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絵本から笑本へ(第7回) 演者としての絵本作家

by staff on 2016/11/10, 木曜日

今年は、大きな舞台に立つ事が本当に多いんですよ。

横浜市内の公会堂はいくつも立たせてもらったし。
先日は客席数1200名の関内ホールでの公演も終わったばかり。

やっぱり、絵本作家としてだけでなく
落語家としても活動しているお陰で、
こうした大きな舞台に上がれる機会が多くなりましたね。

落語に感謝。

たくさんのお客様に、
自分の声で、
自分の言葉で、
自分の創造した面白い話を聞かせる。
そして、笑わせる。

物凄く大変な事。
物凄く難しい事。
でも、物凄く遣り甲斐のある事。

今回は「演者」について、おしゃべりをしてみます。

絵本作家やってます。
と、言うと。
いつも家で絵ばっかり書いていると思われます。

実際はそんな事全然なく。
いや、他の絵本作家さんはそんな事あるのかもしれませんが。

ぼくは実際、家で絵ばっかり書いてはいません。
絵本や紙芝居を書く時は、集中して書きます。
毎日ダラダラ絵を書くなんて事はしません。

では、日々ぼくは何をしているのでしょう。
答えは簡単。

しゃべってます!

・・・簡単に答え過ぎました。
でも、本当にしゃべっているんだからしょうがない。

絵本作家をやっていると、絵を書く事が好きなんだと思われます。

そりゃ好きですよ。
でもね、絵を書く事だけが好きな人は絵本作家になんてなれません。

そりゃ好きですよ。
でもね、絵を書く事だけが好きな人は絵本作家になんてなれません。

断言します。
絶対になれません!

ぼくは、絵を書くのが好きです。
そして、物語を考えるのも好きです。
そして、人前でおしゃべりするのも好きなんです。

ぼくは「おしゃべり」が好きじゃない人は、
絵本作家に向かないとさえ思っています。

おしゃべりが上手くなくても良い。
おしゃべりが好きかどうかです。

ぼくは以前から、伝えるまでを大変にした絵本作家でいたい。

そう言ってきました。

絵本作家とは物語を考えて、絵を書いて、
そして、それを自分で伝える事が出来る人の事。

ハッキリ言ってしまえば、
このどれかひとつでも欠けている人を、
ぼくは絵本作家として認めません。

うん。
まぁこの際、ぼくが絵本作家として世の中に認められているのか、
みたいな疑問は置いておいてね。

先日、とある絵本作家さんが。
「人前でしゃべる事が嫌いで、絵ばっかり描いてきた。
だから絵本作家になったのに、絵本作家になったら
講演会や読み聞かせの会で人前でしゃべる事が増えてきた。
正直これが苦痛です。」
と、言っていた。

ぼくは、この絵本作家さんを絵本作家として認めません。
ハッキリ言います。
認めません!

うん。
まぁこの際、ぼくに絵本作家として認めませんとか言われて何かあるのか、
みたいな疑問は置いておいてね。

ぼくが考える絵本作家の理想は、

自分で「伝える」という事を、
シッカリ考えられている人なんですね。

だから「作家」としてだけでなく、
シッカリと「演者」としての絵本作家も
考えていかないと、いけないんですね。

「演者」としての「絵本作家」を考えたときに、
ぼくは物凄く恵まれているんです。

だって、おしゃべりが好きなんだもん。
おしゃべりができる所があるんだもん。
おしゃべりを面白いと思ってくれる人がいるんだもん。

これからも、おしゃべりな絵本作家として、
しゃべり続けていきますよ!

絵本から笑本へ
また、次回。

(文・イラスト:保科琢音

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筆者紹介

 

絵本作家 保科琢音
1983年、神奈川県生まれ。
横浜市の小・中・高を卒業。
公立図書館に10年間勤める。
2013年、絵本「あっかんべー」出版。
絵本作家の活動として、絵本や紙芝居の製作だけでなく、「読絵ん会」という名の「読み笑わせ」口演を行っている。
神奈川区三ツ沢下町にある「笑がおが 集まる みんなの広場 おかげさま亭」プロデューサー。
 
また、落語家「絵書家 筆之輔」としても活動。
2013年、横浜市職員落語愛好会会長に就任。
漫才コンビ「ワンダフルワンダ」としても所属。
 
目のおおきな妻とほっぺのやわらかい娘と、おもしろおかしな三人暮らし。

ヨコハマNOW取材記事
「僕にとっての横浜は「未来へ笑がおをつなぐ街」。絵本作家の保科琢音さん」
http://yokohama-now.jp/home/?p=13904

『読絵ん会(どくえんかい)』の様子を動画でご覧下さい。

 

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