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商店街の活性化(第1回) 飲食店が1店しかなかった商店街に8店の飲食店、そのきっかけは?

by staff on 2016/11/10, 木曜日

かつては鉄道関係者が600人もいた鉄道の町

御殿場線の山北駅、その駅前の商店街が今回のテーマです。

昭和9年に丹那トンネルが出来るまでは、国府津から沼津までの御殿場線は東海道本線の一部でした。その当時走っていたのは蒸気機関車、山北から御殿場に向かう線路は山に差し掛かるため、前の機関車だけでなく、後ろに機関車を付けて押しながら急勾配を登りました。後ろに機関車を付けたのが山北駅、そのため機関車の転車台がありました。

当時の山北には、鉄道関係者が600人もおり、芸者置場もあったという鉄道で栄えた町でした。ところが丹那トンネルができると、東海道本線から外れてローカル線になりました。現在の山北駅は、1時間に1~2本の電車が通るだけで、乗降客も少なく無人化駅になってしまいました。

公務員の身分を捨てて立ち上がった男がいた!

山北駅前商店街、30店ほどの店が並んでいますが、シャッターが閉まった店も目に付き、日中はほとんど人が通らない寂しい商店街になっています。数店あった飲食店も、とうとう1店だけになってしまいました。関東学院大学の学生と、この商店街を訪れた時、「ここって本当に神奈川県ですか?」と言われたほどです。

山北駅前

こんな商店街を活性化しようと立ち上がった男がいます。空店舗になっていた場所に飲食店を創業した山崎勉氏です。彼は役場の職員として商店街の活性化に取組んでいましたが限界を感じていました。そこで彼は、公務員という安定した身分を捨て、自分で駅前の空店舗に飲食店を開業したのです。

鉄道が大好きだった彼の店の名前は「ぽっぽ駅前店」、昼はランチ、夜は居酒屋です。ランチは650円の定食、夜は3千円もあれば思い切り飲み食いでき、地元客だけでなくハイキングの帰りの客でにぎわっています。店は明治22年に小田原から山北に移転してきた「お茶平」という茶屋の建物を使っています。

ポッポ駅前屋

ポッポ駅前屋オーナー

彼の店ができてから5年経った現在、駅前には8店の飲食店ができており、自分が出店して飲食店の集積を作りたいという彼の願いは現実になりつつあります。

大野山へのハイキングの帰りに立ち寄りたい商店街

西丹沢の大野山、標高723メートルの低山ですが、山の上には牧場が広がっており、頂上からは富士山や相模湾が見渡せる眺望が人気です。

大野山へのハイキングは、御殿場線の山北駅の隣の谷峨駅で下車してハイキングコースを登り、山北に下山してくるというのが一般的なコースです。山北に下山して来たら、駅を挟んで商店街の反対側にある町営の温泉「さくらの湯」で疲れを癒し、そのあと商店街をぶらつくのもいいでしょう。田中屋肉店の焼き豚、丸善露木商店のいなり寿司などがお薦めです。締めは「ぽっぽ駅前店」でビールはいかがでしょう。

筆者紹介

 
本 名 大場 保男 (おおば やすお)
略 歴 昭和21年 静岡県沼津市生まれ
早稲田大学第一文学部心理学科卒業
 
経済産業大臣登録中小企業診断士
東京都福祉サービス第三者評価者
SOURCE公認ベーシックトレーナー
関東学院大学経済学部非常勤講師
 
商店街・地域活性化のコンサルタントとして活動中!
 
詳しくは下記をご覧ください。
 
みんなの力で商店街・地域活性化を!
http://syotengai.net/
 
好きを仕事に!ライフワーク起業
http://lifework-kigyo.net/

 

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