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I love Japan(第11回) 横浜三渓園

by staff on 2017/2/10, 金曜日
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皆さんこんにちは、NPO法人フォーエヴァーグリーン(以下、FG)の渡邊です。1月もあっとゆう間に過ぎて、早くも一年の1/12が経ってしまいましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。今年は年頭からとても忙しさせてもらっており、今月は横浜商工会議所の環境協議会の勉強会にて、FGのフライヤーが配布されます! 来月は同じく横浜商工会議所主催の展示会にも出店いたします。更に更に経済産業省関係の広域関東圏コミュニティービジネス協議会の会員にならせてもらい、横浜を中心に神奈川県というフィールドに活動の幅を広げる計画が進行中です。

そんなフォーエヴァーグリーンですが、全ての活動の中心は茶道です。本来日本人が当たり前に触れていた伝統文化をメインコンテンツにするだけで、普通の環境団体とは「全く違った」活動になるのが面白いところ。そして昨年を振り返ると、最も茶道に触れたのは、横浜三渓園でした。その中でも特に2つのイベントが私の中では印象的だったのですが、一つは神奈川県中の茶道家があつまる大茶会と、もう一つは元静岡文化芸術大学学長の熊倉功夫先生の講演会でした。

神奈川県茶道連盟主催の大茶会・・・
こちらは正直イベントの組み方を少し見直すべきではと思ってしまうのですが、何しろ1日中お茶づくしです。合計4箇所にお茶席が設けられており、各歴史的建造物の中で裏千家、表千家、江戸千家と色んな流派の方々が心づくしのおもてなしでお客様をもてなします。同じ茶道でも各流派によってちょっとずつ作法が違うため、たまに「あの人○○がなってないわね。」などと、客として参加してても異様な緊張感が漂い、私のようなお茶をカジっただけの人間は、恥を掻くどころか「あなた△△しなきゃダメじゃない!」と普通に叱られます。また皆様のウンチクがもの凄く、「この柱は平等院から持ってきた柱なのよ。」と、話は尽きません。そんな中でも我らがSOURIN先生は「外国人なのに、あそこまでしっかり勉強しているなんて、、」と茶道の先輩方のハートを鷲づかみにしてました。私にはどこの何のことを褒め合っているのか皆目見当もつかないのですが、どこの席に座るかで、言うべきことが変わったりするため 、その一つ一つを部屋中のお客さんの注目を浴びながらこなさなくてはならず、もてなす方も、もてなされる方も真剣そのものです。私にとってこの大茶会の一番の魅力は、茶道家の用意した普段見ることの出来ない美術品の数々を手にとって楽しむことができること、そして実際に建物にも入ることができるため、様々なしつらえを眺めるだけではなく、その空間に溶け込み別世界を体験できます。機会があれば是非皆様にもお勧めしますが、ただ、待ち時間が長いため、全ての茶席を回ろうと思うと朝から夕方まで、お昼を食べる時間もないくらい、次はあっち、その次はそっちと並ばねばなりません。私のようなお茶の素人には4箇所続けてお茶とお茶菓子のみは少々シンドイです。修行の覚悟でご参加下さい。

熊倉先生講演会・・・
熊倉先生と会うのは2012年ぶりで、お久しぶりでしたがお元気そうで何よりでした。彼はSOURIN先生の江戸千家とも繋がりが深いらしく、先日ロサンゼルスからSOURIN先生の先生が日本に来られた時に報告させてもらったところ、「あなた熊倉先生といったら○○○じゃない!」とパンドラの箱をあけてしまい、そこから1時間以上爆弾トークを聞く羽目になってしまいました。その位、茶道家からの熱烈な支持を集める熊倉先生の講演内容は、茶道の歴史にまつわるお話と、先生がそれに着目した経緯に関して等で、ともて勉強になりました。

 

茶道に日本文化のどのような部分が影響しているかや、近代茶道のバックグラウンドについての解説は、これから私が茶道を学ぶ上でもとても重要なポイントと言えますし、茶道衰退の要因を確認できたことは、これから茶道を盛り上げて行きたいと思う私にとっては興味深い内容でした。こちらの講演会には横浜信用金庫の顧問の方や、横浜コンベンションビューローの理事の方、そしてニューグランドホテルのオーナー、神奈川表千家会長等、横浜に貢献しておられる方々が多数見えており、受付とお茶のお運びで参加したSOURIN先生は二年連続での参加で、少しずつそのような横浜の名士の方々にもご挨拶をさせていただけました。毎回とても為になる茶道の勉強時間を過ごすことができ、ご招待心より感謝しております。

この様に三渓園で「茶道・茶の湯」に関するイベントが開かれるのは、創設者である原三渓氏が近代日本茶道史に名を残す大茶人だったからで、普段、外から見ていると「なんだろうあの小屋は?」程度の建物が、何に入ると実はすごい建物だったりするのです。少し遠いので、簡単によってみる訳にはいかないのが難点ですが、景色も素晴らしいので何かの折には、是非じっくりお散歩してみて下さい。

文章・写真: 渡邊圭
NPO法人フォーエヴァーグリーン
Email: info@forever-green.jp
URL: http://www.forever-green.jp/

筆者紹介

渡邊圭(わたなべ けい)

アーティストとしてアメリカで勝負しようとしていた自分が、マーケティングとして、最初にしなければならなかったことは、日本人が何を美しいと想い歴史を重ねてきたのかを知ることだったのだ!と思うと、目から鱗が落ちる気分でした。そして、学んだ「茶の湯」の世界観の精神性の高さと、何を美しいのかと定義する独自性、その茶道の在るべき姿とは、途方もなく美しかった、、、こんな芸術があったのか!と、感動を禁じ得ませんでした。その後、自国の文化に自信を持てた時、世界の誰にも負けない物を持っていると心から思えた時、それはどんな励ましの声よりも私の心を強くしました。それはそうでしょう「世界の誰にも負けない」なんて気持ちでいられたら、こんなに心強いものなんてないですよね。

この経験は、帰国後の私に大きな示唆を産みます。そんな目線で地球儀を眺めたことなんかなかったからです。「日本人として、世界に何を訴えるか。」きっと我々にしか出来ない仕事/提案があるに違いないと確信しました。私は日本文化の特性を分析していくうちに、それが世界的大きなニーズに当てはまることを発見したのです。その可能性を考えると、ワクワクします。

 

 

 

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