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防災の日に思う

by staff on 2010/9/10, 金曜日

9月1日は防災の日。関東大震災を忘れまい、として制定された日だ。横浜でも東京でも、8月末から、防災訓練のイベントが盛んにあったよね。大事なことだと思う。

大震災から87年、終戦からも65年経つ。成熟した現在の日本社会が、かつて世界から称賛されたのは壊滅的な被害と絶望的な状況をもたらした、大震災、そして第二次大戦という辛苦から100年も経っていないことが挙げられる。辛苦からの脱却にと、一心不乱に創意工夫を日々繰り返したことが報われ、豊かな暮らしを享受できるようになった。その驚異的な復興スピードに世界から日本人は尊敬を集めた。ただ、その享受までのプロセスとともに、われわれ日本人はすっかり豊かな暮らしになれてしまって、危機意識がものすごく希薄になっちゃったね。年金だ、税金だって、金銭にまつわるニュースに対してはわいわい騒ぎ立てるのにさ、農業問題だとか、こうした防災のことって、誰かが警鐘を鳴らしたところで皆の関心が低いのは否めないね。

首都直下型地震が今後30年以内に起こる確率は70%って言われている。それは、28年後かもしれないし、10年後かもしれないし、来月来るか、いや明日か、数分後なのかもしれない。でもとにかく30年の間に70%っていうのは、すごい数字なんだよ。火災や交通事故で30年以内に死傷する確率は0.22%と言われていることと比べても、いかに恐ろしいかわかるでしょ。

チリでは、鉱山の落盤で大勢の作業員が地中に閉じ込められるという事故があった。はるか遠い国での出来事だし、地下700メートルに埋まってしまうなんてことは、想像しづらいことではある。でも、一定期間、ある空間に閉じ込められてしまう、というのは、僕らの都市生活にも無関係とはいえないと思うんだ。高層マンションやオフィスビル、たとえ建物が倒壊を免れても、エレベータの中に閉じ込められてしまうことは充分あり得る。もし、地上30階で丸24時間閉じ込められたとしたら・・・考えたくもないよね。

わがままな生活に慣れてしまった都市住民が、食料や水や居住空間が満足に確保されない状況で、周囲の人たちと避難生活を送るのは、かなり、難しいことだと思う。衛生面なんかも心配だし、対人関係もストレスになりかねない。

もちろん、「だからこうすればOK!」っていう正解はないし、日々の暮らしの中でそんなことばかり考えては生きていけない。でも時には、自分たちがもしこんな状況におかれたら?って考えてみることも大切だと思うんだよね。自分たちの都合だけでは、どうにもできないことがあるんだから。

 

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