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ゆるマナー講座(第19回) 食事のマナー(洋食編)

by staff on 2017/5/10, 水曜日

マナーアドバイザー/フレアLLP 岡田 承子

多分、男性よりも女性の方が、おしゃれをしてお食事に出かける機会が多いのではないでしょうか。私自身も含め、周りの友人知人を見ていても、そう感じます。おしゃれをすることや美味しいものを食べることが好きな女性は、とっても多いですからね。そういう意味では、食事のマナーに関心があるのも女性かもしれません。
でも男性も、仕事の延長線上も含めて、年齢を重ねるにつれ、あらたまった場でお食事をする機会も増えるでしょうから、「誰も気にしてないよとか「ナイフとフォークが使えれば問題ないでしょ」なんて思わずに、スマートな食事のマナーを身につけましょう。グッと男前が上がるハズです!若いうちから知っておけば、なおさら素敵。
女性も同じですね。エレガントさは食事のマナーにも表れます。

どんな食事でも、気をつけることは?

洋食でも和食でも、まずは『姿勢を正す』ことです。
椅子の背にもたれたりせず、テーブルと体の間にこぶし1つか2つ分を空けて、背筋を伸ばして座りましょう。姿勢を良くすることで、お箸やナイフ・フォークの使い方、食べ方まできれいに変わるから不思議です。
子どもの頃、「犬食いはダメよ」と注意されたことがある方はいないでしょうか?
お食事をする時に前かがみになってお皿に顔を近づけて食べるのは、姿勢はもちろんのこと、消化にもよくないようです。

また、『大きな音を立てない』ことも大切です。
お蕎麦やうどん、ラーメンなど麺類を食べる時に立てる音は構わないとは言いますが、それでもあまり大きく「ズルズルッ」と食べるのは、特に女性にはおススメできません。
洋食では、この「ズルズルッ」という音は、麺だけでなくスープやコーヒーなどを飲む時も無作法と思われるので、出さないようにしましょう。
もちろん、食事中に「くちゃくちゃ」と音を出すのも良くないですね。
注文する際、サービス係の方を呼ぶ時にも、「ちょっとー」などと大きな声で呼ぶのもよくありません。さり気なく片手をあげて、アイコンタクトして来てもらうようにすると良いですよ。

洋食で、気をつけるポイントは?

結婚式やパーティで、ずらっと並んだナイフやフォーク、グラス類を見て、それだけで辟易してしまう、という方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。
でも、これも、ポイントだけ知っていればたいしたことはありません。では、どんなことが洋食のポイントとなるのでしょうか?

パーティなどで席が指定されている場合は問題ありませんが、何も指定がない時は、『上席はどこか』ということを見極める必要があります。そしてその上席に座るのは、もちろん目上の方です。席は、入り口から遠い方、眺めが良い方などが上席となります。
デートの時は、女性を上席に案内しましょうね。そう、『レディ・ファースト』もとても大切なポイントですから、ぜひ忘れずに!

コース料理の場合、並べられた『ナイフやフォークはすべて外側から使っていく』ようにセットされています。(スープスプーンは一番右に置かれる場合があります。)
グラス類は右奥にセットされていて、サービス係が飲み物に合わせてグラスに注いでくれます。


© frear LLP

ナプキンは、最初の飲み物や料理が出てくるころに、二つ折りにした輪の方を手前にして膝の上に置きます。
食事の途中で席を立つ時は、椅子の上に置くか、椅子の背にかけておきます。「また戻ってきます」のサインです。
食事が終わり席を立つ時は、キレイにピシッとではなく、ゆる~く軽く畳んでテーブルの上に置いておきましょう。それは、「美味しかった」の気持ちを表す一つの方法でもあるのです。

実は、和食と洋食のいただき方の中で一番大きな違いは、食器を手に持つか持たないかということです。
和食の場合は、お茶碗、お椀、小皿などは手に持っていただきますが、『洋食では、手に持って良いものは、取っ手の付いたスープカップか、コーヒーや紅茶のカップだけ』です。
グラスも、飲み物を飲む時以外は触りません。ワインが注がれる時に、ついグラスの脚を支えるように手を添えがちですが、それもしません。
サラダのお皿が遠くて食べづらい時も、野菜のみをメインディッシュのお皿に取り分けていただきます。お皿を持ったり、動かしたりしません。

また洋食では、『空いている手は手首から先が見えるようにテーブルの縁に軽くおきます』。これは昔々、西洋料理のマナーが確立されたヨーロッパでの「危機管理」という一面、「テーブルの下に武器を隠し持ってなんかいないよ」と表す方法の名残なのです。

食事を楽しむということ

誰かと共に食事をする時はどんな場合でも、お互いに気持ちよく過ごし、また美味しくいただくことが何より大切なことですね。

  • 一人だけパクパク食べたりせず、他の人とペースを合わせながら、また会話を楽しみながらいただきましょう。
  • あまりお勧めできませんが、料理の写真を撮る時には、お店の方、周囲の方の迷惑にならないことを確認しましょう。料理を前にして写真を撮る間待たされるのは、相手にとっては興ざめなものです。特に高級レストランでは控えましょう。
  • 話に夢中になって、せっかくの料理が冷めてしまったりしたらもったいない。熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちにいただきましょう。
  • 食事が終わってからのお化粧直しはもちろん化粧室で。

いかがでしょうか?
お互いに美味しく楽しい時間を過ごすためには、いただき方のポイントを知っておくことの他にも、このようなちょっとした気遣いができると良いですね。
女性も男性も、エレガントにスマートに、お食事を楽しんでください。

さぁ、私はこれから友人と食事会です。
皆さまもどうぞ、ボナペティ!


© frear LLP

 

筆者プロフィール

岡田 承子(おかだ しょうこ)  

岡田 承子(おかだ しょうこ)
マナーアドバイザー/フレアLLP
日本航空国際線客室乗務員を経て、国際交流協会での仕事、また社会福祉法人では障がい者国際スポーツ大会事務局の運営業務やマナー研修に携わる。現在は、自治体、企業での接遇研修や、NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師として大学で指導をしている。

柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ)  

柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ)
マナーアドバイザー/フレアLLP
日本航空株式会社国際客室乗務員を経て、2009年よりマナー講師に。企業や自治体、大学、専門学校で接遇研修や マナー・プロトコール講座を行っている。NPO法人日本マナー・プロトコール協会認定講師。

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