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2017年9月 三ツ池だより 「ヨコハマNOW法人化おめでとうございます!」

by staff on 2017/9/10, 日曜日
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鳴き騒ぐ鳥たちの声夏至の朝
横須賀詢

時々三つ池公園へ歩を向ける。住んでるマンションと公園が隣り合わせなのです。マンションの入り口の敷地と公園の入り口が一緒なのです。公園は森林におうわれていて500mほど進んでいくと池に出ます。池は三つあります。昔は田畑へ水の供給をしていました。中学校は左手、高等学校は右手の高台にあります。生徒の頃は時々体操の時間に公園内をマラソンで走りました。

薄紅の朝顔すがし垣根道
横須賀詢

公園の花壇には季節に合った花が植えられています。公園内の売店近くの道には朝顔が植えられていました。「おはようございます」のあいさつする人、しない人様々です。朝顔に挨拶してみましたがすましていました。公園の奥の山肌の方にいくと、百合が咲いていました。挨拶すると、照れくさそうに返事をしてくれているように思いました。

芙蓉咲き声掛け合いぬ散歩道
横須賀詢

公園の左手の奥に庭園があります。その入口の門の両側に芙蓉が咲いていました。空には久しぶりの大きな雲がたなびいていました。とてもさわやかな嬉しい気分でした。この俳句の原作は「芙蓉咲き声の掛け合う散歩道」でした。朝の散歩は、挨拶して通り過ぎるのですが、立ち止まって花などを見ていると一寸声を掛けられることもあります。

空蝉や今日はこちらにいたのかい
横須賀詢

蝉殻が散歩の行きの時からあったはずなのに、不思議と帰り道で見つける。道の山側のずうっと続く道路脇のさつきの枝のどこかに見つけることが出来ます。行きは木々と空に目が行く。帰り道は身近なところに目線が行く。どのくらい歩いたのかと時間も気になっている。その日は二つの空蝉が並んでいるのがみられた。
60年前になるのだが、この三ッ池公園の上の道を自転車を転がして歩くことがあった。親爺の実家から受け着いた畑があった。学校が終わって夕方、お袋と薩摩芋の収穫に畑にいくのが日課だった。荷台にリンゴ箱をつけ、箱いっぱいの芋を運んだのだ。自転車を倒さないようにするのが大変だった。お袋は鍬を担いでいるので、お芋を運ぶのは私の仕事だった。60年たって、公園の下の道を散歩で歩いている。

さて、8月26日は「ヨコハマNOW」が法人化して一般社団法人ヨコハマNOWになったお祝いの会があった。事業化の考えを取り入れた再出発の発表会。渡邊さん、辰巳さんといった編集者の御縁で私も参加させていただいた。発刊から約六年が経過していることになる。私もこうして、「三つ池便り」と「書評」の投稿をさせていただいている。思えば不思議な御縁である。こうして投稿をつづけさせていただいて感謝である。思えば、会社は川崎であるが、生まれも育ちも横浜の駒岡なのである。戦後の高度成長に合わせ、川崎から新横浜への道が開かれた。駒岡は三ッ池公園へ向かう山道に囲まれていた。環状線が出来ることで山が切り崩され、開かれた。三つ池公園も、六十年前は、池の方へおりて見に行くのもためらうほどの山のなかだった。それがいまは県立公園としてみんなの憩いの場所となっている。

ふと一般社団法人ヨコハマNOWがみんなの憩いの場になっている夢をみた。苗が育ち、横浜のメイン通りに植えられているのである。樹は枝を伸ばし、人の行きかう道しるべ、にもなり、暑いときには日影も提供し、寒いときは葉を落し、日差しを入れてくれる。人は横浜に来るたびにおとずれてくれる。樹のあちこちに巣箱のような箱がかかっている。情報を投函する人もいる。箱を開けると明るい光に満ちている。どこまでも、どこまでも光は私たちを誘導していく。いろんな箱があって不思議なくらい、穏やかに競い合い、励まし合っている。

この六年、私もどんなに励まされただろうか。人生には終着駅があるのではない。そこにひそやかではあるが足跡を残していく。その足跡が忘れられてしまうことがあったにしても、そこに存在していたことは事実のこと。

さあ! 元気を出してもうひと仕事!
ありがたい! ありがたい!
ヨコハマNOWがあって出来た御縁!
大事にしたい、励みにしたい!
最後の蝉の声も聴こえてくる。

 

Photos

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(文・写真:横須賀 健治)

 

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ヨコハマNOW 動画

新横浜公園ランニングパークの紹介動画

 

ランニングが大好きで、月に150kmほど走っているというヨコハマNOW編集長の辰巳隆昭が、お気に入りの新横浜公園のランニングコースを紹介します。
(動画をみる)

横浜中華街 市場通りの夕景

 

横浜中華街は碁盤の目のように大小の路地がある。その中でも代表的な市場通りをビデオスナップ。中華街の雰囲気を味わって下さい。
(動画をみる)

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