ゆるマナー講座(第22回) 子どもに伝えたい「訪問のマナー」
マナーアドバイザー/フレアLLP 柳田 圭恵子
子ども達が夏休みのこの時期は、家族で帰省をして親戚を訪問する機会が増えますね。成長した子ども達の元気な姿を見るのを、待っている側も楽しみにしていることでしょう。
「親しき中にも礼儀あり」、今回はこんな機会に子ども達に伝えたい訪問のマナーです。
きちんと挨拶を
会ったら迷わずに、「こんにちは!」と元気に挨拶ができることや、朝の挨拶「おはようございます」に始まり、食事の時の「いただきます」 「ごちそうさま」、夜には「おやすみなさい」など、その都度、声に出して相手に伝えることが礼儀の基本です。親しい間柄だからこそ省略しないでちゃんと言えるように大人がお手本になりましょう。
靴の脱ぎ方
いつもより大勢の人が集まるご実家の玄関は、子どもたちの靴が散乱しがちです。皆が気持ちよく入ってくることができるようにちょっとした気遣いが必要です。
玄関で靴を脱いで上がる時は、正面を向いたまま上がります。家の人にお尻を向けて上がらないように。脱いだ靴は、向きを変えて玄関の端に寄せておきましょう。後から来る人への気遣い…こんなところでも伝えておきたいですね。
© Frear LLP
和室のマナー
最近では和室のないお家も増えましたから、和室でのマナーについて教える機会も少なくなりました。「床の間」や「畳の縁」、「敷居」という言葉を知らない子どももいます。ご実家に和室があれば、せっかくの機会ですから子ども達に教えておきましょう。
「敷居」と「畳の縁」は踏まない…敷居を踏んでいると家の建付けが悪くなりますし、畳の縁も早く傷んでしまいます。家も物も丁寧に扱うこと…他所のお宅ですからなおさらです。
座布団に上がる時は、足で踏むことのないように、「膝行」(しっこう)(膝をついたまま進むこと)で入るのがマナーです。座布団は相手への心遣いですから。
お仏壇の前に置いてある座布団に上がる時も同じです。
お仏壇で焼香をする時もきちんと正座をしましょう。お線香の火を消す時は、息で消さずに、手で仰いで消します。仏様に息を吹きかけるのは失礼に当たります。
食事も楽しく美味しく
家族や親戚の人といただく食事、久しぶりに会えば話しもはずみます。お話しに夢中になっても食事のマナーは忘れないように意識させましょう。
〔食事のタブーと嫌い箸〕
- 口の中に食べ物を入れたまま話す
- 背中を丸めて、器に覆いかぶさるようにして食べる
- 「振り上げ箸」…話しながら、箸を振り上げる
- 「ねぶり箸」…箸先をなめる
- 「握り箸」…お箸を握ったまま器を持つ
- 「刺し箸」…料理に箸を刺して食べる
食事が終われば、片付けのお手伝いですね。他人のお宅では、お客様はお客様らしくするのが礼儀ですが、ご実家などでは子ども達にも手伝わせしょう。いつもより人数が多くなり台所仕事も大変ですから。
お礼も忘れずに
自宅に帰ったらすぐにお礼の電話をかけましょう。無事についたかしらと心配されているものです。そして子ども達と一緒に手紙や葉書を出すとさらに喜ばれます。
挨拶や食事のマナー、お礼を伝えること…親のしていることを子ども達はよく見ていますから、お手本になって示しましょう。こんな経験を積み重ねながら周りの人への気遣いやマナーを身に付けて欲しいですね。
楽しい夏休みをお過ごしください!
筆者プロフィール
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柳田 圭恵子(やなぎだ けえこ) |
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岡田 承子(おかだ しょうこ) |
本の紹介です |
「ゆるマナー 始めましょ」 |
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ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。 |
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