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書評 「たった一言が人生を動かす 88の名言」 中日映画社 北原照久 著

by staff on 2017/1/10, 火曜日
 
タイトル たった一言が人生を動かす 88の名言
単行本 272ページ
出版社 桜雲社 (2016/1/19)
ISBN-10 4908290113
ISBN-13 978-4908290114
発売日 2016/1/19
購入 たった一言が人生を動かす 88の名言

「どうして言葉を集めようと思ったのか?それは、言葉には力があるからです。」北原さんは力強く言われます。「僕自身、本で学んだ一言や、誰かに言われた一言で人生が大きく変わる、そんな経験をいくどもしてきました。」と語られます。

仕事・人間関係・お金・健康・別離や挫折・家族・生き方・と項目が上がっています。

「木を切り倒すのに6時間の時間が欲しい。そのうち4時間は斧を研ぐことに費やしなさい。」の項があります。エブラハム・リンカーンの言葉です。「会社での仕事においても、若い人は功を焦る傾向がありますが、不十分な知識や経験で臨んでは、方向性はあっていても結果が思うように出ないことがあります。それより用意周到な準備に徹したほうが、中年期、壮年期になって、一気に飛躍していく可能性は高いのです。」

人を育成するという場面での所ではつぎの言葉を用意しています。山本五十六の「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめやらねば 人は動かじ」の言葉です。つぎのように続いていくのだそうです。「話し合い 耳を傾け 承認し 任せてやらねば 人は育たず」。怒って怒鳴っているだけでは人は率先して動くようにはならないということです。

「友の情けをたずぬれば 義のあるところ火をも踏む」与謝野鉄幹の言葉です。「ネットでのコミュニケーションが当然になった現代、人々はメールやSNSでのやり取りの回数で、人間関係の密度をはかっているような気がしてしまいます。けれども武士の時代を考えれば、信頼する主君や友人のために、命を懸けるのがあたりまえでした。だからこそ、当人の度量や人間性を、普段のふるまいから深く見抜いていたのです。僕たち現代人もそのくらい、深いコミュニケーションができているでしょうか。」と北原さんは問いかけています。

「金がないから何もできないという人間は、金があってもなにもできない人間である。」阪急電鉄創業者の小林一三の言葉です。全くウダツの上がらなかった小林さんが関西の鉄道会社に転職します。そこで知ったのが「新しい仕事を考えることの面白さだったのです。鉄道の沿線上に、大衆が求めるものを安く提供して行けば、街全体を一つのお店のようにして儲けることが出来る!」やがてこのアイデアが現在の阪急阪神東宝グループへとつながっていったということです。
また小林一三は次の言葉も言っていたということです。「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ」

「苦しさの なおこの上に 積まれかし 限りある身の 力ためさん」著者の義理の母の言葉です。次から次へと苦しいこと、辛いこと、悔しいことが起こっていた時です。どうしてこんなことばかりおこるのかなあ、と落ち込んでいた時、義母はそっとこの歌を授けてくれたのだと言います。「苦しいことの上に、さらに苦しいことが積もってくる。でも、それはきっと、神様があなただったら、その困難をきっと克服できると思っているから、試されているのよ」と。義理の母の言葉に愛情を感じているというのです。

「ボウフラが 人を刺すような蚊になるまでは 泥水飲み飲み浮き沈み」俳優の勝新太郎の言葉です。「クセのある俳優として知られていた勝さんですが、もともとはジェームズ・ディーンや、当時スターだった長谷川一夫に憧れ、二枚目俳優としてデビューした経緯をもっています。試行錯誤の末に、悪役のような役を演じることでスターダムにのし上がっていったわけです。」蚊の幼虫であるボウフラは、成長して蚊になるまでは、泥水を飲んで、浮き沈みしながら生きている。正確には水中のプランクトンを食べているのですが、そうやって苦労しながら、皆一人前になるのだということです。

「追い続ける勇気さえあれば、すべての夢は実現できる。」ウォルト・ディズニーの言葉です。

「人生は長い旅のようなものです。どこまで行くのか、どこで誰と出会って、どこにたどり着くのか、それは誰にもわかりません。だからこそ“夢“が道標になるのだと、僕は思います。」著者はいいます。人生においては、二つ、三つに分かれる道を、どっちを選ぶべきか?と選択する場面が繰り返されます。「その道しるべになるのが”夢“なのですが、その通りに進もうとすると、誰かとわかれることになったり、何かを失うことになったり、なにかを手に入れるのをあきらめざるを得なくなることがでてくるでしょう。」それでも夢に続く道を決断できる勇気が必要です、と語られます。

著者の北原照久さんは最後に次ように語られます。「言葉の力が本当に発揮されるのは、その言葉を大切な人と交し合う瞬間、いい言葉を贈り合う習慣だと思うのです。本書の中に、あなたの心に響く名言があったら、ぜひそれを大切な人に送ってください。その言葉をきっかけに、もっともっと対話をしてください。その一言が励ましとなり、その人の人生を好転させることが、本当にあります。」大切な誰かと言葉を交わし合うと思うきっかけになってくれることを著者の北原さんは願っています。

(文:横須賀 健治)

 

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