっと二枚目アルバムです。一枚目のアルバム「花のいろは」は蟠龍寺スタジオの仲間に助けられて生まれました。そして今回のアルバムも製作費は今まで私の和歌うたを聞いて応援して下さった方々のご支援で賄われています。暗中模索と無我夢中で今までよろよろと歩いてきましたが、そんな私を支えてくれる大きな愛情に気が付いて、なんて幸せ者なのかしらと思います。有難うございます。これからも自分の道を信じて歩いてゆきます。

早苗ネネ/京都・高台寺 北の政所・ねねさまに捧げる三十六歌仙 『和歌うた』CDアルバムは、 ヨコハマNOWオンラインショップ で販売しております。

 

早苗ネネさん 和歌うたLIVE

 

早苗ネネさん プロフィール

木々や鳥や魚や精霊…人間以外の存在達との交流が当り前に語れるくらい、いのちのひろがりに気づくと、共に生きている喜びや、苦しみや悲しみにもナイーブになる。

心と野生がひとつながりになると……こんな風に人は年を重ねられる。ひとりひとり、ユニークにもっと自分になれる。

早苗 Nene さんは、そういう人生の先駆者です。 感性を解放しながら、40代で高校生に仲間入り卒業後、マウイのカレッジに留学中、突然半生記が受賞しました。

そんな新たなシーズンを迎えて、今エッセンスを分かち合いたい。

<天性の歌い手>というだけでなく、その存在感、溢れる活性のバイブレーションは、光のシャワーのよう。彼女と語り歌い、魂の成長を旅している現在の、自分の位置を確かめてみませんか?

早苗ネネさんHP

 

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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
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横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
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