ゆるマナー講座(第14回) ハレの日の食卓で伝えたいマナー
マナーアドバイザー/フレアLLP 柳田 圭恵子
ハレの日の食卓で
「黒豆はね、一年まめ(健康)に暮らせますようにという意味よ。」
「れんこんの意味はなんだかわかる? 穴が開いているから、先のことが見通せるように…。」
「お餅には、神様のエネルギーが一杯詰まっているのよ。」
お正月に、お子様とおせち料理を囲んでこんな会話をされていますか?
ハレの日の料理には、家族の幸せを願う思いが込められています。お正月にいただくおせち料理を通して子ども達に伝えられることは沢山あります。料理に込められた家族への愛情、日本の食文化、食事のマナー…。おせち料理を、美味しくいただくだけでなく、考えながら有り難くいただく機会にするのも良いかもしれませんよ。
(フリーイラストより転用)
https://azukichi.net/season/01_january.html
おせち料理のこと
お正月は日本人にとって特別なものです。新しい歳は、農耕を司る歳神様が連れてくると考えられ、お米の国の日本人は歳神様へのおもてなしを大切にしてきました。神様にお供えした料理を下げていただくのがおせち料理です。元々は、お正月だけではなく、季節の節目「節(せち)日(び)」に神様に供える料理でした。それが今のようにお正月だけにいただくお祝いの料理へと変化していったようです。一年の始まりに家族一緒に食卓を囲むだけでも、つつがなく過ごせることへの感謝の気持ちが自然と湧いてくるものですね。
ハレの日のお箸「祝い箸」
お正月のような特別な日に使うお箸に、「祝い箸」があります。「神人共食」と言って、一方は神様、もう一方は人が食べるために両端が細くなっているお箸です。おせち料理は、神様への感謝の気持ちを込めていただくものだからですね。また祝い箸の箸袋には家族それぞれの名前を書いておき、お正月の間は同じお箸でいただきます。普段と違う形のお箸の由来も、おせち料理やお雑煮をいただくときに話してみましょう。
身近な家族から伝えるわけ
知識や情報はどこからでも容易に入ってきますが、両親や祖父母から直に聞く話は、経験として家族の思い出として、子ども達の一生の宝になります。
おせち料理やお箸の由来だけでなく、ぜひ食事のマナーも子ども達が自信を持てるようにしっかりご家庭で教えてあげてくださいね。食事は人との関わりで欠かせないコミュニケ―ションですから。
同じ食事を家族一緒に囲む日々の積み重ねは、目には見ないけれど、家族の温かさとして、きっと子ども達の心のどこかに残っていくでしょう。いつかその子ども達も同じように我が子におせち料理やお箸のことなどを伝えていくかもしれません。
一年の計は元旦にあり
前年はあまりいいことがなかった、計画通りにいかないことが多かったと心残りがあっても、お正月は一年の始まりの節目として、「今年は……しよう!」と、新たな気持ちになるから不思議です。
おせち料理を囲んで新しい年をお祝いできる幸せな1年の始まりです。
皆さまにとって来る年が佳い一年となりますように!
今年一年ありがとうございました。
新しい年もどうぞよろしくお願いいたします。
筆者プロフィール
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) |
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岡田 承子(おかだ しょうこ) |
本の紹介です |
「ゆるマナー 始めましょ」 |
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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
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